2018年11月22日

やまや。

2018年 11月21日(水) 晴れ

南の風 けっこう波あり 水温25度
   
 先日お伝えしたように連絡船が欠航している間うちのボートを連絡船停泊側に避難させている場合、翌日連絡船が運航を始める前にボートを移動させなければならない。
 
 連絡船は朝8時42分には到着してしまうから、もちろんその前にやっておかなければならず、万万が一エンジンがかからないなんてことがあったらやっかいだから、早めに移動させておきたい。
 
 なので7時頃に桟橋に行くと……
 
やまや。

 この季節の太陽は、朝7時でもまだこんなに低いのだった。
 
 それが20日の朝のこと。
 
 で、またしても低気圧を伴った前線通過後、大陸の高気圧が張り出してくる予報になっており、22日には本格ストロング派の風が吹く模様だ。
 
 なのでこの日のうちに、ボートを連絡船側に移動しておくことにした。
 
 といっても本日の連絡船は通常運航だから、午後5時の最終便が島を出てからじゃないと作業ができない。
 
 そして、低気圧が接近&通過していくため、当初南寄りから、そしてグルリと回って北風になる風は、最初から強めに吹いている。
 
 連絡船側にボートを停める場合、北寄りの風だけなら勝手にボートが岸壁から離れるからいいのだけれど、南寄りの風が吹いている間、潮が満ちている時間帯は特に、ボートが岸壁に打ち付けられてしまうことになる。
 
 それを防ぐためには反対側からロープを取り、ボートを岸壁から離しておく必要がある。
 船首側は、桟橋上のビットからロープを取ればOKながら、船尾側はかつて連絡船が水納港停泊時にしていたように、海の中からロープを取らなければならない。
 
 そのためには、水に浸からなきゃならない。
 
 そのためだけに海に入る準備をするのもムナシイので、午後5時に連絡船が出港するタイミングで戻ってこられる時間帯で潜りに行くことにした。
 
 この時期の午後4時頃といえば、お日様は夕日になっている。
 
 お日様が夕日になると……
 
やまや。

 海面が黄金化する。
 見た目どおりの美しさを撮れないのがもどかしい……。
 
 この黄金水面を背景にサンゴやお魚さんたちを撮りたいのだけど、これまたなかなかうまくいかない。
 
やまや。

 たとえ写真はイマイチでも、リーフの上で太陽が輝く水面を背景にサンゴ礁を眺めているだけで、なんだかとてつもなくゼータクな時間を過ごしているような気になる。
 
 当店が「黄昏のダイビングサービス」になった暁には、このヨロコビを皆さんにもおすそ分けできることだろう。
 
 船に戻る頃には、太陽はこの日の仕事を終えようとしていた。 
 
やまや。

 ところで、これは先ほどまで海の中で使っていたカメラセットで撮っているため、テキトーにガラスポートを拭いてはいても、細かい水分までは取り切れていない。
 
 そのためだろうか、太陽の部分をクローズアップしてみると……
 
やまや。

 不思議な乱反射でメルヘン太陽になっていた。
 
 スピリチュアルな方面になると、これはオーブだなんだという話になりそう……。
 
 水に浸かったあとの水中ハウジングで撮る陸上写真…に、新たな可能性を見出したのであった。
 
 話はこの日の日中に戻る。
 
 翌日は欠航確定、その後は連休だからなるべく店を開けていたいとなると、まだ畑の野菜も育ち始めたばかりだし、この日のうちに買い出しをしておかないと食糧不足になってしまう。 
 
 なのでこの日午前中は名護までお買い物。
 
 そしてランチはこちら。
 
やまや。

 名護にこの店ありと知られる宮里そば…のすぐ近くにある沖縄そば屋さん「やまや」。
 
 ここに暖簾が下がるようになってから随分経ってはいるのだけれど、この辺りまで来てそばといえば宮里そばな我々は、店の前を通ることはたびたびあっても、まだ一度も入店したことがなかった。
 
