2024年 4月21日(日) 晴れ
南の風 波あり 水温21度~23度(表層5メートル)
ホントは月曜から泊りがけで本島に出掛ける予定だったのだけど、火曜以降梅雨入りしそうな(気象台はそうは言わないけど)気配があるから、お天気がいいうちにと一日前倒しで出掛けることにした。
でもせっかくのいいお天気、今のうちに海にも行っておきたい。
というわけで、朝早めに海へGO!
このところいつも他のボートが停まっているために、なかなか訪れることができなかったところに行ってみた。
久しぶりだというのに、普段でもあまり立ち寄らないところまで足を延ばしてみたところ、砂地の根にもかかわらず、意外なハゼの姿が。
ホシクズベニハゼ。
岩場のポイントの深場に行けば出会えることもあるけれど、砂地の根でお目にかかる機会は滅多にない
もっとも、岩場の深場のような暗いところが好きなハゼだけに、白い砂地の根にいる彼は、暗がりの奥の奥にいた。
そのため、手前の枯れ木のようなクリーチャーが邪魔なのに、これ以上アングルをどうすることもできないもどかしさ…
根では季節柄ハナダイ類のチビチビが増えてきている。
真っ先に増え始めるキンギョハナダイはもちろん…
ケラマハナダイも…
カシワハナダイも…
チビチビたちがにぎやかになってきた。
ひょっとしたら、フタイロハナゴイのチビチビもいるかも。
…と探してみたところ、フタイロハナゴイチビターレは見つけられなかったかわりに、これまた砂底の根ではマイノリティのこのチビがいた。
ご存知スミレナガハナダイのチビターレ。
早くも背ビレ後端が傷み尾ビレ下端が欠損しているところを見ると、厳しいサバイバル環境に置かれていることがわかる。
どういうわけだかプレデターたちは、その場で浮いているものを真っ先に狙う傾向があるから、チビの間はキンギョハナダイに似ていようとも、「浮いている」認定されて襲われているのかもしれない。
もっとも、オトナのキンギョハナダイのなかにも↓こんな目に遭っているものがいた。
誰に何をされたのか不明ながら、頭頂部(?)に大怪我を負っているメス。
オトナでさえこんな目に遭うのだもの、チビチビたちが生き残るためにクリアしなければならないリスクの多さは、考えただけでも気が遠くなる。
実際、いっときワッと増えても、すぐさま激減するハナダイ類チビターレたち。
花吹雪状態の群れになってもらうためにも、全員にエールを送っておこう。
リーフ近くに戻ってきたら、例の魚が健在だった。
アミメチョウとカガミチョウのハイブリッ子。
ハナダイチビチビたちに比べれば、オトナのチョウチョウウオのサバイバル環境はそれほど厳しいわけではないとはいえ、「浮いている」という意味ではいつも隣に危険が潜んでいそうなハイブリッ子。
でも彼はしっかりサバイバルしている。
しかも先日紹介したように、現在彼はノーマルカガミチョウとペアになっている。
そしてそのパートナーのカガミチョウ子のお腹は…
…卵でポンポコリン。
ペアになっているのを見かけた後も、ハイブリッ子がオスなのかメスなのか、いまひとつ決め手に欠いていたんだけど、これでもうハイブリッ子を「彼」と呼んでも差し支えあるまい。
やがて迎えることになるであろう産卵・放精の暁には、ちゃんと孵化する有精卵になるのだろうか?
そしてハイブリッ子とノーマルカガミの子は、いったいどのような特徴になるのだろう?
ボートを停めているのはお隣のポイントながら、足を延ばしたついでに(発見後)3日目の卵を観に行ってみた。
もちろんシモフリタナバタウオのこと。
今日も卵守りに励むシモフリ父ちゃん。
そしてこの日は、ようやく「背中でウニョウニョ」を動画で撮ることができた。
ライトを当てていないからいささか暗めながら、背中を卵塊に当てて体をクネクネさせている様子がおわかりいただけよう。
胸ビレを煽って水流を送り続けつつ、ときどきこの背中ウニョウニョをするシモフリ父ちゃん。
この間ずっと、何も食べていないのだろうか…。
というか、「この間」はいったどれくらいの期間に及ぶのだろう?
卵の様子を観てみると…
おお、もう眼ができている!
前日に比べてさらにくすんだ色に見えたのは、この目と体が形成されていたからだったのか…。
あらためて前日撮った写真を見てみると、うっすらと眼ができているものもあることに気がついた。
卵を分割する線に見えたものも、実は尻尾(体)ができつつある状態だったらしい。
もっと時間がかかるのかと思いきや、意外に早いお目目誕生。
この分だと、孵化までそれほど時を必要としないかも。
がんばれシモフリ父ちゃん、あと一息の辛抱だ。