桟橋のワイルドライフ。
2025年 1月28日(火) 晴れ
北の風 荒れ模様
前日に比べれば遥かにマシながら、本日もそれなりに強風が吹き続く一日。
もちろん連絡船は、朝から余裕で全便欠航だ。
強烈な寒波らしく、朝は機能停止級の寒さではあったけれど、なんとかお日様が出てくれくれていたおかげで、日中はガメ公が小屋の外に出てエサすら食べるほどに暖かくはあった。
常用薬処方のために病院に行っておきたいところなのだけど、連絡船は欠航、ボートで行くのも大変な海況のために島から出られず、病院には行けず。
荒れているとはいえ昨日に比べれば随分マシになっていて、連絡船用バースに避難させておいたミスクロワッサンも余裕の表情だ。
ん?
手前に何かいる?
そうです、この方です。
ご存知
ウミウ。
昔は水納島で観ることなどできなかったのに、近年毎冬のように島で滞在するようになっているウミウ、今年はサギ類同様やたらと多い。
ウミウなのでこうしてプカプカ浮かびつつ、ウリャッとばかりに海中に潜りエサをゲットしようとがんばるんだけど、意外なほどに息こらえの時間が長い。
海中で魚を追いかけている様子を観てみたいけど、ヒトの気配を察知するやすぐに飛び去ってしまうから(飛び立つ様子がまた面白い)、潜ってハンティングの様子を観るなどとうていおぼつかない。
そんなウミウがハントするような魚が、こんな桟橋脇にいるの?
いるんです、これが。
手前側の黒い影は、もちろんミジュンの群れ。
先日お伝えしたように昨年末に桟橋に寄り付き始めたこのミジュンたち、このエリアに作業台船が1隻2隻と停泊してガンガンゴンゴン工事をしている時にはさすがに姿を消しているけれど(島の裏側に回っているらしい)、週末そして時化とこのところ工事がストップしていることもあって、我々が島に戻ってきたときからずっと、微妙に移動しながら桟橋傍に居続けているのだ。
ミジュンを狙っているのはウミウたちだけではなく、桟橋周辺に誰もいないときには、海っぺりにクロサギやダイサギたちが大集合している。
ただしサギ類はウミウのように洋上に浮かぶことはできないから、波打ち際の足が立つところまで、もしくはブロックや砂防ネットのフロートなどに乗り、そこから首が届く範囲が限界ラインになる。
その点洋上に浮いていられるウミウは機動性が高く、海中で縦横無尽にミジュンを追っている模様だ。
海中の様子は詳らかではないものの、感じではいったん深く潜って群れの下まで行き、下から上に追い上げるような形で狙っている様子。
ただ、ミジュンサイズだとあっという間に飲み込めるからなのか、それともそうそう成功率は高くないからなのか、水面に戻ってきてから魚を飲み込む仕草はまったく観られなかった。
てなわけで、ただボートの様子を見に来ただけにもかかわらず、ワイルドライフで流れる映像のようなシーンを楽しめる冬の水納島なのだった。
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