2020年05月14日
梅雨のオタマサワールド。
2020年 5月13日(水) 晴れ
東の風 波あり 水温23度
梅雨が本気を出したと思ったら、たった1日で中休み。
おかげで朝からいいお天気だ。
で、朝のうちに海に行って帰ってくると、自粛LANが解除LANになっていた、ということは昨日「※追記」で触れた。
そのあと現場で作業をしている民間業者のスタッフから連絡があり(トラブルがあるたびの付き合いだから、お馴染みのヒト)、原因が判明した。
瀬底島にある中継用のアンテナの向きがずれていたそうな。
おそらく先日の豪雨時の突風のせいだろう。
これが台風だったら、アンテナは風見鶏のようにクルクル回っていたに違いない……。
古き良き昭和の時代には風に転がる映画もあったそうだけど、令和になってハイテク機器は風にクルクル回るのだ。
さてさて、海はこのところの大雨で本島の陸水由来の濁り水がドドッと押し寄せて来ていて、いつも潜っているあたりは5メートル下の水中ブイが見えないほどになっていた。
仕方がないので濁り水を避け、普段あまり行かないところに行ってみたところ、オタマサがこのようなモノを発見。
2センチほどの(おそらく)イロカエルアンコウ。
砂に埋もれかけの小さな石に生えているガヤに乗っかっていたそうな。
クマドリやイロといったカエルアンコウのチビチビは、このようなガヤの合間にいることがよくある。
先日のイロカエルアンコウ・チビターレが砂底で蠢く小さなクリーチャーを食べていたように、ガヤに潜むワレカラやエビなどを食べているのだろうか。
すぐ近くの根では、このような魚も発見していた。
この季節はサムネイルサイズのタテキン・チビターレが出始めるものなのだけど、このチビときたらゴマウツボの目と大して変わらぬほどの小ささ。
これは是非観てみたい……。
明日行こうっと。
こういったお馴染みのメジャーどころなら一般受けもしそうながら、オタマサワールドはそういうった方向には展開しない。
砂底をグリッド捜索し続けて……
産卵中のミズタマだかツノザヤだかのウミウシに遭遇。
そして……
キセワタガイ系のウミウシも産卵中。
ウミウシの卵といえば、クルクルと花のような形に産み付けられるものがメジャーながら、ウミウシの卵にはいろいろあって、このテのウミウシの卵はまったく違っている。
アップ。
こんな小さなツブツブから、いったい何が出てくるんだろう……
< そりゃウミウシでしょう。
こういったウミウシの産卵も、よく目にするといえばよく目にする。
しかし先日オタマサが水深25メートルほどの砂底で発見したクリーチャーは、水納島でのダイビング歴26年目にして初めての遭遇であろう、奇妙奇天烈なモノだった。
なんじゃこりゃ??
口径3センチのライトと比較したサイズはこんな感じ。
足元を観ると……
管足がズラリと並んでいる。
どうやらナマコっぽいこのクリーチャー、変態社会本のひとつである「ナマコガイドブック」には、ビンゴ!な写真は見当たらなかった。
普段お馴染みのナマコの知られざる幼体なのだろうか。
それとも、いまだ誰も知らぬ不思議的ナマコなのだろうか。
カエルアンコウの種類がわかるヒトは世に大勢いても、ナマコに詳しい方となると、お付き合いをご辞退申し上げたくなるほどの超絶変態社会の方かも…という世の中の偏見を恐れるあまり、その豊富な知識を白日の下になかなかさらしてはくれない。
しかしここは勇気を振り絞って、どうか哀れにも無知なる我々にご教示をお願いしたく………
出でよ、ナマコスペシャリスト!!
……ナマコじゃないですよ、なんて話だったらどうしよう?
とにかく正体テルアスプリーズ!
Posted by クロワッサン at 08:02│Comments(2)
│水納島の海
この記事へのコメント
これは魅力的なイロちゃんですねぇ。
先日のオレンジの個体といい、撮りたくて撮りたくて。。
とても私のロー眼では見つけられないですな(笑)。
先日のオレンジの個体といい、撮りたくて撮りたくて。。
とても私のロー眼では見つけられないですな(笑)。
Posted by アザラシ&アシカ at 2020年05月14日 16:59
(旧姓)イザリウオ、といえばアザラシ&アシカさんですものねぇ……。
もう少しお待ちになれば、
きっと「勝手に見つけてくれる」カメラが登場することでしょう!(笑)
もう少しお待ちになれば、
きっと「勝手に見つけてくれる」カメラが登場することでしょう!(笑)
Posted by クロワッサン at 2020年05月15日 22:29