2025年04月03日
ブンとフォー。
2025年 4月2日(水) 雨午後から日差し
北の風 波あり
(ビーチの)シーズン開幕2日目も、連絡船は欠航!
出鼻を挫かれた日帰り業者さんも大変だろうけど、むしろこんな天気で運航されていたら、現地スタッフさんたちはもっと大変だったことだろう。
時系列予報では晴れマークを並べているくせに、完全に雨じゃん、これじゃあ。
連絡船は朝の時点では朝イチの1往復のみ運航という連絡があったのだけど、午後になって海運の公式サイトを見たら「全便欠航」になっていた。
どっちだったんだろう?
なぜ知らないかというと、連絡船の1便が来る前に、我々は自分たちのボートで本島に渡っていたから。
今日もまた、北谷まで南下する用事があるのだ。
幸い雨雲は断続的で、降らない時間帯もあるから洋上で雨に祟られることはなかったものの、南下する道中晴れ間といえば束の間ポッと明るくなるくらいのもので、おおむね雨。
雨の北谷での用事はあっという間に済むもので、なおかつお昼前後になるからどこぞで食事でも。
先日はみはま食堂に立ち寄った。
お味は昔ながらでありつつ、価格は「今ながら」になっていて、いわゆるフツーの食堂も衝撃の価格アップ状態になっていることを知って愕然とした我々。
同じように高騰しているのであれば、もはやフツーの食堂に行っている場合ではない。
というわけで、この日はものすごく久しぶりに金松でステーキでも!
…とやる気を見せてはいたものの、金松もえらいことになっていることを今さらながら知った。
ニューヨークのLサイズは270グラムで2500円、Mサイズだと230グラムで2300円、Sサイズですら200グラムで1700円…。
ちなみに我々が学生時代に、たまの豪華ゼータクディナーで利用していた那覇のジャッキーステーキハウスでは、ニューヨークのLサイズ(250グラム)は当時1050円とか、少々値上がりしても1250円とかだった。
それが今や、ニューヨークのLサイズは2700円になっているらしい…。
この価格でも、今の学生たちは「たまのゼータク」ができるんだろうか。
でもマクドナルドの時給の3倍くらいと思えば、当時とさほど変わらないといえば変わらないか…。
ちなみに貧乏学生の救いの女神的Cランチは、当時350円だったんだけど、現在も550円とかなり健闘してくれているらしい。
ステーキを食べているリッチな友人の傍らで、一人Cランチを食べている学生君もきっといることだろう。
とまぁそんなわけで隔世の感がありまくりの県内ステーキ屋状況ではありつつも、年に一度のことと思えば、ワタシだって清水の舞台から飛び降りるつもりでステーキでも…
…と思っていたのだけれど、実際に北谷に到着してみると、胃袋は特段「肉」を所望していないことに気がついた。
金松であっても否やはなかったオタマサながら、もともと「肉」なヒトではないから、直前の針路変更に文句はない。
というわけで、金松臨時休業というまさかの事態のために用意しておいた次善の策のお店に行くことにした。
こちら。

ベトナム料理レストラン「ベトナムちゃん」。
金松と同じ埋立地ゾーンにあるお店で(反対側に行けば、ダイバーのメッカである宮城海岸、いわゆる「砂辺」になる)、このエリアは相当昔から北谷の他地域に先駆けてポップなお店地帯になったところで、このお店もおそらくこの建物の何代目かのテナントなのだろう。
ちなみにこのエリアは一方通行の道沿いの道に駐車スペースが設けられているんだけど、お店に近いところは満車状態だったから、離れたところに停めざるを得なかった。
おかげで、束の間ながら人生初かもしれないこのエリアの散策ができた。

雨降りだったけど。
浜川漁港を挟んだその対岸には、美浜のアメリカンビレッジが見える(もちろんそちらも埋立地)。

20世紀の沖縄本島しかご存知ない方がご覧になれば、「どこ、ここ?」ってなるだろうなぁ…。
我々にとってはこちら側の埋立地もほとんど「どこ、ここ?」だから完全アウェー状態なのはいうまでもなく、おまけに店内は陸軍の軍服を着たアメリカーだらけ。
料理はベトナム、店員は(多分)ベトナム人、客はアメリカ軍って……いったいここはどこ?
でもベトナムらしいコメの麺を食べたかった我々にとっては、その異国情緒は申し分ない。
井之頭五郎のようにメニューを見ながら熟議に熟議を重ね、まずは前菜として生春巻き@800円を頼んでみた。
ほどなくして、朝ドラ「らんまん」での志尊淳のようなウェイター氏が運んできてくれた。

