2023年09月15日
クリーニングアドベンチャー。
2023年 9月14日(木) 晴れ
南東の風 ベタ凪ぎのち少し波あり 水温27度~28度
タイガースファンではないワタシが言うと、いらざる誤解をされたり誹謗ととられたりしかねないんだけど、プロ野球をこよなく愛する身としてシンジツをひとつだけ言わせていただくと…
阪神ファンはロクでもない。
いや、これはもうタイガースファン以外が認めるシンジツですから。
もちろんのこと勝っている時はみなさん超ゴキゲンでも、ひとたび負けが込み始めると途端に豹変し、愛憎の「憎」が大幅に膨れ上がって、選手、コーチ、監督への偏執的異常的個人攻撃へと発展していく。
なので監督を引き受けた岡田監督も、今年はきっと苦労するだろうなぁ…と個人的に岡田監督ファンとしては心配していた。
ところがフタを開けてみれば、開幕から絶好調。
これがまたその後の豹変へとつながるのは間違いない…
…と、ますます気の毒に思っていたワタシ。
案の定、首位を走っていたところちょっと躓いて2位になったりすると、早くも豹変した「憎」増大ファンがケチョンケチョンに言い放ち始める。
まだ2位なのに…。
コロナ禍でデビューしたため、満員のスタンドからの大声援という意味では初体験だったからだろうか、若きスラッガーのはずの佐藤選手が未経験の不振に陥ったり、昨年まであれほど安定していた青柳がまったくダメダメになったりすると、これまたたちまち「憎」三倍増で個人攻撃に走る阪神ファンたち。
ホント、ロクでもない。
なので夏以降に他のチームに追い上げられ、そのまま失速していくと、もう目も当てられない状況になるのは必至。
ロクでもない阪神ファンたちが、最終的には
「岡田の顔がアカンッ!」
とまで言い始めるまで時間のモンダイ…と勝手に思っていた。
監督就任以前、「球辞苑」にチョコチョコインタビュー出演していた岡田氏を観て以来ファンになっていたワタシとしては、ロクでもない阪神ファンから守るため、岡田監督がいかに素晴らしいかという一大擁護キャンペーンをはろうと心に決めていた。
ところが!
夏以降もそのまま快走が続き、9月に至ってはいまだ1度も負けることなくそのまま一気にゴールイン。
これにはロクでもない阪神ファンの愛憎の「愛」も、留まるところを知らぬほどのうなぎ上りの百倍増しだ。
というわけで、一大擁護キャンペーンの必要などまったく必要なかったのだった(クライマックスシリーズで負けちゃったら出番があるかも…)。
そんなタイガースがマジック5で迎えた火曜日、甲子園での巨人戦は、珍しくNHKBSで中継されていた。
秘密基地で心地よい午睡を堪能したあと、ビールを飲みながら野球観戦するシアワセ…。
そんなヨロコビに浸っているときに、試合中画面の上に「ニュース速報」の文字が。
はてさて、またどこかで大雨が降って被害が出ていたりとか?
…と思いきや、その速報は内閣改造にあたり入閣が決まった方々を、いちいち1人ずつ知らせる「ニュース速報」なのだった。
野球中継を観ている時に、誰それが入閣決定などという「ニュース」をリアルタイムで知りたいヒトがいる…と本気で思っているのだろうか。
そりゃ永田町のごく一部の関係者は固唾を呑んで報せを待っているんだろうけど、そんなのは他の多くのケースと同じくただの永田町文化でしかないのに。
NHKBSの野球放送の場合、「副音声では場内の音声だけでご覧いただけます」などというテロップが出て、実際に副音声にしてみると、ヘタクソな実況やウルサイ解説などを聞く必要が無くなる(ワタシはNHKBSの解説陣は好きですけどね)。
それと同じく、「青ボタンを押すと、ニュース速報が流れなくなります」という選択肢を作ってくれればいいのに。
まぁそんなわけで、交響曲「滅びの笛」が第4楽章まで達している今のニッポンにとって、屁のツッパリにもならないまったくどーでもいい内閣改造、案の定改造内閣に期待するという声は低空飛行を続ける首相の支持率よりも低いという絶望の極地。
多くの人々に期待されたかったのなら、首相自体を交代するほうがよほど支持されたんじゃないですかね?
