2013年08月08日
ブリーチング・リターンズ??
2013年 8月7日(水) 晴れ
西の風 おだやか
先月船を渡久地港に台風避難させて以来の本島へ。
この日7日は、随分前からお休みにしていた日だった。その前後2週間休みがないことを思えば、茫漠たる砂漠の果てに辿り着いたオアシスのような1日。
が、あれやこれやそれやどれや、いろいろとやらなければならないことをしているうちに、オアシス終了。
次なる休日である22日を心の拠りどころに、再び暗夜行路を歩むことにしよう。
ところで昨年の今頃といえば、度重なる台風のおかげで、10日間のうちにまともに営業したのは2日間だけ、なんて状態だった。
カラダに優しく、フトコロに痛い。
ところが今夏は、ここまですでに10個の台風が発生してはいるものの、その影響下に入ったのはまだ2回、しかも暴風域には1度も入っていない。
フトコロは潤い、カラダは痛い。
春先、デイゴの花満開情報をどこからも耳にもしなかったから、これはひょっとすると今年は台風少ない??と淡い期待を抱いたものだった。
今のところそのデイゴ予報は当たっている。
はたしてこのあとはどうなる??
思い起こせば、98年の夏もこんな感じだった。
そろそろ来るだろう、来るだろうと思っているうちに、結局夏の間ひとつも台風は接近せず。
台風さえ来なければ時化ることがない季節のこと、攪拌されないまま静かに横たわる海は、水深30メートルに至っても水温30度という、中途半端な温泉状態になってしまった。
その水温に耐え切れず、やがて始まったサンゴの白化。
7月下旬のトゲサンゴを皮切りに、お盆頃になるとリーフ上のミドリイシ類が見る見るうちにパステルカラーに。
それはそれでまるでメルヘン世界のように美しかったのだけど、そんな状態が続いたのは2週間ほどで、やがてメルヘンカラーのサンゴたちは、酵素パワーのトップで漂白したかのごとく真っ白になってしまった。
真っ白になってもサンゴは生きてはいた。
しかし体内で栄養を供給してくれる褐虫藻が抜けてしまったからこその白化なので、やがて栄養不足になって次々に死んでいく。
白かったサンゴたちは、少しずつ苔むしていった。
7月下旬から始まって2ヶ月弱で終了したサンゴの大白化ショー。研究者にとってはまたとないチャンスだったことだろう。
聞くところによると、瀬底島で長年に渡ってリーフのサンゴを研究してきた方は、その年に限って研究のためイスラエルに長期滞在、そのため研究者にとって千載一遇・空前絶後の大白化ショーを見逃してしまったのだそうな。
そういう星回りのヒトっていますよね……。
ちなみにその年は、サンゴがほぼ壊滅してからようやく台風がやってきた。
10月のことである。
これがもう少し早かったら………と当時誰もが嘆いた。今年もそういうことになってしまうのか??
撮影:オタマサ(1998年9月)
2013年8月上旬現在、トゲサンゴの色が、密かに淡くなり始めている。
Posted by クロワッサン at 07:37│Comments(2)
│水納島の海
この記事へのコメント
むうう・・ サンゴもですが、お盆商戦終了時に植田さんも「真っ白」になってないか心配ですな(苦笑)
Posted by ウータン中村 at 2013年08月08日 12:56
ご心配をおかけしております。
それはひとえに、お盆にお越しになる皆様方が、
ホセ・メンドーサ級かどうかにかかっております(笑)。
それはひとえに、お盆にお越しになる皆様方が、
ホセ・メンドーサ級かどうかにかかっております(笑)。
Posted by クロワッサン at 2013年08月08日 14:55