2013年12月31日

Eyes。

2013年 12月30日(月) 曇りのち晴れ

北の風 うねりあるもおだやか 水温21度

 例によって朝の空気は戦意喪失級に冷えこんでいる。

 けれどこれで海に行かなかったら、昨日耳が千切れる思いをしながら船をわざわざ島に戻してきたのはいったいなんのため?って話になってしまうので、意を決して潜りに行った。

 おお、ブランク1ヶ月余。

 そういえばちょうど1ヶ月前は銀座にいたのだったっけ。
 なんだか半年くらい前のことのような気がする……。

 この1ヶ月の間に水温は急速低下したようで、ついにオフシーズン中の最低水温域に達していた。

 我々は遊びで潜っているから、寒くなれば上がればいいってもんだけど、この日も本島から水納島まで来ている数隻のダイビングボートのスタッフのみなさんは、この季節に仕事で潜っているわけだ。

 若いヒトならともかく、40を越えてなおかつウェットスーツで潜っておられるのだとしたら、心から哀悼の意を表します…
 ……って、死んでないって。

 そんな寒い海中では、驚いたことに、過去19年で一度も冬にスカテンがいたことがなかった場所に、まだスカテンがある程度の群れを作っていた。
 そしてそこにずっと住んでいるアザハタが、今年やけに成長したように見える。
 クロホシイシモチもわりと集っているから、スカテンと合わせ、今年は相当ご馳走にありつけたのだろうなぁ……。

 水はわりと良くて、白い砂地に群れ集うグルクン、そしてイナダを思い起こさずにはいられないサイズのツムブリの群れに囲まれたかと思えば、その向こうにはムロアジ系の尾びれが黄色くて細長いアジの群れ。

 上空にはサバヒーが4匹通過していき、振り向くとイソマグロがこれまた4匹行進していった。

 なんだ、けっこうにぎやかじゃん、冬!!

 ……これで首筋からときおりチョロチョロ入ってくる冷たい水さえ忘れることができれば、随分心地よく過ごせたことだろう。

 出会いはにぎやかだったものの、手にしているのはマクロレンズなので、花形スターたちは観るだけにとどめ、こういうモノを見つけては撮っていた。



 海のなんじゃこりゃ?コーナーで紹介している、ミズタマサンゴにつくヒラムシ。
 0歳児赤ちゃんの小指の爪よりも小さい。

 生物分類学的に厳密にいうとヒラムシではないそうだけど、とりあえずそれはおいといて、注目すべきはこのクリーチャーの「眼」(眼点?)。
 前述のなんじゃこりゃ?コーナーで紹介した写真にも写っていたものの、偶然光っただけなのかどうなのかは未確認だった。

 本日晴れて、彼らにはちゃんと「眼」があることが判明した(左斜め上にある白い2つの点)。

 眼といえば。

 ラテン語でウナギという意味の名を持つアングイラこと、ヒオドシユビウミウシ。



 クネクネ泳ぐウミウシとしても知られているこのウミウシにも、やはり「眼」があるのだ。



 ね?(白い矢印の先、白い円の中の黒い点)

 フツー、ウミウシを正面から撮る場合、頭の先の触角を「目」になぞらえて顔をイメージすることが多い。
 ところがこのウミウシは、たまたま模様がそこにあるとかそういうものではなく、正真正銘の眼(解剖学的に「眼」とされる)があるのだ。

 それを踏まえると、フツーのケースだったら合わすべきところのピントがすべてはずれているように見えるこの写真も…



 「眼」にちゃんとピントが合っていることがわかるのだった。

 僕がそういうある意味変態社会的写真を撮っている一方、オタマサは、こういうエビを見つけてひそかにムフフフとほくそえんでいた(以降の写真はオタマサ撮影)。



 ヒメモバコエビ。
 いったいどこで音節を切るべき名前なのか、世間のマトモな人にはさっぱりわからないけれど、「姫も婆子海老」ではないだろうし「非メモ箱海老」でもなさそうだから、きっと「姫・藻場・小海老」なのだろう。

 そのサイズ、先のヒラムシとほとんど変わりがない。

 小さいといえば、さらなるオタマサワールドがこれ。



 卵を装着したコペポーダ。
 ナマコやヒトデの表面でよく見られる小さな小さな生き物だ。
 この写真で特筆すべきは、彼が暮らしている宿主。

 上の写真はもちろんトリミングしてあるので、それを元に戻すとこうなる。



 円内2ヶ所にコペちゃんが写っている。
 この宿主は、なんとハナブサイソギンチャク。

 エビやカニが暮らしていることもよくある、かなり毒の強いイソギンチャクである。
 なのでイソギンチャクの触手に触れると大変だから、エビやカニを撮影する際には注意しなきゃいけないというのに、ひときわ小さなコペポーダを撮るために、触手がここまで拡大されるほどに近づくなんて!!

 さすが変態社会人。

 ……などとヒトの愚行を笑う自分もウミウシと「眼」が合ったことに喜んでいるのだから、目くそ鼻くそを笑うってなものか。

 いずれにしても、ノンダイバーの方を海へと誘う写真にはならないのだった。

 来年こそは、人々を海中世界へ導く写真を撮りたいなぁと思いつつ……

 海中という聖地へ
 エビを求め 魚を求めて彷徨う…
 クロワッサンの海中放浪記。

 来年もどうぞよろしくお願いいたします!  


Posted by クロワッサン at 08:52Comments(0)水納島の海

2013年12月30日

氷の刃。

2013年 12月29日(日) 曇り

北の風 やや荒れ模様

 冬至が過ぎて日照時間が少しずつ長くなってくるとはいえ、日の出の時刻はもうしばらく遅くなり続けるので、カーテンを閉めていると朝7時でもほとんど夜状態だ。

 沖縄本島地方の日の出は12月30日で7時16分だから、7時でもなお暗いのは当たり前ではある。

 なのでこの季節に夏の巨匠コスゲさんのように朝7時からビーチで潜ると、潜っている間に海中が夜明けを迎えるということになるだろう。

 それはそれで面白そうとは思うけれど………

 とにかく寒い。

 この冬一番の冷え込みだと騒いでいた日の国頭村奥は、やはり9度を下回っていたらしい。
 そりゃ寒いはずだ。

 この日も曇り空のうえに冷たい北風が吹いていたから、寒いこと寒いこと。
 同じ気温の内地にいれば、手袋、マフラー、ニット帽にダウンの上着という完全防備でいればなんてことはない寒さではある。

 けれど沖縄にいて、それも普段の生活の場でそういう装備をすることはまずないので、いくら極寒地仕様のジジパッチジジシャツに身を包まれていようとも、海辺にいると体の芯まで冷えてくる。

 そんな寒さにもかかわらず、旅行前から渡久地港に陸揚げしてあった船を、本日久しぶりに島に戻してきた。

 年末年始の気圧配置の按配は大丈夫そうなので、潜り納めと潜り初めができるだろうと。

 でまたよりによってわりと波がある日だったから、航走中は波飛沫が顔にかかりまくる。
 水温は20度を上回っているはずだから、水自体は一瞬生温かく感じるものの、ボツイチ号とはいえ一応風を切って走っているので、その水はすぐさま氷の刃に変身。
 耳が千切れるかと思った………。

 この時期の船の運転には、フードが必要か??  