 超有名店のすぐそばで開店という心意気がすごい。
 
 様々な花々で彩られた店先同様、内装はお洒落で、様々なものが整然としており、店内には沖縄民謡が静かに流れている。いわゆる大衆食堂系のお店とは一線を画す雰囲気だ。
 
 メニューはソーキそばと三枚肉そばという、潔い2点勝負で、そこにジューシー&ごはん、そしてなぜだかカレーライスも用意されている。
 
 ワタシは迷わず三枚肉そばの大@600円。
 
やまや。

 そしてオタマサは、小メニューが三枚肉そばにしかなかったということもあり、三枚肉そばの小@450円。
 
やまや。

 店の佇まいや雰囲気からして、もう少しお値が張るかと思いきや、2人合わせて1050円ポッキリ。
 
 名護といえば沖縄そば激戦区であり、専門店から取扱店まで星の数ほどあるのだけれど、自家製麺で勝負している店はそのうちの2割ほどだという(他のほとんどは名護そば、すなわち三角屋製麺所の麺)。
 
 やまやさんはその2割のほうのお店で、こだわりの自家製麺をウリにしておられる模様。
 
 さっそくその麺をいただいてみる。
 
 おおっ……これは!!
 
 これは一口いただいただけで、他店ではけっして食べられないものであることがハッキリわかる。
 
 沖縄そばに求めるものがなんであるかによって好みが分かれるかもしれないけれど、オトナになってから初めてチクワブを食べたときに感動したワタシとしては、実に心地よい食感。
 のど越しで楽しむというよりは、咀嚼して味わう系の、なんとも存在感のある麺である。
 
 でまた出汁の上品なことといったら。
 
 味くーたー系が多い北部のお店とは思えないその味は、店内の雰囲気同様、心配りが隅々にまで行き届いた逸品だ。
 
 また、小鉢にデザートと手作りの漬物(大根のワサビ漬けだった)が添えられているところもうれしい。
 
 それでいながら価格は庶民の店で居てくれるとなれば、地元客が放っておくはずはない。
 
 実力に基づいた自信があればこその、名護の雄・宮里そばのすぐ近くでの開店だったのだろう。
 
 いい店みぃ~つけた!とばかり、オタマサも満足の模様。
 
やまや。

 あ、お土地柄、日本ハム選手のサインが多いです。
 


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Posted by クロワッサン at 08:22│Comments(9)水納島の海沖縄そば日々の作業
この記事へのコメント
ヤマブキベラの写真イイです。
5匹も同時に写っているのは珍しいですよね?
なんか、海外の写真家の作品をイメージさせてくれます。
Posted by アザラシ&アシカ at 2018年11月23日 10:54
ありがとうございます!
5匹同時のタイミングの裏には、
何十枚という死屍累々が……(笑)。

実は海外の写真家のようにならないように撮りたいところなのですが、
色は出したい、キラキラ太陽は再現したい、となると、
どうしてもこうなっちゃうんです。
夕方の雰囲気をなるべく見た目どおりに撮るには、
いったいどうすればいいんでしょう??
Posted by クロワッサン at 2018年11月24日 07:03
私に聞きますかぁ(笑)
うーむって感じですよ。。。
Posted by アザラシ&アシカ at 2018年11月24日 11:21
やっぱ、休日は朝からビール飲んでおられるからですか??(笑)

来月あたり、某有名海洋写真家に教えてもらいます(笑)。
Posted by クロワッサン at 2018年11月24日 16:15
Q やっぱ、休日は朝からビール飲んでおられるからですか??(笑)

A 当然でございます笑笑い。リクガメでなくウミガメ撮りたいです~遭遇率低いですから。。
Posted by アザラシ&アシカ at 2018年11月26日 20:51
1:煙草をやめる
2:エアーがもつようになる
3:水中に長くいられる
4:ウミガメに遭う率が高まる

……というのはいかがでしょう???
Posted by クロワッサン at 2018年11月26日 23:21
ありがとうございます!

酔っているのは植田さん?それとも歯医者のショックの影響?

私は3.11の年から煙草やめてますよ!

あ、たとえ話でしたか?
Posted by アザラシ&アシカ at 2018年11月27日 20:47
あッ!!

これで4回目くらいでしょうか、
アザラシ&アシカさんが煙草をやめておられるのをわすれていたのは……。
なぜだかアザラシ&アシカさん=タバコという図式が頭から離れないままリセットされません(汗)。

おそらく来夏も同じことを言うかもしれませんので、
広く暖かい心でご訂正くださいませ………。
Posted by クロワッサン at 2018年11月27日 22:36
アザラシ&アシカさん=タバコという図式

・・・仕方ありません。そんな感じだったので。
Posted by アザラシ&アシカ at 2018年12月01日 00:05
 
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