人生初の生春巻きを食べたその昔、後日自宅で再現したくて本部町内のスーパーで探し回ってもライスペーパーは見当たらず…
…という時代も今は昔、近頃では本部町内のサンエーでさえ、普通に手に入るようになっている。
でも、これは本場モノのライスペーパーなのだろうか、そのようなスーパーで手に入れられるものとは別モノで、中身が透けて見えるほどに透明なくせに、コシは強くて歯応えもっちり、どんなに違いのわからぬ男でもひと口食べるだけでその差が歴然としていることに気がつく逸品。
で、生春巻きにつけるタレといえば、ベトナム料理やさんだけに辛い系なのかなと思ったら、これが大違い。
クラッシュナッツがまぶされているこのタレ、ひと舐めしてみて何かに似ていると思ったものの、なんなのかが思い出せない。
思い出せないまま、具だくさんの生春巻きを完食してから思い至った。
北京ダックのタレに似てるんだ!(※個人の感想です)
もちろんテーブルにはいろいろなドレッシングが並べられていて、辛い系やミョクマム風のものもあったから味変OKになってはいるけれど、この北京ダック風タレでいただくのが最高。
そうこうするうちに、オタマサセレクトのメニューを志尊淳が運んできてくれた。

牛肉フォーMサイズ@1300円。
Lサイズだと1600円になる牛肉フォー、オタマサ的にはSサイズ1100円でちょうどいいところながら、あいにくSサイズはメニューにはなかった。
今ではすっかり日本でもおなじみになっているフォーとはいえ、よく目にするのは鶏肉のフォーで、牛肉フォーとの出会いはおそらく人生初のはず。
オタマサが食べきれなかったぶんをいただいてみたところ、牛肉の出汁が出まくっているスープはレモングラス風味も効いてなんともエキゾチックで、これがまたコメの麺と合うんだわ。

トレーにはフォー用の辛味調味料も添えられていて、試しに入れてみたらこれがたいそう辛い。
それを多少投入して辛味が増してある味は、牛の出汁とあいまってかなりやる気系になっていた。
惜しむらくは、パクチーが最初からトッピングメニューになっていて、デフォルト状態ではパクチー無しという寂しさ。
フツーに入れておいて、特盛りにするなら別途料金にしてくれればいいのになぁ…。
ベトナム料理を食べに来て、パクチー嫌いってのはありえないでしょう?え?あり?
一方ワタシは…

ブンチャーゾー@1300円。
ブンチャーゾーなるものがいったいいかなるものなのか、もちろんのこと知るはずもないワタシながら、食べたことがないってことだけはたしかだったので勇気のチョイス。
でもこれ、どうやって食べるんだろう?
志尊淳が優しく教えてくれた。
トレーにはタレもセットされていて…

…これを丼(?)にダーッとかけて、しかるのちにグチャグチャグチャ…とテッテー的にかき回してからいただくのだそうな。
ちなみにチョンと乗っている筒状のものは揚げ春巻きで、傍らには火を通してあるっぽいクラッシュナッツ、生酢漬けのようなモヤシやニンジン、そして葉野菜類が脇を固めつつ、あくまでも主役はコメの麺。
これがソーメンのように細く、その細いコメの麺のことを「ブン」というんだって。
じゃあチャーゾーって何?
…と思ったら揚げ春巻きのことで、てっきり添え物かと思いきや、実は揚げ春巻きはこの料理の主役の一人だったのだ。
そこにかける甘酸っぱいタレがなんともクセになる味で、冷静になるとなんて事のない味なのかもしれないけれど、なにしろ初体験味覚だけに美味い美味いとモリモリ食べてしまった。
食べ終えてから、グリルチキンのトッピングでもつければよかったかな…と思ったことを付け加えておく。
意外だったのは、このブンちゃんが温かかったこと。
暖かいベトナムのこと、この料理も本来はベトナム版冷麺ってな存在らしく、冷たい状態でいただくものらしいんだけど、そう思って一口食べたら暖かかったので驚いた。
いわばコメの温麺だ。
この日は寒くて雨降りだからなのか、年中そうなのかは知らない。
ベトナムのコメの麺には昔から興味があって、実は現地にはフォーだけではなく様々なコメの麺がある…ということを先年全日空だかの機内誌で知り、この日ようやく、生まれて初めてフォー以外のコメの麺をいただく機会を得たのだった。
ああ、コメの麺を求めてベトナム南から北まで旅したいなぁ…
まぁそれにしても外人客…というか、客がアメリカーばっかりなのには驚いた。
お昼時というのに我々のほかに日本人といえば女性2人連れくらいのもので、軍属間違いなしの家族や2人連れのほか、「US ARMY」のタグ付き迷彩服姿の兵隊さんの多いことと言ったら。
一人で私服のおねーちゃんたち3人と一緒に食事をしている迷彩服アーミーもいて、そのおねーちゃんたちもアジアン風だったから、なんだか陥落する前のサイゴンかどこかみたい…。
そんな客層なものだから、価格ももちろんインバウンド価格になっているのは当然。
いちいちメニューごとに記しておいたとおり、おそらく丸の内のベトナム料理店で食べたほうが安いんじゃないかってくらいの価格設定になっていた。
というか、むしろこの店内では我々がアウトバウンダー?
というわけで、対岸におとぎの国のようなアメリカンビレッジを眺めつつ、ベトナム料理を味わうお店ではアメリカ軍属ばかりという、まことにもって異国情緒あふれるランチタイムとなったのでした。
Posted by クロワッサン at 09:09│Comments(0)
│街の美味いもの