2018年03月12日

船上の太陽。

2018年 3月11日(日) 晴れ

北東の風 波あり 水温21度

 朝から快晴で心地いい天気。
 
 北寄りの風がしっかり吹いているのに暖かい。
 
 冬の間は、暖かいといえば南寄りの風、というのが定番なので、北風でも暖かいということは、いかに太陽が力強くなってきているかがわかる。
 
 春ですねぇ…。
 
 南寄りの風だと適度に湿った空気が流れ込んでくるのに対し、北寄りの風はカラッカラに乾いている。
 
 おかげでこの日の湿度計は……
 
船上の太陽。

 40パーセント台前半!
 
 日中、頬骨のあたりがパリパリになっているのは、てっきり潜ってきたから体の水分が抜けてしまったためかと思っていたら、思いっきり乾燥しまくっていたのだ。
 
 以前も触れたように、沖縄で湿度が50パーセントを切ることは滅多にない。
 
 40パーセント台前半を示す湿度計なんて、ワタシが載っているヘルスメーターが60キロ台前半を示すくらいに超レアな計測値なのだ。
 
 さて、一週間ぶりの海は、劇的な水温の上昇こそないものの、うららかな日差しのおかげで「イメージ」は温かい。
 
 …はずだったのだけど。
 
 なぜだかウェットスーツの脚の付け根あたりに、ちょっとした裂け目が。
 
 合わせ目でもテンションがかかるところでもなんでもないから、何かで引っ掛けたかのだろう。
 
 指が1本入るかどうかという程度の小さな裂け目、着替える前から気づいてはいたけれど、まぁいいか…とそのままエントリー。
 
 すると……
 
 寒いッ!!
 
 新鮮な水が絶えず直接流入してくるとなると、6.5ミリのウェットスーツの意味は半減どころではなかった。
 
 これで明るい日差しがふりそそいでいなければ、30分ほどでギブアップしていたところだ。
 
 寒さは同じでも、船に上がれば暖かい、という「明日の希望」が生きる気力に繋がるわけですな。
 
 ともかく寒さに震えながら、この日の目的だったナミスズメダイのフツーの写真をパシャパシャ。
 
 用が済んだのでちょっと深い方に行ってみると、昨年久しぶりに居着いてくれていたタテキンベビーが、随分育って行動範囲も広くなっていた。
 
船上の太陽。

 今年の夏くらいには、黄色い模様が入ってくるかな?
 
 ウェットスーツに穴さえ開いてなきゃ、もっとちゃんと撮れるまで粘れたろうけど、証拠写真のみで撤退。
 
 それにしても、21度の水のなんと冷たいことよ…。
 
 7年前のこの日に発生した東日本大震災では、多くの命が津波の犠牲になったけれど、最近になって、犠牲者の死因は溺死だけじゃなかったのではないか…という話が医学方面から出始めているそうな。
 
 その死因のひとつが、低体温症。
 
 3月の東北地方の海水温となれば、当然のこと、沖縄で穴の開いたウェットスーツを着て潜っている時の比ではない。
 
 寒かったろうなぁ……。
 
 絶望の淵に立たされた刹那の心情を思えば、言葉もない。
 あらためて合掌。
 
 ちなみに、東日本大震災の年に、我が家の屋根が台風で吹き飛んだのだった。
 
船上の太陽。

 以来ずっと仮設住宅(?)暮らしではあるけれど、なにはともあれ、「船から上がったら暖かい」という明日への希望があるから、不便もさほど苦にはならない。
 
 東日本大震災の被災者のうち、今もなお7万人余もの人々が避難生活を余儀なくされているという。
 
 彼らを含め、今なお復興の道なかばにある被災地のみなさんにも、心に「エキジット後の暖かさ」がたくさんありますように…。 


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Posted by クロワッサン at 08:27│Comments(0)日々の徒然水納島の海
 
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