2015年01月29日
物忘れの原因。
2015年 1月28日(水) 曇り
北東の風 けっこう波あり
本島へ日帰りで出かけるとなると、どうしても連絡船の運航時刻の制限を受けることになる。
なにしろ最終便に乗り遅れてしまったら、帰ることができなくなるのだから当然だ。
その本島での用事が買い出しなどのように、ある程度時間の目途が立つものなら、予想外の大渋滞とか車の故障などよほどのことが無いかぎり、さほどモンダイはない。
ところが、費やす時間に予測が立たない「作業」になると話は違ってくる。
最終便というタイムリミットがある以上、切りのいいところで終わらせるためには、どんなに途中段階でも作業を切り上げなければならないのだ。
それがまぁ、もともと2、3日かかることがわかっているような作業なら、途中で切り上げることになんの躊躇もない。
しかしなんとかその日のうちに、がんばればタイムリミットまでに終えられるかもしれない、という場合、時間に追われているわけでもなんでもなく、本来のんびりゆっくりでいいはずの仕事が、途端にタイトなものになってくる。
昨日の作業もそのテのものだった。
朝イチの便で本島に渡り、9時頃からスタート。当初は2日がかりのつもりだったものの、この時間から始めてスムーズにいけば、最終便までに全部終わらせられるかもしれない。
となると途中に充分な休憩をはさむこともままならなくなり、そのままエンドレスで4時過ぎまでぶっ続けでやったら、なんとなんと、2日を要するはずだった作業が1日仕事で終わった。
フルマラソンを完走したくらいに疲労したけれど、充実度も同じくらいである。
ただ、あいにく最終便に遅れるわけにはいかないため、最後の最後のツメの部分と後片付けができないままになってしまった。
ま、これは翌日ゆっくりやればいいか。
というわけで、この日も朝イチの便で本島へ。
早めに連絡船に乗って、出航を待つ間からポッケに入れている文庫本を呑気に読んでいた。
その時に気がついていたら何のモンダイもなかったのだけど、そういうコトっていうのはえてして船長の「レッゴー」の放送を聞いた途端、まるで電気が走るように思い至ることになる。
重大な忘れ物をしてしまったのだ。
しかし時すでに遅し。
連絡船は動き始めてしまった。
大きな買い物をするわけではないので、たとえサザエさんのように財布を忘れてしまったとしても、免許証不携帯になってしまう以外にこれといって不都合はない。
車のカギを忘れてしまったとしても、何かの際に駐車場に停めてある車を移動してもらわなきゃならない場合に備え、島民はたいてい水納海運事務所にスペアキーを預けており、うちも例外ではないので、車もなんとかなる。
が。
この日最も大事なものを忘れてしまったのだ。
さきほどから作業、作業といっている、その現場に入るためのカギ。
さすがにこれの予備を海運事務所に預けているはずはなし。
前日であれば、うちの奥さんも所用で一緒に出ていたからその場で借りれば済んだのに、あいにく今日は僕一人だ。
この後連絡船が島に戻るのは11時。
再び島から出るのが午後2時。
1日2往復では、忘れたモノをすぐさま取りに帰ることも、次の便で載せてもらうこともままならない。
というわけで、この日やるつもりだったツメの作業&後片付けという予定は、「レッゴ―」の声とともに手つかずのまま終了したのであった………。
11時まで時間がたっぷりあるので虚しくドライブして時間を潰し、11時前に待合所に戻ってくると、冬場はデイケアセンターのテレビ室と化している待合所で、船員さんがテレビを見ていた。
10年後には、日本人の5人に1人が認知症に!!
というような話の情報番組。
うーむ、個人的には10年後の客観的な心配をしている場合ではないような気が………。
さて。
連日僕が本島へ日帰り仕事をしに行っている間も島に居るオタマサは、天気がいいからといって先日は海に出かけた。
目的はもちろん海の幸。
その晩はおなじみの海の幸尽くしが食卓を賑わせたのはいうまでもない。
そんな海の幸のひとつに、ボートでリーフの外に繰り出したのでは絶対に獲れないモノも含まれていた。
ティラジャーだ。
本名をマガキガイという巻貝の詳しいことはこちらをご覧いただくとして、潮が引けばおばあたちが歩きながらでも獲れるこの貝、ボートで海に行くのがもっぱらな我々には、案外縁遠い海の幸でもある。
ところが先日の学習発表会に出品されていたアヤコさん作の「水納島産野菜&海の幸のサラダ」の中に、剥き身になったティラジャーが密かにゼータクにまぶされていたのだ。
それを賞味したオタマサは、当然のように自らも獲ってきた次第。
そんなティラジャーの……
アヒージョ♪
もちろん味付け用の島ニンニクも含め、野菜はすべてマサエ農園産。
サザエのアヒージョに比べると、身が小さい分上品なお味だ。
しかしなんといってもその色合いが美しい。
このティラジャー、クリームパスタの具にするとこれがまた得も言われぬ一品になるので、この日もシメはクリームパスタが予定されていた。
でも。
まだ具があるんだったら、せっかくだから………
ティラジャーのアヒージョパスタ♪
いやあもう、こんなのが出てきたらあなた、白ワインが何本あっても足りませんぜ……。
……って、その積み重ねのせいで、カギを忘れてしまうことになるんじゃ?????
この記事へのコメント
とっても美味しいティラジャー。
でも茹でるときに目が合いませんか?
「ゆでるの...? たべるの...?」と
問いかけてくるようなあの目がニガテで
食べる専門になることにしました。^^;
でも茹でるときに目が合いませんか?
「ゆでるの...? たべるの...?」と
問いかけてくるようなあの目がニガテで
食べる専門になることにしました。^^;
Posted by Miho at 2015年02月13日 07:59
え?
フツー、ティラジャーを茹でても、
ツメがチョロッと出る程度で、
目玉までだらしなく(?)伸ばすほど体を出さないですよ?
なので茹でている時に目が合うってことはほぼないんですが……。
獲る時は、たしかに目が合うこともありますね(笑)。
フツー、ティラジャーを茹でても、
ツメがチョロッと出る程度で、
目玉までだらしなく(?)伸ばすほど体を出さないですよ?
なので茹でている時に目が合うってことはほぼないんですが……。
獲る時は、たしかに目が合うこともありますね(笑)。
Posted by クロワッサン at 2015年02月13日 17:33