Posted by クロワッサン at 08:06Comments(0)日々の作業

2013年12月29日

30パーセント増量♪

2013年 12月28日(土) 晴れ一時雨

北の風 やや荒れ模様

 日が差して風がないところにいれば汗ばむほどながら、朝はたっぷり氷が入ったクーラーボックスで3時間ほど冷やされた缶ビールなみにキンキンに冷えている。

 外に出ると内地の冬の匂いがするほどだ。

 そんな寒い日にわざわざ島まで日帰りで遊びに来ようなどという酔狂なヒトはそうそうおらず、冬休みといえど例によって閑古鳥が舞い飛ぶ雑貨屋さん。

 しかしモノは考えようで、誰も来ないからこそできることもある。

 今月初めに終えた大掃除もそのひとつ。

 そして現在進めているのが、着想1年構想3年の………

 ゆんたくスペース増量作戦!!

 ただでさえ小さな建物に商品棚を並べている関係で、夜のゆんたくタイム時は昔の家と比べて随分狭い思いをゲストにさせてしまっている。

 その建物自体を増やす…という計画もオボロゲにあったものの、形にする前に船の修理代で吹っ飛んでしまったため、夢幻に終わってしまった。

 となれば、限られたスペースを工夫するしかない。
 そこで、まず簡単に手をつけられそうなところから始めてみると、まだ未完ながらさっそくその効果が。



 ……って、わかりますか??
 Before写真を撮るのを忘れた…。

 ま、誇大宣伝しているほど劇的ビフォーアフターってわけじゃないですけどね…。

 従来は棚の上に載せていたTシャツの見本を壁に掛ければ、棚が不要となる(写真ではまだ下に置いてあるTシャツも壁に掛けます)。



 イメージ、縁日のお面売り場。

 そしてその棚の下のカラーボックスに収めていた図鑑などは、奥のカラーボックス内に移動すると、入り口側の面には、棚が一つも無くなったのだった。

 置く場所を変えただけで商品の量は変わっていないのに、このスペース確保は素晴らしい!!

 <だったらもっと前からやっておけよ。

 というか、大掃除中にやっておけばよかった……。

 重い腰を上げるためには、スクワット毎日1000回を1年続けるほどの準備期間が必要なのである。
  


Posted by クロワッサン at 08:29Comments(0)日々の作業

2013年12月28日

For a Few Dollars More。

2013年 12月27日(金) 雨

北の風 激荒れ

 こと沖縄に関して言えば、今日明日はこの冬一番の冷え込み。

 翌日の予報では名護の最低気温が11度と予想されているから、おそらく国頭村奥あたりでは気温ヒトケタを記録することだろう。

 体感的に奥と同程度の水納島も、夜には家の中にいて暖房をつけていてさえ寒い。
 今夜でこれほど寒いとなると、明日はどうなってしまうのだろうか……。

 そんな寒い夜には、熱燗で鰤しゃぶ♪



 そういえば、昨年末の我々は丹後地方へ出かけていたのだった。

 感覚的にもう4、5年前のような気でいたけど、まだ1年前のことだったとは。

 昨年のこの日は、伊根の舟屋で地元の海幸に舌鼓乱れ打ち。
 宿の夕食で用意してもらった鮮度抜群の海幸群は、築地界隈の飲み屋で食べたらとんでもないお値段になることだろう。
 やはり鮮度もコスパも、地元に勝るものはない。

 そうやって賞味しつくした宿の食事、スペシャルメニューを選ぶと「鰤しゃぶ」を頼むこともできたものの、スペシャルじゃなくてノーマルを味わいたいと思った我々は、ノーマルの美味さを満喫したがために「鰤しゃぶ」の世界に未練を残したものだった。

 その未練が、1年越しにクリア。

 丹後の仇を島で討つ……って、別に恨みに思っていたわけじゃないか。

 そうやってヒトがささやかなシアワセを満喫している間に、なかば亡霊のようになってしまった知事が、ついに辺野古の埋め立てを承認した。

 以前にも書いたことがあるけど、僕の反米軍基地闘争(?)は、たとえ貧乏になっても新たな基地など要らないという大田知事(当時)が、もらえるものがもらえるのなら基地でも何でも受け入れるという稲嶺氏に知事選挙で敗れた時点で終了している。

 そしてその時点で、「沖縄県は終わった」というスタンスでいるから、辺野古に基地ができようとヤンバルクイナが絶滅しようとオスプレイが墜落しようと、○○○が○○されようと、もうどうでもいいのだ……

 ……とでも考えていないとやっていられない。

 現知事はそもそも稲嶺県政の流れだから、もともと辺野古移設を推進する立場だった。

 ところがハトポッポ元総理が県外へと言う以上、知事として同調する以外にはなく、結局お金は持っていても政治力がなかったハトポッポやその後の政府が「やっぱり辺野古」ということになっても知事が辺野古反対を言い続けていたのは、これすべて相手が民主党政権だったからでしかない。
 安倍政権になったあとはいつでも尻尾を振りたかったのだ。

 しかしそれはそれで節操が無いから、相当の見返りを用意していただかないとウンとはいえない、という段取りがあったのでしょうな。

 いずれにしても、ああいうきれいな海を平気で埋め立ててしまえる文明が長続きするはずがない。

 しかしそれは米軍基地だけに限らない。

 基地のための埋め立て以前に、本島周辺の海は凄まじい勢いで埋め立てられまくっているのだ。
 10年前の統計ながら、沖縄県では1年間に水納島1個分ほどの面積の土地が埋め立てられ続けているというのだから、それから10年経った今、さらに水納島10個分が埋め立てられていることになる。

 「埋め立て」ということに関する限り、もはや辺野古どころの騒ぎではないのである。

 なにが「美ら海」なのだろうか…。 

 それでも、そうやって失われていく美しい海を守ろうと、日々がんばっている人たちがいる。
 無駄にだだっ広い道路を造るために削り取られていく山々を守ろうとしている人たちがいる。

 仮に、米軍の基地を伊勢神宮内に移設、なんてことを日本政府が受け入れたら、日本人はどう思うのだろう。

 まぁ実際にそういうことはありえないにしろ。

 人にはそれぞれ、国民である前に、市民である前に、人として守るべきもの、愛すべきものがある。

 毎朝散歩のついでに海岸に行き、日の出を眺め続けて70年…というおばあにとっての辺野古の海は、遠くにある伊勢神宮などよりも遥かに聖地であり大切な魂のふるさとなのだ。

 その海を埋め立てるという話に彼女が反対すれば、それは「サヨク」なのだろうか。

 そこにはイデオロギーのモンダイなど存在しない。
 ただただ価値観の違いがあるだけだ。

 価値観の違いという意味では、お金をもらう代わりに基地を提供することを承認する沖縄県は、お金のために体を売る女子中高生を怒る資格がないことだけはたしかだろう。
 むしろ、もっと高く売る方法を教える側か??

