次はシロレイシダマシ禍。

クロワッサン

2024年12月04日 06:43

2024年 12月3日(火) 晴れ

北東の風 波あり 水温24度

 今日も朝から海へGO!
 
 …と行きたいところながら、本日は順延になっていた島内車検の日(島内車検とはいったい何?という方はこちらをご参照ください)。
 
 先月に予定されていた日は思いっきり時化に当たってしまい、師走のどこかで…ということになっていたところ、昨日急遽この日行うという通知があったのだった。
 
 もっとも、当方のマッハ軽を含めて計4台だから、朝イチ便でオヤクニンとフルゲン社長がいらっしゃれば、遅くとも10時くらいには終了する。
 
 というわけで、本日は普段よりやや遅めの午前中に海へGO!
 
 で、桟橋に来てみて驚いた。
 
 桟橋周辺、特に東側一帯が、まるで入浴剤の「登別の湯」のようになっているではないか。
 

 沖側ですらこんなに白いとなれば、もちろん付け根側は…
 

 …~♪ ここは北国 登別の湯 ハビバノンノン。
 
 全面的に白濁している只中で特大腸詰のようにのたうっている防砂ネットに、いったい何の意味があるんだろう…。
 
 というか、昨日に比べると強めに吹いている風が生み出す波が砂浜まで達しているから、昨日紹介した桟橋付け根付近に堆く積み上げられた砂のお山など、白濁供給源以外のナニモノでもない。
 
 なんともはや、世の中のほぼ誰も見ていないのをいいことに、やりたい放題のメチャクチャさ。
 
 ちなみにこの白濁水は、北東の強めの風のおかげで直接リーフ外に流れ出てはいなかったけれど、岸に沿って灯台方向にドドンと広がっており、おそらく灯台のコーナーを回って南へ流れてしまっているはず。
 
 白化の苦難をようやく乗り切ったサンゴたちにとっては、たまったものではないだろう。
 
 しつこいようだけどこれを当初の予定どおり初夏以降にやっていたら、南風に乗って白濁水は主要ポイントに満遍なく流れ出していたはず。
 
 あえて何度も言うけど、まったくもって狂喜の沙汰の工事予定、北部土木事務所都市港湾斑はきっと狂気集団なのだろう。
 
 さてさて、北東の風のおかげで白濁水が直接流れ出しているわけではないリーフの外は、昨日同様ウスラボンヤリと濁ってはいたものの、ほとんど流れもなく、やや下がってしまった水温以外はほぼノーストレス。
 
 ホントは前回よりさらに灯台側のリーフの様子をチェックしたかったんだけど、そちら方面ではおそらくNTTの海底ケーブルの工事だかなんだかの潜水作業をやっているらしくボートが数隻停まっていたので(小さな島ですら工事だらけのオキナワ…)、10日前に潜ったところを再訪してみた。
 
 すると10日前に比べ、生き残っているサンゴたちに、死んだばかりにしか見えない純白部分がやけに目立った。
 
 なんだ?
 
 これだ。
 

 これだけだと「サンゴ半分死んでますね…」だけで終わってしまうかもしれないけれど、このサンゴ群体の根元あたりにご注目。
 

 まるでラステルその他ペジテの住民が乗っている飛行艇に群がる腐海の蟲どものように、ウジャッとシロレイシガイダマシが集まっているのがおわかりいただけるだろうか。
 
 サンゴが白くなっている部分は、もちろん彼らが食べきった痕。
 
 群がるシロレイシガイダマシの多寡に違いこそあれ、このような状態になっているサンゴ群体がやたらと多いのだ。
 

 これも、白くなっている部分の奥に、シロレイシガイダマシが集まっている。
 
 食べられた痕は今はまだこの程度でも、2~3日すればきっとかなり広がっているはず。
 
 褐虫藻が抜けただけの白化状態とは違い、骨格だけになっている白い部分は復活のしようがないので、食べられたサンゴはそのまま骸として残るのみ。
 
 せっかく今夏の白化を生き延びたのに、こんなことで命を失ってしまうなんて、クリフハンガーなアイガーサンクションを踏破したのに麓の村でうっかり滑って転んで頭打って死んでしまうようなものではないか。
 
 なので、できる範囲でシロレイシガイダマシを排除して…
 

 …桟橋の縁で日干しの刑。
 
 とはいえこの程度では、ほとんど焼け石に水なのはいうまでもない。
 
 おそらく水納島だけの話とは思えないから、おそらく今後それほど時を置かず、「セグロウリミバエ」なみにローカル新聞紙上をにぎわすことになるだろう。
 
 シロレイシガイダマシの食害はあっても、水温が下がってからは褐虫藻がほぼ元どおりになっているサンゴたちとは違い、夏に白化したイソギンチャクたちは依然白いままだ。
 

 サンゴに比べると、褐虫藻が戻りにくいのだろうか。

 それとも、褐虫藻は本来サンゴのほうが好きってことなのだろうか。

 過去の白化でもサンゴは元に戻ってもイソギンチャクはそのまま弱って死んでいく…ということもあったっけ。

 でも写真のシライトイソギンチャクは、依然純白ではあってもひところに比べるとイソギンチャクのボリュームがかなり増していることに気づく。
 
 たとえ色は抜けていようとも、住処に不自由しなければクマノミは暮らしていられるし…
 

 …居候的立場のハナビラクマノミチビターレも、儚げに見えつつ実は逞しく生き続けている。 
 
 リーフ際ではそのほかテングカワハギサーチなどもしつつ(この日は計5匹…)、序盤は砂底を徘徊し、とある根にフラリと立ち寄ってみた。

 すると、その傍らで大きなマダラエイが休憩していた。
 

 どうやらホンソメクリ―ニングケアを受けているようだ。
 
 このように無防備状態で体を晒しているマダラエイは、おうおうにしてすぐに逃げてしまうから、そおっと近づいてクリーニングケアの様子を拝察させてもらった。
 
 すると、こんなに大きなエイのクセに、尾ビレはかなり敏感スポットらしく、ホンソメがちょいとタッチするたびに、やけに過敏に反応するマダラエイ。
 
 それでもホンソメ先生はしつこく尾ビレをケアし続けるものだから、嫌気がさしたのかマダラエイは静かにその場を去っていったのだった。
 
 その様子が↓こちら。
 
 
 
 単にワタシが傍に居続けているのに嫌気がさしただけともいうけれど、今日もまた一日一神のシアワセに恵まれた。

 ひょっとして、シロレイシガイダマシ禍から救われたサンゴたちの恩返しかな?

 < その分シロレイシガイダマシの祟りも待っているんじゃ??

 はッ!


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