2018年11月16日
燦然珊瑚2018。
2018年 11月15日(木) 曇りのち晴れ
東の風 波あり 水温25度
理想的な海日和というわけにはいかないけれど、さすがにもう、先週までのような「夏の日々」は巡っては来ないだろうから、ゼータクは言っていられない。
というか、この日はとある目的があって、それはもう曇っていようがどうしようが関係なく、おまけに迫るタイムリミットは今日までだから、四の五の言っていられない。
その甲斐あって無事に目的を果たし、その日の晩餐は……
エビちゃんのお刺身♪
いやあ、久しぶりにいただく伊勢海老のお刺身、やはり魚では味わえない独特の甘さがありますなぁ。
ただただ不味ければ誰にも相手にされずにシアワセに暮らせていたろうに、なんでこうも食べてくださいと言わんばかりに美味しいんだろう……。
そんな超絶美味クリーチャーをお歳暮代わりに、今シーズンもお世話になり倒した民宿大城さんにも…と考えていたのだけれど、ヤスシさんがオフシーズン恒例の本島暮らしに出向くのが今週金曜日からということだったので、今の時期にご賞味いただくならこの日がラストチャンスだったのである。
お歳暮の名に恥じぬそれなりのサイズを献上できたので、向こう1年くらいは「(出汁を取る用の)頭しかくれない」とゲストに対して冗談を言われることもないだろう。
話は変わる。
一昨年、98年以来の大規模白化の危機に見舞われたリーフ上のサンゴたちは、命を奪われたものも多かった一方で、無事生き延びたものたちはその後もスクスク育っている。
以下一連の写真は、今週初めにリーフの上で手当たり次第に撮ったもの。
曇天だったのでお日様の煌めきを入れられなかったのは残念だったけれど、このあたりのサンゴたちはシーズン中もずっと観てきたはずなのに、こんなに見事だったっけ?と驚いてしまった。
なんだかここにきて、成長にグンと加速度がついたように思えるのは気のせいだろうか。
ちなみに、海水浴を終えてお客さんが雑貨屋さんに来店され、展示してあるサンゴ礁の写真のポストカードをご覧になると、たいていお尋ねになるのが
「これも水納島ですか?」
海水浴場で目にした風景とはあまりにも違うからだろう。
残念ながらこういった景観は、リーフ上という環境があって初めて成り立つものなので、リーフまで足を延ばさなければご覧いただけません。
ところで、サンゴがこうしてスクスクと育っている一方、今シーズンずっと不思議に思っていたことがある。
オニヒトデがまったくと言っていいほど見当たらないのだ。
ひょっとすると昨年からその傾向があったのかもしれないけれど、少なくとも昨年までは、ターボちゃんゲットを目的にリーフを泳いでいると、場合によっては肝心のターボちゃんよりも多くのオニヒトデ(若いサイズが多い)を目にしたものだった。
ダイビングで潜るポイントでも、リーフ上やリーフ際ではチラホラとオニヒトデの食害を受けているサンゴがあって、真新しい食害の付近を探ると、でっぷり太ったオニヒトデがいる、というのが日常だったのに、今年は記憶にある限りではただの1匹もオニヒトデをターミネイテドしていない。
こんなにたくさんエサがあるのに、どこ行っちゃったの?オニヒトデ。
もっともオニヒトデの場合、これくらい見当たらないのが本来あるべき生息密度のはずで、束の間の健全状態になっているということかもしれない。
来たる大発生を前にした、嵐の前の静けさとか??
クロワッサン同様、サンゴたちだって「いつまでも あると思うな サンゴ礁」だから、今のうちに目に写真に焼き付けておかなければ。