 決定のウラに、毒を盛られたとか孫を人質に取られたといった事情があるならともかく、本当に当人が言っているとおりなのだとしたら、仲井真知事、ただただみっともない。

  


Posted by クロワッサン at 09:45Comments(0)吉田兼好

2013年12月27日

魚編に師走の師。

2013年 12月26日(木) 雨

北の風 波ありのち激荒れ

 ゲットした魚をさばく際は、ウロコが飛び散っても内臓が飛散してもすぐに水で流せる屋外が作業場となる。

 でまた、アカジンなどになると台所の俎板ではサイズが足りないから、屋外用に俎板があれば便利なんだけど……という話は前々からあった。

 ただ、俎板にできそうな厚さの板は、そうやすやすとは見つからない。

 各種選り取りみどりのパイン材系の木では柔らかすぎて俎板には不向きだし、杉板は求める厚さの手ごろなサイズの板が売られていない。
 俎板にピッタリの厚さの杉板があるにはあるけど、そういうものはだいたい4メートル単位で売られているから、使わない部分が多すぎる。

 ところが先だって訪ねた豊見城のメイクマンに、まさに求めていたサイズの杉板があった。

 で、屋外用俎板完成♪



 …まぁ完成とはいっても、もともとカンナがけされてある木材をホームセンターで1カット30円で65センチに切ってもらって、
それを波釘で2枚くっつけただけなんですけどね。

 これでいつでもアカジンOKだ。

 が。

 旅行中に陸揚げしている間にやっておいてもらうようヤンマーさんに頼んであった船の修理が、先日ようやく終了。
 さあ船を下ろして海に行くか!というタイミングで連日の時化。

 静かに出番を待ち続ける俎板なのだった。

 さて、予定どおり(?)この日は午前中で連絡船の運航が終了することになった。

 明日はさらに激しく時化そうだ。

 そんなおりもおり、前日にこういうメールをいただいていた。

 「なんちゃってお歳暮(笑)。
  イナダ 尾頭付で送付致しました。明日到着予定です (*^ー^)ノ♪
  到着時は、脂が回っていい感じだと思います。
  チビチビですが、相当うまいですよ。」

 バトルボーズさんである。
 ああ、この日11時の便に間に合わなかったら、イナダちゃんはどうなってしまうのだろう……??

 とハラハラしていると、奇跡的に11時の便でクロネコヤマトの荷物が到着。

 チビチビとおっしゃるわりには、届いた発泡スチロールの箱は巨大だ。
 ひょっとして、フタを開けたら中には大量の氷の中に小さな鰯が1匹……とかいうジョークだろうか??

 期待に胸を膨らませつつフタを開けてみると……



 イナダの大群!!

 師も走り回るというこの師走に、いったいどんだけ殺生しまくっているんだ、お坊様!!

 あまりにも大量だったので、さっそく島じゅうにイナダを配り歩いたオタマサ。

 そしてついに俎板君に出番が。



 おりしもこの日、翌日の欠航を見越して機関長から酒の誘いを受けていた。

 例によって機関長特製スペシャルメニュー(この日は西京味噌漬け牛肉など)とビールとワインを両手に抱えてご登場。

 しかしもちろん主役は……



 オトナのブリに比べればサイズはかなり小さいイナダながら、これがまたブリサイズのお刺身に比べて身がキュッと引き締まっていて、それでいて脂がのっている。
 寒ブリよりもむしろこちらのほうが美味しいくらい。

 沖縄の魚も美味しいけれど、この味はやはり「ああ、内地の魚………」。思わず遠い目をしてしまう。

 この極上お刺身、今宵島のあちこちで賞味されたことだろう。

 お坊様、ありがとうございます!!
 これからもますます殺生に励んでくださいませ(笑)。

 明日あたりはさらに冷えこみそうだから、熱燗で鰤しゃぶでも…………あ、ヨダレが。
  


Posted by クロワッサン at 09:22Comments(0)世間の美味いもの

2013年12月26日

知られざる格差。

2013年 12月25日(水) 雨

北東の風 おだやか

 26日の午後くらいからその翌日までどうやら欠航しそうな気圧配置。

 そしてこの日は1日中雨。

 やはり沖縄はグレークリスマスになってしまった…。

 10月の後半くらいからハロウィーングッズに混じって店頭に並び始めるクリスマスアイテムも、ようやく今日でお役御免だ。
 そして、クリスマスアイテムと一緒に店頭に並んでいたお正月グッズが幅を利かせるようになる。

 クリスマスが終わると、年の瀬感が一気に加速する。

 そして年の瀬といえば!!

 年末ジャンボ宝くじ。
 我々が年間唯一購入する宝くじだ。
 当たる確率は限りなく低くとも、買わないでいるよりは確率は高い。

 例年なら北部のテキトーな売り場でテキトーに購入するところ、今年は異例の場所で買ってみた。



 築地市場の海幸橋ゲート。

 銀座あたりの人気売り場では場内魚がし横丁にある寿司屋さんなみの行列ができていたけれど、このあたりは平穏そのもの。
 その分当たらないってことか??

 面白かったのはその購入方法。
 「バラで」というと、本島北部の売り場ならどこでも有無を言わさず店員がバラコーナーの上から取って客に渡すだけなのに、ここでは客が束を自由にチョイスできるのだった。
 いずれにしろ当たらないとはいえ、そうやって選べたほうが同じハズレでも納得がいくというものだ。

 宝くじひとつで「東京」を味わえる。

 そうそう、その宝くじ売り場。

 最近はLOTO6だか7だかが台頭してきたせいか、各スーパーの軒先に売り場を設けていることが多い。

 で、これがまたうるさいのなんの。

 スーパーに用があるヒトは、駐車場に車を停めた後入店するまでの短い時間を「通行」するだけだから気にならないかもしれない。
 しかし僕のようにうちの奥さんが買い物をしている間、車に残って本など読んでいると、窓を閉めていてさえ聴こえてくるのが…

 「ご通行中の皆様!ただいまLOTO7はキャリーオーバー!!」

 から始まる大音量のアナウンスが、永遠にエンドレストーク。
 それが年末ジャンボの季節ともなると、盛大なファンファーレとともに繰り返されることになる。

 大きなショッピングモールのど真ん中や、名護のジャスコの玄関のように周りに住宅がないところならいざ知らず(それでも相当うるさいけど)、本部町のサンエーなんて、周りはフツーの住宅街ですぜ。
 そんな場所で延々大音量で流れているのだ。
 僕が近隣に住んでいたら、今頃RPGを発射していることだろう(持ってないけど)。

 ところが今回歩き回った銀座界隈では、似たような店舗が似たような放送を流していることもあったものの、その音量が……

 小さい。

 これこそ、声を大にして言っておかねば。
 宝くじ売り場の良識を見る思いだった。

 というか。

 当たりは大きく、声は小さい銀座の売り場。
 声は大きく、当たりは小さい沖縄本島北部。

 これもある意味格差社会なのだろうか………??
  


