2018年09月04日

桟橋ダイビング。

2018年 9月3日(月) 晴れ

北西の風 波あり 水温29度
 
 秘密基地で一夜を明かした翌日は、もともとお休みを入れていた日。
 
 8月後半はいいお天気続きだったおかげで買い物に出る機会が無く、牛乳は尽き、ビールは風前の灯となれば、通常のお買い物が喫緊の使命だったりする。
 
 なのでこの日は、美ら海水族館などを巡りながら那覇空港を目指す姪っ子たちとお別れした後は、本部町内で銀行仕事を片付け、名護まで出て所用を済ませつつ、久しぶりに沖縄そばでも……
 
 と、のんびり構えていた。
 
 朝のニュースでもデータ放送でも、台風はどうやら沖縄地方には影響をもたらすことなく去っていきそうだ。
 
 ところが、安心したのも束の間、朝7時に船長カネモトさんからお電話が。
 
 なんと、この日は朝1往復のみの運航で終了!!
 
 ひょっとしたら静かなままかもしれないけれど、下手をするとヘタをするかもしれない微妙な位置を進む台風に鑑み、断腸の思いで苦渋の決断を下した船長であった。
 
 もっとも、前日のワタシは自分の船で島から出てきているので、8時30分渡久地港発の便に乗らずとも、自分の船で島まで戻ることができる。
 
 モンダイは、天気予報どおりに台風が推移し、島にボートを置いておける程度の天候&海況で済むかどうか。
 
 フツーに8時30分発の連絡船に間に合うし、できることならこのまま渡久地港に船を停めたまま連絡船で島に戻りたいところだった。
 
 が、現在の渡久地港はボートラッシュ状態で、安易に停めたままにしておける場所が無い。
 
 付近にいてこそ船の移動その他の対応ができるけれど、島にいると渡久地港まで駆けつけることができないから、いろいろとヤヤコシイのだ。
 
 なのでここはひとつ、島にボートを停めておいても大丈夫ということに賭けて、連絡船と同着くらいのタイミングで戻ってきた。
 
 そして9時にて連絡船が島を発ったあと、連絡船停泊スペースにうちのボートを係留。
 
 その際、西風になっても船体が桟橋に当たらないように、沖側からもロープを一本取ることにした。
 
 となると、ウェットスーツに着替えて海に入らなければならない。
 
 せっかくだから、ついでに桟橋近辺を潜ってみよう!!
 
 と準備を整え、まずはロープを張る作業をしていると…
 
 おお、なんとあのイソギンチャクが健在だった!!
 
 イボハタゴイソギンチャクである。
 
 連絡船停泊スペースでひそかに息づいているこのイソギンチャク、場所が場所ならトウアカクマノミが居つくイソギンチャクなんだけど、残念ながらここで暮らしているのはフツーのクマノミ。
 
 でもイボハタゴイソギンチャクは水納島では超レアだから、いつの日かトウアカクマノミが住みつくようになるかも…なんて淡い期待を抱いていたものだった。
 
 ところが、連絡船新造を機に、港湾地区に溜まった砂を大々的に浚渫する工事が行われた。
 
 ああこれでイボハタゴイソギンチャクも一巻の終わりか……。
 
 と諦めていたのに、まさかの健在!!
 
桟橋ダイビング。

 相変わらず住人はクマノミながら、イソギンチャクの脇から突き出している死サンゴ礫には、しっかり卵が産みつけられていた。
 
桟橋ダイビング。

 逞しきクマノミたち。
 
 …というか、ホントにちゃんと計画どおり浚渫していたのか、あの土建屋??(でもかつてあった藻場は完全に消失してました…) 
 
 ワタシがそうやって午前中のうちに桟橋ダイビングを楽しんだのに対し、オタマサは午後になってから同じ場所を潜ってみた。
 
 すると、こういう子が……(以下2点、写真撮影:オタマサ)
 
桟橋ダイビング。

 タツナミヤッコの幼虫ことサザナミヤッコの幼魚。
 
 ひょっとするとこの子は、6月末に紹介したこの子かも??
 
 サザナミヤッコの幼魚も桟橋近辺ではけっこう珍しいけれど、↓こちらはさらに珍しい。
 
桟橋ダイビング。

 知る人ぞ知る、ダンダラスズメダイ(の幼魚)。
 
 同じ沖縄でもところ変わればたくさんいるそうながら、内湾域を好むスズメダイだからか、水納島ではまず観られないスズメダイだ。
 
 かつて一度、リーフ際の切れ込みの浅いところで幼魚を1匹だけ観たことがあり、ちゃんと写真も撮ったはずなんだけど、いったいどこへ行ったのか、それがフィルムだったかデジタルだったかも記憶に無い。
 
 オタマサによると、そんなダンダラスズメダイが都合3匹ほどいたという。
 
 今まで居なかった魚が観られるようになるのはうれしい反面、それが内湾域を好む魚となると、喜んでばかりもいられないのかも……。
 
 ともかくそんなわけで、連絡船が欠航でもしない限り絶対に潜れないところで遊ぶことができたこの日は、結局ずっといいお天気で、昼間多少波立った海も、夕方には随分穏やかになっていた。
 
 シーズン中のピークである夏休みが終わり、そろそろ秋の気配が立ち込め始めている水納島です。 

桟橋ダイビング。




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Posted by クロワッサン at 01:24│Comments(2)水納島の海
この記事へのコメント
すべてのクマノミが正面を向いている

素晴らしい!

これも良いすね。
Posted by アザラシ&アシカ at 2018年09月08日 12:49
誰も触れてくれないところをお褒めいただき、
ありがとうございます。
なんだか近頃はアザラシ&アシカさんが、
ワタシにとってのモチベーションアップ装置と化してくださっていますね(笑)。
Posted by クロワッサン at 2018年09月08日 16:43
 
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