2023年09月30日
天寿全う。
2023年 9月29日(金) 晴れのち夕方から雨
北東のち東の風 波あり 水温27度~28度
昨日紹介したダブルレインボー、なんとも無念なことに手元にカメラが無かったから眺めるだけで終わってしまったのだけれど、ありがたいことに通りすがりの宿泊客さんから画像を提供していただいた。
これが昨夕のダブルレインボーです。
写真提供:通りすがりの宿泊客さん
この虹の真下にマッハ軽を停めて撮りたかったなぁ…。
このような見事な虹のアーチを描き出す雨の1日だった前日とは対照的に、日の日中の天気予報は大きくはずれ、ほぼほぼお日様が出ずっぱりのいいお天気になってくれた。
ただし風予報も大きくはずれていて、海は朝からずっと荒れ模様になっていた。
そしてとうとう9月最初の台風が発生。
今のところ進路はさほどビビるほどのものではないとはいえ、台風前には素早く撤収しなければならない浚渫工事は急に焦りの色が濃くなって、この日など夜9時くらいまでガンガンゴンゴン騒音を出しながら砂を掘り倒していた。
早朝から始めることも多々あるこの工事、一応日中の作業時間は「8:00~20:00」となっているというのに、それが守られていることなど一度もない。
浚渫工事といえば、本来早春に行う予定だったものが漁協の反対で延期されていた工事が、9月になって開始されている。
春のうちにやっておけばいいものを、今頃になって始めるものだから、船釣り業者さんやレジャー業者、そしてもちろん漁船なども、浚渫区画ごとに移動を余儀なくされ、船を停める場所が無くて困っているという。
浚渫のためには普段の係留用に設置してあるでっかいアンカーを引き揚げなきゃならないのだけれど、その区画の浚渫工事が終わればすぐにアンカーを元に戻せるのかと思いきや、すべての作業範囲の浚渫が終わってから「検査」が入るそうで、その検査に合格しないうちはアンカーを設置できないのだそうな。
無駄がないよう一度にまとめて行いたいというお役所のキモチもわかるけれど、ぐずぐずしている間に台風が来たらどうすんのよ。
「台風が来るようでしたら、アンカーの設置許可を検討します」
とお役所は言っていたらしい…。
夏から秋にかけて沖縄には台風が来ないと思っているとしか思えないスカポンタン北部土木事務所都市港湾班の発注事業のために、現在渡久地港や水納港は大変なことになっているのである。
北部土木事務所都市港湾班であれなんであれ、こういう方々に事業を「計画」させてはいけない、ということにそろそろみんな気づいてはいるものの、市町村議員や県議会議員は選挙で選べるのに対し、ヤクニンを選ぶことはできない。
それでいながらお役所がやりたい放題っていうのは、いったいどういうことなのだろう?
ほとんど関東軍のようになっているお役所の暴走を止める手立ては市民運動だけ…てのは、それはホントに民主主義なんだろうか?
新しい資本主義なんかどうでもいいから、新しい民主主義を…
…なんてことになったら国会議員の座を失いかねない方々が、そんな世の中を生み出すはずはないか。
話は変わる。
これまでおそらく四半世紀くらい、少なくとも20年は頑張り続けているご長寿ハナビラクマノミママがいる。
もっとも、小さな頃から注目していたわけではないし、フツーサイズの頃にいちいち撮っていなかったから、20年の歩みをご紹介できるわけではないのだけれど、おそらくその間に世代交代していないであろうことは、オスの尾ビレが明らかにしてくれている。
ハナビラクマノミのオスは、成熟すると尾ビレや背ビレにオレンジのラインが入ってくるんだけど、ご長寿メスのダーリンである彼は、ダーリン歴が相当長くなっているから、このオレンジ部分がクッキリハッキリ。
上の写真は2018年に撮ったもので、それから4年経った昨年になると…
オレンジ部分が随分広がった。
こんなハナビラクマノミのオスは、なかなか他の場所では観られない。
それもこれもメスがご長寿でいるからこそオスもそれに合わせて長寿になっているわけで、その夫妻の長寿をもたらしているのは、大きく育っているセンジュイソギンチャクの賜物なのだろう。
このセンジュイソギンチャクは、我々が越してきた95年の時点ですでにでっかかったのだけど、その後さらに成長しているから、ハナビラクマノミ夫妻が大きく育ってもなおだだっ広く、巨大ハナビラクマノミの住まいとしては申し分がない。
今年になってもご長寿夫妻は健在で、しかもオスのオレンジ部分がさらに広がっているように見えた。
これはまたちゃんと撮っておかなければ…
…と思いつつ、一週間ぶりくらいに再訪してみたこの日、衝撃のジジツが待ち受けていた。
なんと!
ご長寿メスの姿が見えない!!
イソギンチャクの陰に隠れているだけかも…としばらく眺め続けていたものの、メスが出てくる気配はない。
それどころか、オレンジ模様の尾ビレを持つオスが、以前まではただの居候さんだった小柄の個体と仲良くいちゃついているではないか。
どうやら新たなペアの誕生…。
長きに渡ってメスの座を守り続けてきたご長寿メス、ついに天寿をまっとうしたのか、誰かに襲われてしまったのか、はたまたなかなかメスになるチャンスが訪れないオスが業を煮やしてメスの座を奪い取ったのか。
真相は不明ながら、貫禄たっぷりの姿にもう会えないなんて…。
ご長寿ママ、長い間お疲れさまでございました。
というか、オスの尾ビレのオレンジ模様は、新たにメスの座に就いたらこのあとどんどん消えていくんじゃ?
しまった、ご長寿メス逝去の衝撃のため、依然尾ビレにオレンジ模様がクッキリハッキリの旧オスを撮るのを忘れた…。