Posted by クロワッサン at 09:04Comments(0)吉田兼好

2013年12月25日

ガンチョー。

2013年 12月24日(火) 曇り

北東の風 うねりあり

 クリスマスイブの晩の食卓を彩るため買出しに出たついでに、3年ぶりに眼鏡を新調してきた。

 海の上でも使っているからどうしても傷むのが早いため、一度に2つ作る。するとその2つで3年くらいもってしまうのだ。

 2つ目の眼鏡はまだ大丈夫そうではあったものの、寄る年波で、これを書いているときのように近いものを見るのがやや辛くなってきた。

 何かいい方法はないだろうか…と期待して、名護のバイパス沿いにあるメガネ一番へ。

 すると驚いたことに、近頃のレンズ製法では、1枚のレンズの中で矯正度合いがグラデーション的に異なるように作れるという。
 つまり、遠くを見る際、すなわち真正面を向くときに目が来る部分は矯正度合いの高く、近くのものを見る際にふと使う部分、すなわちレンズ下側は矯正度合いが弱い。

 まだ僕の場合は老眼の度合いが弱いため、グラデーションもそれほど極端にならないから、クリアに見える範囲が通常のレンズと変わらない。

 そういったことを懇切丁寧に説明してくれたメガネ一番のニィニィは、我々が車に乗って駐車場を出、バイパスに出てから再び店の前を通り過ぎるまで、店頭で見送ってくれていた。

 そんな大層な買い物でもないのに、なんという丁寧さ。

 江戸の商人(あきんど)を見る思いがしたのだった。

 そんなメガネの話ともクリスマスともまったく関係なく、しかも甚だ季節外れながら、おなじみの水納島地図Tシャツに新色登場♪



 オリーブ色とマンダリンオレンジ。
 各サイズ揃えているので、夏に是非!

 ご購入いただいても、店先まで出てお見送りしないかもしれませんが………(汗)。
  


Posted by クロワッサン at 08:14Comments(0)日々の徒然

2013年12月24日

彷徨える会社員たち。

2013年 12月23日(月) 晴れ

北の風 おだやか

 銀座の旅行記をアップした途端、いきなり……

 中央区銀座で鉄パイプ事件。

 例によって「刑事責任が問えるかどうか調査中」なんて話になってるらしい。いくら早朝とはいえ、なんであの街にいて鉄パイプを持って歩いているんだろうか……。

 なんぴとにも基本的人権があるという考え方はステキだとは思うけど、権利があるなら応分の責任があるはずで、法律上刑事責任が問えるかどうかに関係なく、「人としての責任」はちゃんと果たしていただきたいところだ。

 そんなデンジャラスな銀座を日中歩いていて、日本ぽい光景にたびたび出くわした。

 ビルとビルに挟まれた路地やちょっとした広場にやけにヒトが集っているなぁ…と不思議に思ったら、そこからモクモク立ち上る煙、煙、煙。

 そう、みんなタバコを吸うためにわざわざそこまで来ているのだ。

 近頃は建物内全域が禁煙になっているところも珍しくないらしく、それまであった喫煙コーナーが屋内のどこにもなくなり、仕方なく外に出て吸っているのだろう。

 労働時間中にタバコ休憩で外に出るのはおかしい

 と社内で非喫煙者に声高に叫ばれ、誰もが昼休み時に吸いに来るため、同じ時刻に一ヶ所に大集合ということになるようだ。

 数寄屋橋といえば、橋自体は無くなったとはいえ今でも銀座・有楽町界隈を代表する「有名な場所」。
 そこに唯一緑を湛える数寄屋橋公園の昼間は、こういう場所になっていた。



 みんな喫煙者である。
 屋外なのに、タバコの煙超充満中。

 なんだか、ビルを全域禁煙にしてクリーンにする一方で、「クサイもの」は外にポイッてな感じで……。

 ある意味「日本」らしい。

 このような場所の灰皿が毎日タバコの吸殻で溢れるのは当たり前で、そして当然ながら灰皿の掃除・維持管理は税金でまかなわれている。

 タバコの税金が上がるのも当然といえよう。

 いずれにしても、喫煙者がタバコを我慢するのは相当なストレスらしいとはいえ、本来のどかなであるはずの場所が殺伐として見える状況ってのは、それはそれで違うストレスを生み出しているような気が……。

 鉄パイプを手にするヒトが増えそうな光景ではある。

 いっそのこと、各企業は建物内にPM2.5でもビクともしない高性能空気清浄機装備の喫煙室を設える、というルールに変えればどうだろう??   


Posted by クロワッサン at 08:01Comments(0)吉田兼好

2013年12月23日

青天の霹靂。

2013年 12月22日(日) 曇りのち晴れ

北の風 少し波あり

 寒い寒いと言っていたら、冬至になって久しぶりに暖かい日になった。

 寒さのあまりここ数日は機能停止していたガメラ君も、おうちからのっそり出てきて日向ぼっこ。

 体が温まると、エサもちゃんと食べた。 
 やっと人心地ついたようだ。

 「今日は1日のんびり日向ぼっこしていよう!」

 ……青空を見上げながらそう考えていたガメラ君。まさかこんなことになろうとは、その小さな脳では想像だにできなかっただろう。



 イカママ&イカマゴのツープラトン攻撃!!

 いかに大きなケヅメリクガメとはいえ、さすがにオトナの体重は支えられないのだった。

 ……というか、フツーお孫さんを前にするんじゃ???

 カメに乗りたかったのはどちらか、ということがよくわかる(笑)。  


Posted by クロワッサン at 08:26Comments(0)カメハウス

2013年12月22日

エボシの季節。

2013年 12月21日(土) 曇り

北の風 波あり

 昨日今日の寒さときたら!!

 トゥンジービーサー(冬至の寒さ)とはよく言ったもので、これだったらよっぽど今月上旬の銀座の夜のほうが暖かかった。

 ま、沖縄がこんだけ寒いってことは、今頃銀座もキンキンに冷えてるんだろうけど……。

 寒さのあまり、庭のカメさんたちは完全に機能停止。
 生きる気力すら失っているように見える。

 一方海でも、

 「もうどうでもいいやー………」

 的やる気の無さを見せている生き物たちがいる。

 このヒトたちだ。



 ご存知カツオノエボシ。
 以前もこの稿で紹介した覚えがあるけど、それがいつだったか忘れた。

 そこでもたしか書いていたとおり、シーズン中でも急に北風が吹いたあとなどにビーチにうちあがっていることがある。

 それが、これほど冷えこんでずーっと北風が吹く季節になると、波打ち際にカツオノエボシの行列!!というくらいの量が流れ着くことがあるのだ。
 この日も桟橋から灯台方面の浜を散歩していたら、死屍累々たるカツオノエボシ。場所によっては、20センチ四方の範囲に6匹集っているところもあった。

