掘り出し物。

クロワッサン

2025年02月03日 06:09

2025年 2月2日(日) 雨のち曇り

冷たい風 海況不明

 この日は首都圏の平野部でも降雪がありそうってことで、積雪のため交通機関に乱れが出るかも…などと前日には騒がれていた。
 
 ほんの少々雪が積もるだけで交通機関等がマヒする首都東京のこと、西武池袋線はがんばっても、山手線が止まっていたら、そこから先に進めなくなってしまうじゃん…
 
 …と心配していたところ、フタを開けてみれば雨。
 
 雪にならない場合は雨になる、というジジツを失念していた。
 
 幸い予備の傘を貸してもらえたら事無きを得たものの、雪雪雪…と騒ぐだけ騒いで結局なんともないってあたり、都内の気象台も沖縄気象台と大して変わらないのだなぁ。
 
 さてさて、この日も無事に朝から大森まで出向くことができ、ツトメを果たしていたところ、思いがけない訪問者のために一時中断を余儀なくされた。
 
 差し入れを持ってきた人物が受付で待っているというのだ。
 
 告げられた名を聞けば、昨年11月に那覇で会ったばかりの学生時代の友人だった。 
 
 係の方が少々時間を割いてくれたので受付まで会いに行くと、完全防寒着に身を包みながら、感極まった顔で出迎えてくれる同級生O久保氏。
 
 昔から感極まると何を言っているのかわからなくなる彼ではあるけれど、その表情だけで百万言、そもそも自分のことなのに思わずもらい泣きしそうになってしまった。
 
 どうやら彼はワタシが身柄をここに拘束されたままと勘違いしていたらしく、必要なものはないか?と言ってくれるので、毎日通ってはいるけれどけっして勾留されているわけではないということを説明しておいた。
 
 というか、そこまで心配してくれてはいても、この日記を見てくれるわけではないあたりが、いかにもO久保氏ってところではある。
 
 とはいえようするに我々はそれくらい皆様にご心配をお掛けしてしまっているわけで、そんなさなかにのんきにランチメニューを紹介したりして申し訳ございません。
 
 ただただ「苦」中のひとかけらの「楽」を見つけながら、我々はとりあえず元気であることを伝えたいだけなので、そのあたり平にご容赦ください。
 
 さてさて、今回の上京中はオタマサの実家に滞在させてもらっている我々、生家だけにいろいろと昔のなにやらがある…かといえばそういうわけでもなく、ずいぶん前に完全リフォームした際に断捨離マスターの弟嫁の手腕であれもこれもそれもスッキリ片付いているから、オタマサにとってそれほど昔懐かしいものがあるわけでもない。
 
 でもさすがにアルバム系だけはおいそれと処理できないということもあって、今回は掘り出し物(?)を見つけてくれていた。
 
 その掘り出し物とは…
 

 …オタマサの成人式の装い(爆)。
 
 今のように連休になるわけじゃないから、沖縄で学生時代を過ごしていた我々の多くは、というかほぼほぼ全員が、成人式を故郷で迎えるのではなく、自分たちが暮らしている沖縄県内の市町村の式に参加した。
 
 琉球大学の住所は西原町ではあるけれど、その北側は宜野湾市と接していて、学生アパートは宜野湾市にも多かったから、我々が参加したのも宜野湾市の成人式だった。
 
 当時も振袖をレンタルして参加する女子が多かったけど、オタマサは本人の好みもあってタカラジェンヌのような男前スタイル。
 
 で、当時ご存命だったオタマサのおばあちゃまが成人式の装いの写真を見たいと言っている…と聞き、わざわざ写真スタジオに出向いて撮ってもらったのだそうな。
 
 でもおばあちゃまがいう「写真」というのは、フツーにご家庭で撮る程度の写真のことだったはずで、しかもおばあちゃまはきっと振り袖姿を思い描いておられたであろうことを思うと、はたしてこんな立派なA4判サイズの記念写真冊子が、本来の目的を果たしたのかどうかは疑わしい。
 
 でもワタシも同じ式に参加していたから、オタマサのこの恰好は覚えており、あれから40年近い月日が流れた今となっては、思わず笑ってしまうくらいに懐かしい姿を見られるのも、オタマサの勘違いフォトスタジオ利用のおかげといえる。
 

 この80年代アイドル風髪型がまた、時代を感じさせる…。
 
 こんな穢れなき二十歳の娘が38年後に極悪犯罪者として報道される日が来ようなどとは、当時の写真スタジオのカメラマンもおばあちゃまも、夢にも思っていなかったことだろう。
 
 でも報道はどうあれ中身は当時とほとんど変わっていないので、どうぞご安心くださいませ、おばあちゃま。

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