2017年07月15日
ミツイロカエルウオ。
2017年 7月14日(金) 晴れ
南西の風 おだやか 水温26~28度
7月は初っ端こそ遠方の台風の影響を受けたけれど、このところは文句のつけようがない抜群のお天気が続いている。
天気、海況ともなんのストレスもない状況で、この先もまだしばらく台風の心配をする必要がなさそうだ。
それはうれしいことながら、少しは気がかりなことでもないと、このままでは脳がとろけてフニャフニャになってしまう気がする…。
昨年の7月といえば、上旬に予定されていた水納海運新造船就航予定日からいきなり台風の影響で欠航するなど、例年のごとく台風に悩まされたものだった。
今年もまた、連休あたりを狙いすましたかのように台風が来るに違いない…と覚悟していたのに、どうやらこの3連休は台風の「た」の字もないまま平穏に過ぎていきそうな気配が濃厚だ。
ただ。
お越しくださるゲストの顔ぶれを見るかぎり、船上も酒席も、局地的に台風になってしまいそうな気配もまた濃厚なのだった。
みなさま、お手柔らかにお願いいたします……。
話は変わる。
今のようにネット上で画像検索できたり、世界のM下さんに訊ねればたちどころに正体が判明する便利な世の中ではなかった頃は、図鑑がほぼ唯一の手がかりだった。
クロワッサンでも和書洋書いろいろと図鑑を揃え、どんなにナゾの魚でもどれかにきっと載っている、くらいの検索装置になっていたものだ。
ところが台風で屋根が飛んだ際に、その多くが使い物にならなくなってしまった。
今さら揃え直すのもバカらしいから、当時ちょくちょく紐解いてはパラパラと眺めて記憶の再生を繰り返していた習慣が、いつしか遠い記憶の底に眠るだけとなった。
だから、今突如目の前にこういう魚が現れても……
撮影:オタマサ
オタマサならずとも、はて、どこかで観たことがあるような気がするけど、海の中で観たのだったか、それは水納島ではなかったのか、それとも図鑑でよく目にしていただけなのか、記憶がまったく再生されない。
どこかで観たことがあるようなこの魚、いったい何かご存知ですか??
実はこれ、フタイロカエルウオの色柄マイナーチェンジバージョンなのだ。
婚姻色や興奮色といった一時的な体色変化ではなく、この色柄に育ち、普段もこの姿で暮らしているようだ。となるともはやフタイロというよりもミツイロカエルウオ。
以前はその存在を知っていたかもしれないけれど、なにしろ記憶の再生運動を放棄してしまって久しいから、これがフタイロカエルウオだと知り、今さらながらたいそう驚いてしまった。
ご存知のようにフタイロカエルウオのノーマルバージョンは、その名のとおりバイカラー。
水納島では圧倒的にこのタイプが多いから、そこにマイナーチェンジバージョンが現れたらビックリする。
もっとも、ノーマルバージョンもそうであるように、わりと穴に入っている時間が長いフタイロカエルウオのことだから、マイナーチェンジバージョンもたいていは↓このようなたたずまい。
撮影:オタマサ
この顔だけを見て「おっ!?」となれれば、観ている間に何度もその全身を披露してくれることだろう。