 そんな討ち死にカツオノエボシの気嚢を歩きながら踏むと、ポンッ!プンッ!と小気味良い音が鳴って楽しい。

 それにしても、いくら水面を風任せに流される人生とはいっても、ここまで集団大量死してしまう可能性もある生き方って………。

 そこでふと考えた。
 どこから風が吹いていたって、こうやって波にうちあげられるはずなのに、大量死を見るのはきまって冬の北風。

 これってつまり、運悪く流れ着いてしまったんじゃなく、冷えこんだあまりすべてのやる気を失ってしまい、生き延びる努力を放棄したのではあるまいか………。

 いずれにしても、こういう大量漂着が海水浴シーズンではなく、寒すぎて誰も海に入ろうなんて思わない季節にあるってあたりは、やはり自然って上手いことできてるんだなぁと感心するところでもある(地域によっては違うんですかね?)。

 ところで、カツオノエボシは強力な毒を持っていることで知られているけれど、その毒は打ち上がっていてもなお持続されているから、ウカツに触れないように注意しなければならない。

 毒があるのは上の写真の気嚢部分ではなくて、ここ。



 長~い触手。
 生きているときはこれがビヨヨヨヨ~ンと長くたなびいていて、それが腕や足に絡みつくと、触れた部分が激痛を発し、見る見るうちに鞭打たれたかのごとく腫れ上がることになる。

 浜に打ち上がって死んでいるクラゲに刺されて重傷だなんて、骨だけになったピラニアに咬まれて血を流す川口浩なみの事態にならないよう、この季節の砂浜散歩にはどうぞご注意くださいませ。

 ところで!

 なんとか連休までには…と思っていたこの冬の銀座行、ついに旅行記となって完成いたしました!!



 ご登場いただく皆様におかれましては、文中の失礼の数々はあくまでも脚色ということで、大きな心でご寛恕くださいますよう、この場を借りて御願い申し上げます………。   


Posted by クロワッサン at 09:15Comments(4)日々の徒然

2013年12月21日

ウサギの季節。

2013年 12月20日(金) 曇り

北の風 波あり

 今年もウサギさんの季節になった。

 といっても、ウサギさんがそこかしこでピョンピョン跳ね回るわけではなく、僕の昼食がウサギさんのようになる季節という意味だ。



 マサエ農園の野菜たちのうち、ようやく葉野菜類と二十日大根系小さな根菜が採れ始めたのである。

 インゲン豆やグリーンピース、ジャガイモや玉ねぎ、トマトといったところはまだ先なので、葉野菜だけだとややパンチが無い。
 そのため、なんちゃってでちょこっとばかしハムも添えてあるけれど、これから春先までのランチは基本的にウサギさん。

 さらばパスタよ、カレーよ、チャーハンよ!
  


Posted by クロワッサン at 08:39Comments(0)島の美味いもの

2013年12月20日

神様もスッキリ。

2013年 12月19日(木) 晴れ

北の風 時化模様

 天気予報が告げていたとおり強い北風が吹く1日になり、連絡船は予告どおり欠航。

 ただし雨の日の欠航と違いときおり日差しが出る天気だと、同じ欠航中でも1日がまったく違ってくる。

 師走も後半に入り、例年だとこういうタイミングであるはずのもの。
 そう、御願所とそれに続く道の清掃&草刈りだ。

 清掃は女性陣、草刈りは男性陣と作業が仕分けられていて、その女性陣のうちの重要な戦力であるジュンコさんが本島に出ているから、今日のところはまだやらないか…という予想は甘かった。

 せっかくの欠航で日中に船員さんという戦力があり、しかも晴れているとなれば、このチャンスを逃すはずはなかった。

 というわけで、午後3時から1時間30分ほど草刈り大会になったのだった。
 その知らせが当日午後1時くらいであっても誰もが集合できるというところが、小さな島の便利なところでもある……。

 沿道の草はいつものごとくだったけど、今回は御願所の中の様相がいつもとちょっと変わっていた。

 例年に比べ、草がやたらと生えているのだ。

 いつものこの時期だったら、落ち葉が堆積しているばかりでそれを掃き清めれば済むところ、下生え程度の丈の短いものや蔓性の植物が、けっこう本気でビッシリ茂っていたのである。

 はて、なんで?

 それは、度重なる巨大台風のせいで周囲のモクマオウが枯死してしまっているためだった。
 枝から葉という葉がなくなってスカスカになっているため、日差しがそのまま御願所にまで降り注ぐようになっているのである。

 だから、モクマオウではない木々に覆われている他の場所の御願所には、草は生えていなかった。

 神様が祀られている場所に木々がうっそうと生い茂っているのは、そこが神様の立ち寄りどころになるようにという配慮とはいえ、雑草を生えさせないようにするという効能もあったとは知らなかった。

 雑草が生い茂っていた御願所周辺の道は、普段から牛やヤギのために草刈り職人マサシさんが刈り取っていたため、草刈り部隊の出番はほとんどなし。
 なので、ジュンコさんがいなくて戦力が35パーセントダウンしている女性陣を手伝うべく、そこでは雑草抜きを男性陣もお手伝い。

 大きなオサムさんが背を丸めてチビチビと草を抜いている姿をご想像されたし。

 同じ作業を男女ともに行なうという、普段滅多に見ない光景があったりしつつ、こうして作業は終了した。

 新年を迎えるにあたり、神様もさぞかしスッキリなさったことだろう。



御願所のひとつ、通称竜神様。
マサエ農園から海側に30歩ほどの坂の途中にある。

  


Posted by クロワッサン at 08:49Comments(0)日々の作業

2013年12月19日

イスタンブールに決まってたら?

2013年 12月18日(水) 晴れたり雨降ったり

北の風 荒れ模様

 前日の予報が言っていたほどには風が吹かず(当日の予報は緩和されていた)、連絡船は翌日の欠航を決定しつつも、この日は通常運航に。

 ようやく2時に出て5時に帰ってくる程度の、「ちょっとした用」を済ませることができた。

 それでもお天気は、晴れているかと思えば急に大雨になったり、それが止んで日が出たと思えばまた降ったり。
 なんだか台風接近中のような天候になっている。

 そんな冴えないお天気と同じように、東京都知事がついに辞職を決断というニュースが。

 イノセ氏の次回作のタイトルは決まった。

 「チジの肖像」

 その頃にはイシハラ前知事も死んじゃってるだろうから、百条委員会で言ったらヤバかったこともなんでも書けるに違いない。再び大宅壮一ノンフィクション賞ゲット間違いなしだ。

 それにしても、年末ジャンボでさえ一等前後賞合わせて7億円という時代に、東京都知事選ほどの大掛かりな選挙における5000万円なんて、いかほどの額なんだろうか。

 5000万円もの大金を……という庶民目線の論調で責め立てるヒトが多かったけど、今の世の中、選挙資金の5000万円だなんて、我々がコンビニでジュース1本買う程度の感覚の額でしかなさそうなんですけど。

 その程度の「違法」な金が、なぜに彼の職を奪う事態になったかといえば、それはもちろん2020年の東京オリンピック開催が決定したからにほかならない。

 知事として先頭に立って誘致に励んでいたヒトがなぜ?