というか、なんで政治の世界には、ロクでもないタイガースファンのような「憎」激増現象が起きないんだろう?
あ、そもそも「愛」がないから「憎」もあるわけないのか…。
ところで知る人ぞ知る、タイガースの岡田監督とマリオネットフミオの最終学歴は同じである。
ナニワで生まれ育っていた岡田少年は子供の頃、テレビか何かで東京六大学野球の試合を観て、「六大学で野球をしたい!」と熱烈なファンになったそうな。
で、見事目標を達成して都の西北に進学し、大学でも大活躍したわけだけど、勉学のほうは実際にどうだったのかという話はあまり聞かない。
もともとナニワの方なので、喋り方だけ聞いていたら西萩(架空の町です)にいるテツの友だちなんじゃないかと思うほどで、インタビューなどでは合間合間に意味不明の接続詞だか間投詞だかが入ったりもするから、話した言葉をそのまま文字にすると、慣れない人にはまったく意味不明になりかねないところがある。
でも慣れてくると、言っていることは実に筋が通っていて、目的、方法、考察など様々な方面で理路整然としていることに気づく。
そこには野球への愛、選手たちへの愛があるのだ。
テツ喋りなので無愛想なことを言っているように見えつつ、実は誰よりも選手一人ひとりのことを考えていることもわかるし、とにかくいろいろと微に入り細を穿って野球一筋にモノゴトを考えている岡田監督なのである。
すなわち、文字にするといささか意味不明な気がしつつ、その実とても意味深かつ意義深い言葉を発している岡田監督。
一方、文字にするとムツカシイ言葉を使ってそれなりのことを言っているような錯覚にとらわれるのに、ちゃんと読んでみると何を言っているのかまったくわからないマリオネットフミオ首相。
最終学歴は同じでも、そこでいったい何を目標にして何を学んだのか、そしてその後どういう社会に出たのか、という人生の違いで、発する言葉の重みにこれほどの格差が出てくるのだなぁ…。
なにはともあれ、ロクでもない阪神ファンの皆様、おめでとうございます。
話は変わる。
この日午前中はほぼほぼ無風で、洋上は真夏を思わせる超ベタ凪ぎに。
浅いところで水面を見上げれば、天空に広がるサンゴ礁。
あいにくここは島の南東側のリーフなので、リーフ上のサンゴたちが先月のZターン台風にかなり破壊されてしまっているのがザンネン…。
さて。
魚たちの世界には種類を越えた「信頼関係」があって、これを裏切るともはやその世界では生きてはいけなくなる。
クリーナーと称される魚たちは、この信頼関係があってこそ心おきなく他の魚たちのケアができるわけで、たとえお腹激減りの肉食魚であろうとも、けっしてこの信頼を裏切ったりはしない。
それを遺伝的に知っているクリーナーたちは、疑心など微塵も抱くことなく、他の魚の口の中までケアする。
…ということは理性ではわかってはいるのだけれど。
この日水深20メートルほどの砂地の根で、水納島の場合そういうところでは滅多に見られないドクウツボが、それも特大サイズに出会った。
ただジッとしているだけかと思いきや、ホンソメワケベラの幼魚のクリーニングケアを受けていた。
もちろんのこと信頼関係にある両者のこと、間違ってもウツボがホンソメヤングをパクッとすることはない…
…ということはわかっていても、こんな巨大ウツボの口の中に平然と入っていくホンソメワケベラのあまりの無防備さがスゴイ。
ドクウツボにその気はなくても、うっかりクシャミ(魚はしませんが…)などされたら噛まれちゃうんじゃ…って気にならないんですかね?
ある意味相当なアドベンチャーかもしれない、ホンソメワケベラの口腔ケア。
でもケアしてもらっているドクウツボの様子を見るかぎりでは、まだ幼魚だからかホンソメの施術は未熟なようで、あと少しでドクウツボの堪忍袋の緒が切れてしまいそうにも見えるのだった。
怒ったらうっかり喰っちゃうのかな?