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2020年07月21日

コロナじゃないよカリーナだよ。

2020年 7月20日(月) 晴れ午後一時雷雨のち晴れ

西の風 波あり 水温28度

 今月になってこの日を急遽お休みにしたのは、オタマサが歯医者に行くため。
 
 先々週に何かの拍子に詰め物が取れてしまい、幸いヒマだったから翌日すぐに歯医者に行こうとしたら、予約でいっぱいとのこと。
 
 その後しばらくゲストが続くから、では当店が定休日にしている16日は…というとその歯医者がお休み。
 
 結局その時点でご予約が入っていなかったこの日を休みにして歯医者の日にするしかなかったのだった。
 
 コンビニと同じくらい数多いと言われる歯医者さんだから、本部町内にも何軒かあるんだけど、昔からずっと世話になっている歯医者さんなので、今さら他所に行く気にもなれない。
 
 となると歯のモンダイに関するかぎり、木曜日を定休にしていてはいけないのかもしれない…。
 
 そんなわけで朝イチの便で島を出たオタマサは、歯医者その他諸々の用事もついでに済ませて帰ってきたのが昼前のこと。
 
 その際、行きの便で手渡された郵便物も携えていた。
 
 その郵便物には、一通の哀しいお知らせも混じっていた。
 
 これ。
 
コロナじゃないよカリーナだよ。

 平成17年くらいから、沖縄県は離島地区ブロードバンド環境整備促進事業と銘打った事業を推し進め、順次僻地の通信環境が改善されていき、水納島でも無線LAN方式による高速通信の環境が整ったのは平成20年のこと。
 
 当時世間ではすでに死語になりつつあったISDNを使用していた当方としては、手漕ぎのサバニから突如ワープ航法可能な地球防衛軍の宇宙船に進化したかのごとき画期的な通信速度の改善。
 
 稀に見る有意義な行政サービスだと手をたたいたものだった。
 
 まだ島民人口が今に比べれば遥かに多かった当時のこと、10回線分の契約しかキャパシティが無いということでは少なすぎるではないか、と思ったものだったけど、その後スマホが世の中に台頭してきたこともあり、現在ではこのサービスを利用しているのは当方だけ、ということになってしまっていた。
 
 台風時その他、通信設備に不具合が出て通信断絶状態になったりすることもしばしばながら、能力に比して格段に安い契約料だったから、これまでずっと有効利用させてもらってきたものでもある。
 
 いずれは…と覚悟をしていたとはいえ、この紙切れ一枚で無情の終了通知となってしまった。
 
 そもそも離島地区の通信環境整備ということで県が推し進め、各市町村の経費負担はそのうちの1割だけというこの県の事業を、機器維持がおっつかなくなったからという理由だけで一方的に市町村が終了を決めていいのか!!
 
 ……と、文句のひとつも言ってやろうと思ったのだけど。
 
 先に触れた沖縄県企画部情報政策課の事業である離島地区ブロードバンド環境整備促進事業概要というPDFファイルのサイトを見てみると、真っ先に触れられている「基本事項」という項目に、
 
 「ブロードバンド整備を行う離島の基準として、学校が存在する規模の離島であること」
 
 としっかり明記されているのだった。
 
 なるほど、そーゆーことね。 
 
 75年の海洋博覧会以降、膨らみはしてもけっして消えない赤字を抱えたままの本部町の財政にとっては、ただ足を引っ張り続けるだけの水納島、利用者がワタシだけのこのブロードバンドサービスも、なんとかして打ち切りたかったというのが実情だろう。
 
 そこへもってきて、水納小中学校の休校。
 
 微々たる額とはいえ赤字を膨らませ続けるブロードバンドサービス関係者は、手をたたいて喜んだに違いない。
 
 僻地で過疎化が加速するのもよくわかる。
 
 ちなみに担当者として記名されている比嘉氏は、机の上でハナクソをほじくっている間に1日が終わるというその場にいるだけ職員だらけの本部町役場にあっては(※個人の推測です)、数少ない「できるヒト」で、通信機器にトラブルがあった場合の対応などでも、彼以前の担当者時代ではおよそありえないような真摯な対応をし続けてくださる方である。
 
 なにしろ「折り返しご連絡いたします」と言ったら、ホントにそのとおりに折り返して連絡が来るのだから。
 
 < え?それだけのこと??
 
