2024年04月01日
暴走役場。
2024年 3月31日(日) 朝晴れのち昼前から雷雨
南の風 徐々に荒れ模様
3時間ごとの時系列予報では、朝から傘マークが出ていたので、早朝の一見好天のフリをしている空の詐欺には騙されないよう心に決めた。
ところが、午前中のお天気はそのままずっといい感じに。
なんだ、これだったら通常のタイミングで1本潜りに行けたのになぁ…。
しかしワタシは知っている。
これでホントにイソイソと潜りに行っていたら、たちまち雷雨の洗礼を受けたことだろう。
午前中の好天は、ワタシが潜りに行こうと思わなかったからこそ。
昨日の土曜日は3月とは思えないくらいの日帰り客の多さだったというのに、この日朝の便で島にやってきた一般客はというと、たったの2人。
旅先の天気予報をしっかりチェックしている賢明なみなさんなら、日帰りで島へ行こうだなんてまず思わない天気予報だったのだ。
ところが案に相違して、午前中はすっかりいいお天気になったから、たった2人の選ばれし日帰り客は、大当たりも大当たりだなぁ…
…と思っていたら、昼前から中天にわかに掻き曇り、その後は激しい雷雨が続くこととなったのだった。
2人の日帰り客、13時渡久地港発の連絡船が来るまで、ずっと待合所にいたんだろうなぁ…。
それにしても、雨は雨でもここまで降るようなことはヒトコトも言っていなかった天気予報、これはこれで詐欺に等しいはずし方ではある。
そんな素振りなど露ほども見せず、結果報告ではしっかり雷雨マークに変えていたのは言うまでもない。
まるで線状降水帯直下のようだった豪雨、ちゃんと北部のダム地帯にも降り注いでくれたのだろうか。
こういうお天気が繰り返されると、ダムの貯水率はたちまちV字回復することだろう。
ま、昨年も5月末から6月頭にかけてしつこい台風が襲来したくらいだから、水道局関係者は例年以上の降水量に大いに期待しているに違いない。
一方、そういう季節には台風も大雨も微塵もないと信じて疑わないお役所があった。
我々は普段島に居るためにまったく寝耳に水だったことに、なんと4月後半から6月末にかけて、渡久地港北岸の岸壁にマリーナ仕様の構造物を構築する工事が始まるという。
それに伴い、うちのボートを上架させているスペースを含めたあのあたり一帯が作業現場になるから、4月24日までに船台やトンブロックを移動させるよう「説明会」が開催されたという。
移動ってアンタ、その工事中に台風が来たらどうすんの??
そのような工事の序章としての昨年の渡久地港内の浚渫工事だったから、将来的にマリーナ仕様にする工事が行われる、ということはある程度耳にしてはいた。
でもそれを春からやるか?
秋から冬にかけて半年惰眠をむさぼり続けておきながら、台風がいつ来てもおかしくない季節まで工期が続くだなんて…。
発注者が本部町役場の港湾関係なのか北部土木事務所なのか、この日島の桟橋にボートをつけていたうみてんぐのサトーさんからオタマサが最新情報を伺っただけなので、今は詳しいことは不明だ。
そのため怒りの波動砲のターゲットをどこにすればいいのかわからないのだけど、どこであれこれを「公共工事」としている人々の頭の中は、いったいどういう事態になってしまっているのだろうか。
真夏に島の港の大規模工事を嬉々として行う計画を立てる北部土木事務所にしろ渡久地港の工事発注者にしろ、「公共工事」を黄門様の印籠と勘違いしている浅慮近謀集団の暴走が、街も人々の暮らしもどんどんメチャクチャにしていく…。
市町村議会議員であれ県議会議員であれ国会議員であれ、建前上とはいえ選挙で落選させることができるこれらの人々とは違い、ヤクニンの暴走を止める手段はかなりハードルが高い。
いわば、歯止めが利かない「勘違い権力」の暴走。
それが優秀な人々がリーダーシップをとって進められているのであればともかく、身につけているのはヤクニン気質だけという浅慮近謀集団だから目も当てられない。
その昔スティーブン・セガール主演の映画に「暴走特急」なんてのがあったけど、誰が見ても暴走していることがひと目でわかる特急とは違い、暴走していることが一部の関係者にしかわからない「暴走役場」は、よほどタチが悪い。
ともかく、「暴走役場」を止める元CIAのコックなどいるはずはなく、この工事のせいでボートを上架することができず、季節外れの台風でえらい目に遭ってしまったら、ワタクシはこの工事発注者を地獄の業火で焼き尽くすことをここに誓います。
というあっちでもこっちでもウンザリさせられる話のあとは、お口直しにこの日のオタマサの成果を。
天気予報を観て海に行く気を失ってしまっていたワタシと違い、お天気に誘われて海へ行ってきたオタマサ。
海といっても桟橋脇ながら、やがて港の大規模工事が始まればこのエリアも過去のものとなってしまうのだから、楽しめるのも残りあとわずかの貴重な環境でもあるのだ。
そんな桟橋の岸壁にいたのが、こちら(以下の写真すべて、撮影:オタマサ)。
岸壁にピト…とついているから実際この向きになっているんだけど、見づらいので横にしてみよう。
ご存知コウワンテグリ。
こういう場所でよく観られるからこそこの名があるのだろうけど、だからといっていつでもホイホイ出てくるわけでもない。
また、これよりもっと小さかったりもっと成長していたりすると、セソコテグリと区別がつかなくなるところ、これくらいだと紛れもなくコウワンテグリであることがわかる便利なサイズだ。
これまで当方にはもっと幼魚に近い白っぽい個体の記録写真しか無かったから、よりコウワンテグリらしく見える色味が加わってよかったよかった。
全体的に美しいのに存在はかなり地味なハナミドリガイが、偶然チャツボボヤの仲間に乗っかってフォトジェニックシーンを自ら作り出していたらしい。
ただしどちらも小さな生き物だけに、クラシカルアイな方々には、肉眼では綺麗もへったくれもなくなってしまうことだろう。
先日桟橋の付け根あたりの波打ち際、極浅環境にいたカゴカキダイたちはこの日も健在だったようだ。
で、先日からこのカゴカキダイチビターレに混じっている別の魚のチビターレが、なにげにナゾだったりする。
はてさてこのチビターレ、いったい誰の幼魚なんですかね?
先日から↓このようにカゴカキダイキッズに紛れ込んでいて…
…わりと水面付近側にいるっぽく見えるのだけど、ホントに水面付近を好むからなのか、水深が20センチほどしかないからやむなく水面にいるのか、どっちかわからない。
そういえば10年前の5月にオタマサが撮った、わりと深めの砂底から生えているスナイソギンチャクに寄り添っていたチビターレも、これといった特徴が無いために長らく正体不明のままになっている。
当時はその後この日記上で広く(?)知識を募集したものの、誰からもご教示はいただけなかったこのチビターレ、あれから10年近く経って、きっと世間の知見はより深まっていることだろう。
というわけで、先ほどのカゴカキダイに紛れ込んでいるチビターレと、10年前のこのチビチビ、その正体の見当がつく方はお手数ですがテルアスプリーズ!