2021年11月22日
少し扉をひらくだけです。
2021年 11月21日(日) 晴れ
南東の風 波あり 水温25度くらい
朝から南東の風がやや強めに吹いていた。
おかげで、早朝海の様子を観に桟橋に行っても、生暖かさすら感じるほど。
なんだか春のようですらあった。
これもまた「小春日和」ということになるのだろうか。
南東の風となると軽石が連絡船用バース側に溜まりやすくなってしまうのだけど、強めに吹いているおかげで全部桟橋のキワに溜まっており、連絡船の停泊に支障をきたすほどではなかった。
南東の風なので桟橋の東側はザワザワしていても、西側、すなわちビーチ側は穏やかなもの。
潮が引き切った頃なら、波ひとつ入って来ない。
今月初めにアミモンチビチビ軍団を撮るために桟橋の付け根付近で潜った際には、コバンアジ集団に囲まれた。
久しぶりにフィッシュアイレンズに換装したことだし、今日はひとつタンクを背負わずにコバンアジと戯れることにしよう。
というわけで、お昼過ぎにエントリー。
さてさて、すぐさまコバンアジに囲まれるかな?
…と期待していたところ、コバンアジのオトナ&ギンガメアジ若魚軍団はいることはいるし、ときおり様子を観に通りかかってはくれるものの、タンクを背負っているときのように取り巻いてくれない。
シーズン中にお客さんたちが餌付けをするもんだから、ヒトと見れば寄ってくるはずのコバンアジなのに?
ひょっとして、昨年今年とコロナ禍で海水浴客は激減していて、ビーチ内で餌付けをしているのは体験ダイビングを案内している業者さんたちだけってことになっていて、コバンアジたちはスキューバ潜水時の排気音にしか反応してくれないってこと??
いずれにせよ大潮の干潮時ということもあってか、水の白濁ぶりは想定以上だったから、たとえ取り巻いてくれたとしても撮れなかったけど…。
白内障になったかのような視界ではどうしようもないので、波打ち際で遊ぶことにした。
波打ち際でフィッシュアイレンズといえば…
砂上でゆらめく光のダンス。
そして…
半水面。
どうせだったら…
島も入れちゃえ。
以前も同じような写真を撮ったときに紹介したように、太陽高度が高い夏だと、同じように撮っても昼間の太陽がこの位置に来ないので、オフシーズンならではだったりする。
…などとやっていると、無限に遊べてしまうのだけど、なにしろここは水深30センチ。傍から観ていたら流れ着いて力尽きたトドに見えていたかもしれない。
光のダンスはボーッと見ているだけで心地いいとはいえ、せっかくなら生き物がいてほしいなぁ…
…と思っていたら、先日紹介したコバンアジ&マルコバンの10センチほどの若魚グループがまだ波打ち際に健在だった。
残念ながら、このような小さな写真で楽しめるほど近寄らせてはくれない。
そういえば、先日はたしか1匹だけだったマルコバンチビが、2匹になっていた。
半月後に来たら、5匹くらいになってるかな?
魚たちとちがって、逃げない生き物が波打ち際にいないかなぁ…
…と思っていたところ、ゆらめく日差しの下でのんびり食事をしているコモンヤドカリを発見。
コモンヤドカリの赤いボディ、グッジョブ。
いくらのんびり食事中とはいえ、レンズポートとくっつく直前くらいまで近寄ればさすがに引っ込んじゃうかな…と思いきや、眼前の巨大な物体&生き物(カメラとワタシのことね)などまったく意に介すことなく、ずーっとマイペースで食事をしていた。
コモンヤドカリ、ひょっとして……おバカさん?
いやいや、普段から大勢の海水浴客から洗礼を受け続けているために、すっかり慣れ切っているのだろう。
彼がトコトコ歩いていくのにずっとついていくと、こういうクリーチャーも現れた。
甲幅3センチほどのワタリガニの仲間だ。
砂の下に隠れていたものが、ズリズリ匍匐前進しているワタシのせいでびっくらこいて飛び出してきたらしい。
彼はまったく慣れていないらしく、すぐさままた砂の中に潜り、目だけを出してあたりをうかがっていた。
コモンヤドカリが食事をし、ワタリガニの仲間が砂に潜んでいるのは、こういう場所だったりする。
昨日も書いたように、海中世界はけっして縁遠いわけではないのだ。
~♪
少し扉を ひらくだけです 海中世界 のぞけます。(@バイストンウェルのぞけます)
昼間のワタシのそんな気分がほんの少し伝わったのだろうか。
午後遅めの散歩の際、ガメ公はどういうわけか、裏浜に足を伸ばした(裏浜にも軽石溜まってます)。
以前は裏浜もテケテケ歩くこともあったのだけど、カモメ岩の浜で一度波をピチョッ…と足に受けて以来、海にはけっして近づかなくなったガメ公なのに。
というかここで裏浜に出ずいつものように我が家方面に曲がってくれれば、散歩は1時間コースで済んでいたというのに、裏浜をテックテックどこまでも行くものだからすっかり時を費やしてしまった。
おまけに奥まで行ったあと、海辺に来てしまっていることにようやく気がついたのか、頑なに陸側の藪を目指そうとして、元来た道を戻ろうとしない。
テックテック歩いているときはわりとお利口さんなのに(けっこう言うこともききます)、いったん我を張りだすと、力勝負に出るしかなくなる。
大横綱千代の富士が引退会見で語った引退理由のような事態が我が身にも訪れれば、ガメ公の散歩は二度とできなくなるだろう。
我を張ると言うことを聞かなくなるガメ公ながら、テックテックゴキゲンに歩いているときは別キャラで、わき目もふらず我が道を行く。
通り過ぎかけて途中でいったん止まっているのは、カメラに気づいて
「ん?果物?」
と匂いをチェックしているから。
わき目はふらないけど、道草は食うガメ公です(笑)。