 それには、開催決定国に義務付けられているオリンピック組織委員会が絡んでいる。

 まずはその委員会のトップを決めなければならない。
 当初、東京都はこれに「会長」スポットを定め、イノセ氏が就くという方向で進めていた。

 それに反対したのが政府自民党だ。
 いろいろ理由はあるにせよ、最大の理由はひとつ。

 「俺がやりたい!」

 というワガママをこいている男、モリ元総理がいるからだ。
 日本体育協会会長を務めていたこともあり、都知事とともに東京五輪誘致のためにがんばっていたという元総理のワガママを実現すべく、政府自民党はイノセ氏会長職案を却下。

 では、資金集めの意味からも財界人から人材を…という東京都に対し、政府自民党はあくまでもモリちゃんを推していた。

 こうなると、邪魔になってくるのは都知事その人だ。 

 「じゃあ、トクダの金をもらってたことバラしちゃおう」

 東京都はついに、組織委員会についての発言権を失うのだった。

 これが、東京オリンピック開催決定後にイノセ氏の疑惑が浮かび上がった理由なのである。

 <当サイト推測。

 でも、このあと組織委員会のトップにモリ元総理が就任したりしたら、僕は横っ腹抱えて笑ってしまうことだろう…。  


Posted by クロワッサン at 08:53Comments(0)吉田兼好

2013年12月18日

ウコトコ。

2013年 12月17日(火) 雨

南の風 時化模様

 未明からちょっとした台風のように南風が強くなった。

 おかげで1日中生暖かい気温だったのはよかったけれど、1日中ほとんど雨雨雨。

 連絡船は朝島を出て夕刻帰ってくる1往復のみになった。

 週間天気予報上にオレンジ色のマークがほとんど見当たらず、沖縄はこのままだと、ホワイトクリスマスならぬグレークリスマスを迎えることになりそうだ。

 しかも明日以降は連日北風が強く吹くようで、そうなると連絡船の運航も不安定になってしまう。

 たしか、東京に行っている間は、連日いいお天気だったはずなんだけどなぁ……。 

 20日あたりは那覇の最低気温が12度と予想されているから、北部は相当冷えこむに違いない。
 いわゆるトゥンジービーサーになるものと思われる。

 沖縄がこういう天気になっている場合、本土ではあっちこっちで大雪なんてことになるだろう。
 年末年始の飲み会シーズン、皆様におかれましては酔っ払って凍死などなさらないよう、どうぞお気をつけくださいませ。

 飲み会シーズンといえば、力強い味方になるのがこれ。



 沖縄製粉の、「ウコンにトコトンしじみ800個分」……って、長いってば、正式名称。
 略して「ウコトコ」。

 今何かと話題のオルニチンが、1包にしじみ800個分も入っている……というのは名前を見ればわかりますね。

 それにしても800個分って……。

 沖縄の普通のスーパーでは(少なくとも北部では)、アサリは売っていてもシジミは置いていないので、普段の生活でシジミをいただく機会はほとんどない。

 そんなシジミが800個分なんていったら、ひょっとすると10年分のシジミってことになるかもしれない。

 しかし考えてみると、健康にいいと言われるこのオルニチンが含まれるシジミをほとんど食べずにいても県内の方は健康なのだとしたら、ことさらオルニチンって必要ないんじゃないの??

 <おいちゃん、それを言っちゃあおしめーよ。

 そもそも健康食品というのは漢方みたいなもので、信じる者には抜群の効き目があるのである。

 でまたこのウコトコ、「水なしで飲める顆粒」と謳われているとおり服用しやすく、シークヮーサー風味が美味しい。
 もともとウコンの粉末ですらスプーンですくって食べられる僕にとっては、すでにスイーツの域に達しているといっていい。

 そんなウコトコを、沖縄製粉に勤めている後輩が先だっての忘年会で参加者に1包ずつ配ってくれた。

 ちなみにその彼女は、かつてクロワッサンのゆんたくタイムにおいても自社製品を配ってくれたことがあったんだけど、そのとき同席しておられたアネモネフィッシュさんが、

 「商品説明が面白い!!」

 と、いたく感心されたことがあるほどのプレゼン上手なのである。
 薬事法にかかわるシビアな業界の方が褒めるくらいだから、その能力推して知るべし。

 なので忘年会においても、商品説明を聞いた誰もがその効用を強く信じて美味しくいただいたのだった。

 そして全員、

 
明日の仕事も遊びも全力全快!!


 だったのは言うまでもない。
 年末年始の飲み会シーズン、「明日のためのその1」として、是非お手元に♪
  


Posted by クロワッサン at 09:12Comments(3)街の美味いもの

2013年12月17日

サンクチュアリ。

2013年 12月16日(月) 雨のち曇り

北東の風 わりと穏やか

 先週末の那覇行の際、日中時間があったので豊見城の三角池に足を運んだ。

 三角池と言われてどこかわかるヒトは、それはそれで相当な変態社会人の一員と思われる。

 以前の我々にとってもまったく未知の世界だったんだけど、ある年にうみまーるの2人に教えてもらってから、機会を見つけては立ち寄るようになっている。

 彼らも変態社会の一員だったのだ。

 しかし変態は変態でも、1センチ前後のエビを見つけてはムフフ……とほくそえむような社会ではない。
 こっちの世界だ。



 知る人ぞ知る三角池は、水辺に住まう鳥の聖域なのである。

 なかでも渡り鳥は冬の風物詩で、とりわけマスコミ的に注目されるのがクロツラヘラサギだ。
 その特徴的な嘴が最大の特徴で、またそれがヘンテコだから妙な愛嬌がある鳥である。

 那覇の漫湖に飛来するものが、毎年ローカルニュースで取り上げられている鳥でもある。

 この三角池にも毎年何羽かやってきて、冬の間だけその姿を拝ませてくれるので、何度かこの池でその姿を観たことがあった。
 そこで、今年もちゃんと来てるかなぁ……と立ち寄ってみたところ、



 いた。

 しかも写真の1羽はこれまで見た中では最も近いところにいて、しかもセッセとエサ探しをしていた。

 珍しいエビがいたなんて話が出回るとたちまち変態ダイバーが集るのと同じで、ここ三角池の周りにも、巨大なカメラを抱えた変態社会人が屯する。

 この日も、テレビ用のような巨大なカメラを抱えて、目の前のクロツラヘラサギを撮影しているグループがいたほか、シニア愛好家もまた、バズーカ砲のようなレンズを携えて撮影にいそしんでいた。

 ここは豊見城市がその存在意義を見出し、保全に努めている場所なので、気がついたら埋め立てられている……なんてことは当面なさそうだ。

 逆にいうと、こんな小さな溜池に等しい水場が水辺の鳥たちにとっての聖域のひとつというのだから、そういった環境がいかに失われているかということの証左でもある。

 このあたりも周りを見渡せば、立派な道路が次々に造られ、20年前と比べれば「未来世紀ブラジル」のようですらある。
 その便利さと引き換えに失ってしまったものを想像すると、とてつもない喪失感に見舞われてしまうのだった。
  


