2024年07月11日
それぞれのラブ・アフェア。
2024年 7月10日(水) 晴れ夕刻にわか雨
南の風 波あり 水温25度~29度
全国区のニュースで流れているのかどうかは不明ながら、昨日こういうことがあったらしい。
沖縄県本部町水納島沖スクーバ事故 70代男性外国人死亡
亡くなられたご本人と関係者のみなさんは大変だったことだろうけれど、「らしい…」と言っているくらいだから、ワタシどもはまったくあずかり知らぬこと。
なのでたとえニュースを目にされたとしても、当店でのデキゴトか?とビックリなさらないようご注意ください。
ちなみに報道によると、件の男性はエントリー後20分ほどしてから様子がおかしくなり(ガイドと目が合わなくなったそうな)、それを見たガイドが浮上させたところすでに意識はなく、 ボートに上がった時点で心肺停止状態で、その後病院で死亡が確認されたという。
昔はダイビング中の事故といえば、エアーが無くなったとか、レギュレーターが口から外れたとか、流された、迷子になった、といった、避けようと思えば本人次第でいくらでも避けられる原因がもっぱらだった気がするけれど、数年前から何度か触れているように、この頃は健康状態に起因するこういった事故が各地で相次いでいる。
特に50歳以上の方にこういった事故が多く、ワタシはそれをコロナワクチン接種のせいであると勝手に断定しているのだけど、もちろんのことそんな因果関係が明らかになるはずはない。
もっとも、30年前には70歳の一般ファンダイバーなんてそうそういるものではなく、ダイビング業界において古希はホントに希だった。
それが今ではダイビングのゲストも高齢化しているために、アラウンド古希ダイバーなど石を投げれば当たるほどザラにいる。
となると今後ますます事故発生件数は増えていくに違いなく、ダイビング業者としては、いっそのこと年齢制限を加えるか(大手スノーケリング業者はすでに制限を設けている)、ロシアンルーレットの覚悟で受け入れ続けるしかない。
そんな状態をナニゴトも管理&制限したがる官憲が黙っているはずはなく、そのうちダイビング業者向けに条例としてゲストの年齢制限が加わってしまうかもしれない。
人生百年時代だなんだと騒ぎながら、免許返納にしろなんにしろ、生きれば生きるほどやれないことがどんどん増えていくばかり。
それを避けるためには、まずはご本人が健康管理をしっかり行う以外に手はない。
ダイビングを楽しむのであれば、自分の体が本当にダイビングをしていい状態にあるのか、思い込みではなく医学のチカラでしっかり判断したうえで。
それがこれからの高齢ダイバーのたしなみとなることを期待しよう。
さてさて、そんな事故が起こっていたことなど何も知らずに過ごしていたのは、この日はまだ誰も来ていない朝早めの時間に潜っていたから。
ここ数日はゆえあってコンデジでしか撮ることができなかった「おっ!」をもう一度訪ねてみることにした。
それぞれのポイントにいくつかあるなか、この日選んだのはこちら。
クログチニザのチビターレ。
掃除屋さんのホンソメワケベラが店を広げている場所をちゃんと把握しているようで、この周辺で暮らしを確立させている様子がうかがえる。
そして共に暮らしているのは…
…この日もやっぱりソメワケヤッコ。
3日経って、体色はすっかりソメワケヤッコのように……はまったくなっていなかったけれど、ラブラブ度合いはかなり増していた。
ラブラブとはいっても四六時中一緒にいるわけじゃなく、ときどき単独になるから、撮るタイミングによっては…
…なんだ、ニセネッタイスズメダイと一緒にいるんじゃん、てなことになってしまう。
もちろんこれは、この時たまたま交差しただけ。
でも相手がソメワケヤッコの場合は…
…完全に行動を共にしている。
両者の好む食べ物は、極端に言えば肉食系と草食系なほどに異なるはずなんだけど、観ていると同じようなところをつついて、まるで同じモノを食べているかのように見えるくらいラブラブだ。
水納島ではソメワケヤッコがひと冬を越してこのサイズにまで成長することは滅多になく、昨秋このすぐ近くにいたチビの姿は見当たらず、少し離れたところにいたもう1匹もいなくなっている。
ソメワケヤッコとすれば、他に仲間がいない中でこうして一緒に過ごせる相手がいるというのは、歓迎すべきことなのかもしれない。
はたしてこのラブラブ、いつまで続くんだろう?
このあと、このポイントのもうひとつの「おっ!」を再訪してみた。
ガンガゼのトゲの間に集まるヒカリイシモチたちだ。
5日前のことだから、ガンガゼは居場所を変えてどこかに行っちゃったかも…と覚悟しつつ先日観た場所を訪れてみると、やはり姿を消していた。
でもほんの少し離れた暗がりにその姿があった。
ただ、せっかくデジイチで撮り直そうと思ったのに、デジイチで覗きこめる方向から見ると、全員後ろ向き…(涙)。
その点コンデジだと狭いところに入り込めるから…と、カメラだけ隙間に入れて、画面など見ずにテキトーにシャッターボタンを押したら…
…このような小さな画像では、ただのウニの写真になってしまった。
かくなるうえは、動画でGO!
画像だとトゲの間でただジッ……としているだけのように見えるヒカリイシモチたちなのに、実はピロピロピロ…とヒレを小刻みに震わせたり、横からイチャモンをつけにきたホシメギスに蹴散らされたりしているのだなぁ(これはライトを当ててしまっているためだろうけど…)。
ちなみにこの動画の周辺でチョロチョロと映っているのはハシナガウバウオのチビとヒバシヨウジで、彼らはこのガンガゼが居ればこそこの場にいる。
つまりガンガゼが1匹いるだけで、ヒカリイシモチは集まるわ、ハシナガウバウオは観られるわ、ヒバシヨウジがクネクネするわと、ひと粒で3度おいしいことになるのだ。
そんなガンガゼの数が減ってしまったら、いわゆる「多様性」が損なわれるのは当たり前のこと。
ガンガゼひとつでこうなのだもの、30年前と比べた今の水納島の海は、相当ヤバいことになっているのかもしれない。
このガンガゼがいるところから少し行ったところに、シシ神様の姿があった。
この日も、おそらく先日と同じオスなのだろう相手と、イチャイチャしていたシシ神様。
カワハギ類の場合、角突き合わせながらラブラブになるという、なかなかに複雑な恋模様だったりするのだった。
この記事へのコメント
なんか石が飛んできたのですが・・・。
Posted by 泉ちゃん at 2024年07月12日 12:10
生存確認ができてホッといたしました(笑)。
Posted by クロワッサン at 2024年07月12日 15:02