 それ以前の惨状は推して知るべし。
 
 なので文句を言う相手は、おそらくは実際には何もしたことはないであろう(※個人の推測です)総務課長こそ。
 
 「近年の民間事業者によるデータ通信機器の多様化の状況」
 
 というのなら、現行のブロードバンド環境と同等の能力で使用できる製品をひとつでも挙げてみろってところだ(WiMAXなどを使用しても、立地のモンダイで同等の能力にはならないはず)。
 
 もっとも、そのうち詳細をふれることになるとは思うけれど、最近諸事情あってもはや水納島や本部町を終の棲家にする気は無くなったため、今さら行政サービスのブロードバンドをどうこうしようなんてことに力を注ぐ気はさらさらない。
 
 というわけで、12月31日からの通信環境整備が急務になってしまったのだった。
 
 話は変わる。
 
 昼前にオタマサが帰ってきたので、午後に涼みがてら海に行くことにした。
 
 久しぶりにターボスネイル生息密度調査でもしてみるか。
 
 すると、西の空に迫る雨雲。
 
 これは……雷雨になりそうな気配が。
 
 雷が鳴りだしたら即刻撤収ということで始めた生息密度調査は、案の定ものの15分も経たぬ間に轟き始めた雷様のために終了を余儀なくされた。
 
 ま、今宵分くらいは大丈夫か。
 
 そんなわずかな時間に、うれしい出会いがあった。
 
 フタスジヒメジとの再会だ。
 
コロナじゃないよカリーナだよ。

 セリカとスカイラインの区別がつかない方にはオジサンにしか見えないかもしれないけれど、その昔カリーナとコロナの区別もつけることができた方には、ひと目でフタスジヒメジであることがわかるだろう。
 
 オジサンのようにリーフ際より外の海底にいることはまずなく、もっぱらリーフ上くらいの浅い浅いところを好むフタスジヒメジは、そもそも個体数が多くはないから、水納島では出会う機会がほとんどない。
 
 それでも前世紀には民宿のおじいに頼まれてサザエ確保に出向くことが多かったため、同じような環境でときおり目にしたことはあった。
 
 しかしそういう機会がすっかり無くなったため、ここ10年…いや、ヘタすると20年くらいご無沙汰していたような気がする。
 
 当サイト「お魚コーナー」でオジサンの仲間に注目していた昨年には、機会あるごとにさんざん浅いところを探し回ったのだけど、それでも出会えなかったフタスジヒメジ。
 
 それが、西から雷雲迫るなか、水深50センチほどの場所でまさかの再会。
 
 思わず本来の目的を忘れ、携えていたコンデジでパシャパシャ撮ってしまった。
 
 これにて、ヒメジの仲間で「観たことがあるのに記録に残せていない魚」はインドヒメジのみ。
 
 インドヒメジも過去に何度か目にしたことはあるのだけれど……えーと、どういうところにいたんだっけかなぁ??


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Posted by クロワッサン at 07:35│Comments(2)日々の徒然水納島の海
この記事へのコメント
代替の環境は記載がある通りWiMAXなどのモバイルルータが手っ取り早いのですが、数あるゲストが所持しているスマホ/携帯(チームリーダーがガラケーだから書いとかないと…)で電波状態が一番良いキャリアを見つけ、そのキャリアを使っているモバイルルータをお試し利用してみてはいかがでしょうか。
お試し利用で電波状態が悪い場合は返品できる事が多かった記憶があります。
Posted by 似非エンジニア at 2020年07月21日 09:54
おお、「似非」要らずのアドバイス、
ありがとうございます!
でも水納島の場合、
結局行きつく先はWiMAXになるような気が……。
少なくともソフトバンク系はアウトオブ眼中です(笑)。
なにしろソフトバンク系では、水納島がアウトオブエリアなので…(涙)。
Posted by クロワッサン at 2020年07月22日 08:31
 
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