Posted by クロワッサン at 07:37Comments(2)鳥さんたち

2013年12月16日

忘年会。

2013年 12月15日(日) 曇り

北東の風 けっこう波あり

 この週末のお出掛けの目的は、那覇にて開催された忘年会。
 琉大ダイビングクラブ(略してURDC)のOB会の忘年会で、恒例行事にしようと言い出してしまって以来、僕がずっと幹事をやっている。

 開催のお知らせをしたりいろんな方々と連絡を取り合ったりというのは、時間があるこの時期ならまったく苦ではないんだけど、ただひとつ不便なのは、自分の中に那覇の店のレパートリーが無いってことだ。

 北部の離島で暮らしている人間にとって那覇、それも夜の店となれば、東京の店を予約するのと感覚的にほとんど変わらない(東京もしくは横浜で同級生近辺が集って飲もうという話になると、なぜか沖縄から来る僕が幹事になるハメになる)。

 昔は年に10晩くらい過ごしていた那覇も、近年は合わせて4晩ほど。たった4晩しかない那覇の夜を「新規開拓」に費やすのはいささか冒険なので、畢竟、個人的に行く店はだいたいいつも同じ店ということになってしまう。

 そんな人間でも店を探せるようになったのだから、ネット社会というものもけっこう便利ではある。

 本部町内に比べれば、綺羅星のごとくお店が建ち並ぶ那覇の街。OB忘年会に際して僕が重要視する点は、

 20~30人入れる店。
 飲み放題の時間が3時間OKな店。
 その飲み放題のビールが発泡酒ではなくちゃんとしたビールの生で、その他のドリンクもそれなりにジャンル豊富な店。

 この3点に絞られる。
 早い話、出てくる料理にこだわりはないのだ。

 飲み放題なんて2時間くらいでもいいでしょう、という声もあるだろうけど、それはみんながキチンと開始時刻にはすでに来店していれば2時間でもOKながら、6時半から始めますと告げていても7時過ぎに来るヒトが多いのが当たり前の沖縄なので、3時間くらいがちょうどいいのである。

 で、今回選んだのは、那覇市久米にあるLa chou chou(ラシュシュ)という名の、イタリアンダイニングバー。

 いつもはもっぱらフツーの居酒屋系だから、かなり趣向を変えてみたことになる。

 そして当日。
 予約の際のやりとりでは、そもそも自分自身が一度も来たことがないので、店内の利用スペースなどをお聞きしても雲をつかむような話だった。
 はたして、フロアの雰囲気やいかに?



 このところうみまーるが恒例にしてくれている、うみまーる製カレンダーと、沖縄製粉製「ウコンにたっぷりしじみ800個分」のクリスマスプレゼントを掲げつつ。

 下は現役部員から上はご還暦の方まで、老(?)若男女が一堂に会する宴席だから、広々したところで集まることができたのでよかったよかった。

 ただ、今回趣向を変えてみたものの、どういう店にいてもすぐさまそこがURDC色に染まってしまうことを改めて知った。
 これなら、ベトナム料理屋でもタイ料理屋でも韓国の焼肉屋でもスペイン風バルでも世界遺産級の和食でもそば屋でも、なんでもいいに違いない……。

 最後になりましたが、La chou chou様ならびにたまたまこの日にカウンターにお越しになっていたお客様のみなさん、クリスマスシーズンというのにお騒がせしてしまい、申し訳ございませんでした。m(_ _)m
  


Posted by クロワッサン at 08:53Comments(0)日々の徒然

2013年12月14日

ビジュアル・ベジタブル。

2013年 12月13日(金) 雨のち曇り

東のち北東の風 やや波あり

 日中になって風向きが北よりに変わったこともあり、朝よりも夕方のほうが寒い1日だった。

 今週になって久しぶりに降った雨は、うちの奥さんによると畑の野菜たちをすっかり喜ばせたようで、その後晴れたり降ったりが適度に繰り返されるうち、野菜たちは踊るようにグググン!!と急速に成長したようだ。

 この日カメさんたちの餌採りで10日ぶりに灯台方面へ行った際、そのルートにあるオタマサ農園を見たところ、なんだか例年より美しく見えた。



 成長途上の真っ最中で、緑がイキイキしているせいかなぁ…とオボロゲに考えつつ、きれいだったと報告すると、

 「今年は全体の配色を考えて植えてみた♪」

 なるほど……。

 このあとトマトが育って赤い実をつけ始め、写真奥のネギや玉ねぎが青々と育てば、配色計画はほぼ完成するらしい。

 畑全体をキャンバスにして野菜で彩るなんてヒトが、世の中にいったいどれほどいるんだろうか……。

 でもたしかにその効果はあった。

 観てよし育ててよし食ってよし。

 沖縄の冬は野菜のシーズンなのである。

 明日のこの稿は更新しません。
  


Posted by クロワッサン at 07:35Comments(2)日々の徒然

2013年12月13日

Unknown Bird。

2013年 12月12日(木) 曇り

北東のち東の風 やや波あり

 午前中のウォーキングをしていたとき、沿道の木に見慣れぬ小鳥がとまっていた。

 スズメサイズの小さな鳥だ。

 水納島は小さい島ながら、冬になると夏には見られない野鳥が飛来してくる。
 サシバのように、少数ながら毎年同じ場所にとまるほどに居場所が確定しているものがいたり、シロハラのようにたくさんやってくるものもいる。
 そして、たまたま来ちゃいました的レアなものもいる。

 そういうこともあって、沖縄で見られる野鳥についてはちょくちょく図鑑をめくっているので、名前まで覚えられずとも「見覚え」があるものは多い。

 ところが今朝目にした小鳥は、これまで一度も見たことがない。

 出会い頭だったせいか、目の前3メートルにいたその小鳥、カメラを持っていたら証拠写真程度は撮れたかもしれない。
 でもおそらく、カメラを向ければすぐさま飛び立ったことだろう。

 しょうがないのでなんとか記憶にとどめようと、じっくり目に焼き付けた。

 ………のだけど、ダメだ、10分経つと脳内映像がモヤヤヤヤ~ンと霧に包まれていく。

 目撃者として容疑者を特定する証人になんて、ワタシは絶対になれそうもない……。

 そんなモヤヤヤヤ~ンとした記憶を頼りに図鑑を見てみたところ、該当者なし。
 オボロゲな記憶の特徴を頼りにネットで調べてみるも、該当者なし。

 うーん、気になる、誰なんだあの小鳥は?

 かくなるうえは、皆さんの情報を頼るしかない。

 えー、こんな鳥です………。



 スズメよりもやや小さくて、体の色はアッシュグレー。
 くちばしは短めだけど、メジロのようにずんぐりむっくりに見えるわけではない。

 で、オデコの部分についている赤い点が最大の特徴だ。

 こんな特徴があればすぐにでも判明しそうだったのに、いまだにわからないのである。
 ひょっとして、逃げ出したペット??

