2015年03月31日
ズゴックの性能。
2015年 3月30日(月) 晴れ
南の風 おだやか 水温21度
昨日今日と本島泊でお出かけをしてきた。
出かける前に1本潜り、この日戻ってきてから午後遅くにまた1本。
どうしたんだ我々は?ってなくらいにアクティブダイバーになっている。
ところで、先日お伝えしたハナヤサイサンゴの白化の写真は、もちろんズゴックで撮ったもの。
マクロレンズ装備のデジイチではサンゴの群体を撮るのはつらいので、チャチャチャと撮れるコンデジが手元にあると重宝する。
動画もおりに触れ撮れるから楽しい。
しかしズゴックの便利さは、それだけでは終わらない。
その秘められたポテンシャルが発露するのは、スペースの無い場所だ。
たとえばこの写真。
デート中のハダカハオコゼを、105ミリのマクロレンズで撮るのはなかなかキビシイ。
その点コンデジの画角だと、極めてフツーの写真ながらフツーに撮れてしまう。
しかしこの時のズゴックの便利さはそれだけではない。
このカップルは、デジイチサイズのカメラを抱えて撮ろうとするなら、背後の青い側からしか撮りようがない場所にいる。
ところがハウジングさえ必要ない剥き身サイズのズゴックなら、手と腕さえ入るちょっとした隙間さえあればこうして撮ることができるのである。
サイズの小ささが生きるのは、岩の隙間だけではなかった。
キリンミノというビーチではお馴染みのカサゴが、ちょっとした小石の上に載っていた。
これをデジイチサイズのカメラで撮ろうとすると、どう頑張ってもせいぜい横から撮るのが精一杯のところ。
ところがミニミニズゴックなら、カサゴのやや下側から撮ることだってできるのだ。
何の変哲もない…と言われればそれまでながら、キリンミノの吻端から砂底まで5センチもないのに、あと一歩で太陽が入るくらいに下からのアングルで海をバックにできるのである(ちなみに縦位置にしても太陽は無理だった)。
このような、デジイチサイズじゃあり得ない「下からアングル」の最たるものがこれ。
リーフ際の岩の端を、ユラユラしながら這っていたオオコノハミノウミウシ。
15センチくらいある大きなウミウシである。
この時のこのウミウシ君は海底に逆立ちする姿勢で真下を向いていて、その鼻先から海底までわずか5センチほど。
それでもズゴックなら、海面をバックにできてしまう。
しかもレンズ自体は水中ではややワイド的画角だから、マクロで撮っても海面の波のゆらめきまで写る。
マクロといえば、もっと小さな生き物を撮る際にもズゴックは力を発揮する。
リーフ際のムチカラマツにムチカラマツエビがいたので、試しにズゴックで撮ってみると……
1センチほどのエビちゃんを、ノートリミングでこんなサイズで撮れてしまう。
水中モードの色補正がなされているとはいえ、ノーストロボでこんだけ撮れるんだったら、なにもわざわざデジイチを構え、なかなかピントを合わせられないまま時間だけが過ぎていく、なんてことをしている場合じゃないのかも………。
クリーチャーそのものの魅力を楽しむなら、よりマクロなレンズを装備したデジイチのほうがいいのだろうけれど、海を感じることができるマクロ写真ということなら、かえってこっちのほうがいい。
というわけで、サブとして携えているはずのズゴックだったのに、いつしかスーパーサブどころか主機になり、デジイチはただのウェイト代わりになってしまっているのだった。
はたして、いまだ秘められたままになっているであろうデジイチの潜在能力が発露する日は来るのか。
Posted by クロワッサン at 07:03│Comments(0)
│水納島の海