 識者のみなさん、ご教示のほど、よろしくお願いいたします。
  


Posted by クロワッサン at 09:12Comments(3)鳥さんたち

2013年12月12日

坊様がサンタクロース。

2013年 12月11日(水) 曇り時々日差し

北の風 けっこう波あり

 冬至まであと10日ほどともなると、朝の暗いことくらいこと。

 なにしろ沖縄本島地域だと日の出は7時過ぎだから、今日のように曇っていると、6時30分なんてまだ夜だ。

 東京あたりと比べると、だいたい30分ほど違う。

 その分最終便が到着する17時過ぎの明るさもまったく違っていて、連絡船が到着する同じ時刻の東京では、あたりはもう真っ暗になる。

 日本は広い。

 標準時を2時間前倒しにしてはどうかなどと言っていたどこぞの知事は、そのジジツをいっさい知らないに違いない。

 一昨日、そんなまだまだ明るい夕刻、最終便に載って荷物が届いた。

 なんの予告もなかっただけに驚いた。
 なんと送り主はバトルボーズさん!

 気になる中身は……



 ワラサの味噌漬け!!

 太公望ならぬ太公坊であるお坊様、師走もセッセと釣り三昧??

 あのぉ……「師走」ってそういう意味なんでしょうか??

 釣るヒトは世の中にたくさんいても、それを美味しくいただくことにこれほど情熱をかけるヒトがどれほどいらっしゃるのだろうか…というほどにお坊様はマメにおなりになるので、タッパウェアにこうして丁寧に味噌漬けを仕分けしていくという気の遠くなるような作業もお手のもの。

 そんな尊い作業の成果をありがたく頂戴し、さっそく一切れ焼いてみる。



 いやはや、完全なる酒メニュー。
 旨すぎる!!

 翌日、お坊様からお電話が。
 物を知らぬ我々に、美味しくいただくレシピまでお電話でご教示くだささるお坊様は、タッパウェアの中にさらなるお宝が眠っていることも教えてくれた。

 普段アカジンの「モツ」が美味い美味いと言っているようなゲテモノ(?)食いの我々のためにと、お坊様はワラサの心臓、肝、胃袋といったモツ系まで入れてくださっていたのだ。

 さっそく発掘、もちろん実食。



 味噌漬けを焼いただけなのでいささか見栄えはしないけれど、これがまた……
 
 絶品!!

 むしろフツーの切り身よりも、胃袋(と思われる部位)のほうが圧倒的に美味しい気がする……。

 こんなの、お店で食べたらどういうことになるんだろう……。

 そしてシメは、お坊様スペシャルレシピの……



 ワラサ茶漬け!!

 切り身をさらに薄くスライスして、鰹節少々塩少々、葱、ゴマ、海苔をトッピングして、お湯を注ぐとできあがり。

 いやあもう、これは絶品です。
 ダシ出まくりです。

 オフシーズンは炭水化物をなるべく摂取しないように努めている僕にとって、なんとも憎らしいこの旨さ。<努めてないじゃん。

 お坊様、思いもよらぬクリスマスプレゼントをありがとうございます。
 仏の道にいらっしゃるお方が、サンタクロースに見えました(爆)。

 というわけで、みんなで歌いましょう!

 ~♪
   坊様がサンタクロース
    本当は浄土宗 プレゼントを抱えて
     坊様がサンタクロース
      髪のないサンタクロース ワラサが家に来る~~~
                     (by ユーミン)  


Posted by クロワッサン at 08:53Comments(0)日々の徒然

2013年12月11日

ムーミントロール。

2013年 12月10日(火) 曇りのち晴れ

北の風 荒れ模様

 前線通過後に台風なみに吹いていた夜と比べればなんとかおさまっていたとはいえ、それでもしっかり冬の強風が吹く1日となった。

 そして連絡船は、朝1便が出て最終便で帰ってくるだけの1往復。

 おかげで大掃除がはかどった。
 明日も欠航してくれればすべて完了するのに……

 ……って、欠航を願ってどうする。

 というか、たとえ運航していても、この季節、通常は来客はないに等しいのだから、「臨時休業」なんて生意気な札でも下げておいて、1日かけて終わらせればいいだけという話もある。
 そして先日のようなミラクルの機会を逃す、というオチになるのか?

 話は変わる。

 毎週土曜午後6時からNHKBSプレミアムで大河ドラマの再放送をしている、という話を、かつて篤姫の再放送をしていたときに書いた気がする。

 で、今年の再放送は龍馬伝。
 序盤は面白かったのに、いよいよ歴史的エピソード満載の後半になるにしたがってイマイチになっていったのは、おそらくあの当時のダイナミックな「歴史」に、物語と脚本がついていけなかったってことなのだろうと勝手に結論している。
 ノンフィクションの面白さを殺ぐフィクションってどうなのよ……。

 なので、篤姫とは違って、毎週欠かさず観ているわけではないのだけれど、他に何もないので夕食時にテレビをつけたらたいてい大河ドラマの終盤10分くらいになる。

 その龍馬伝が終わったあとに始まる10分番組こそが今日の主題だ。

 ムーミン!!

 それも、原作者ヤンソン氏監修のもとにポーランドで制作された、昔ながらのパペットアニメーションだ。



字幕はムーミンのセリフじゃなくて、オープニングの歌詞

 なんでもCGで作るこの時代に、昔ながらの人形動画ってのもまた懐かしくも珍しいと思っていたら、それもそのはず、これは1979年に制作されたものだそうな(そりゃそうだ、トーベ・ヤンソンはもう亡くなってるのだから、今作ってたら監修のしようがない)。

 それをデジタルリマスターして、今の世に鮮やかに甦らせたという。

 これがまた原作の暗いイメージを忠実に再現(?)している優れた作品で、トーンを低め一杯に抑えた松たか子と段田安則の声優ぶりがまた素晴らしい。

 松たか子なんてプロの声優さんに比べれば声のバリエーションがなさそうなのに、主人公ムーミンからノンノン(という名前は出てこない彼女)やお母さん、はてはミーに至るまで、女性キャラをすべてこなしている。

 ムーミンの声が故・岸田今日子の域に達しているとまでは言わないけれど、ミーの声を演じている姿を勝手に想像して思わず笑ってしまう。

 一方段田安則は男性キャラをすべてこなしているから、キャストはこの2人のみ。
 往年の名作テレビまんが「日本昔ばなし」の市原悦子と常田富士男の名コンビを彷彿させるものがある。

 話自体はまるで沖縄の民話・昔話のような、結局何が言いたかったんだろう??という不思議な趣きなんだけど、よく考えたら日本昔ばなしだって、誰もが知っている名作以外は案外意味不明もしくは理不尽な話も多かったような気がする。

 とにかく、ピクサーが作りだすCGアニメーションがとって変わってしまったパペット・アニメーション、CGしか知らない今の子供たちに是非観せてあげたい………

 ……のに、大河ドラマが終わったあとの7時までの隙間番組ってのはどうなのよ、NHK。
  


Posted by クロワッサン at 08:48Comments(0)日々の徒然