2022年06月17日
30分1本勝負浮気付き。
2022年 6月16日(木) 雨昼前薄日のち雨
南の風 波あり 水温24度~25度
先月末くらいから、週間天気予報の先のほうに梅雨明けの兆しが出始めていたはずなのに、一週間先の晴れマークはやがて曇りマークに、そして雨へと移ろい変わり続ける。
今週出ている週間天気予報もまた、、どうやら来週には梅雨明けかな…と期待を抱かせる様相になってはいるものの、その左端のマークがどんどん雨化していく。
この日も先週の予報じゃ梅雨明けモードだったはずなのになぁ…。
朝からひどい降りだった雨はいったんおさまり、昼前には薄日も出たりはしたものの、結局1日じゅうぐずついた天気のままで推移した。
前日は修学旅行で賑わっていたビーチも、再び静けさを取り戻している。
そのわりには洋上に浮かぶ本島からのダイビングボートは通常どおりのような気が。
アフターコロナでGOTO復活だ、県民割だ、と旅行需要の喚起に躍起になっていて、たしかに本島ではレンタカーの数がやたらと増えているし、コロナ前だとこの程度の雨天ならツアー客はフツーにゾロゾロ来島していたような気がするのに、このビーチの閑散具合いはどういうことだろう?
ひょっとしてアフターコロナは、薄利多売の終焉なのだろうか?
それともまっしぐらの衰退途上国ではすでに、「薄利多売」に集まる客層の貧困が早くも始まっているのだろうか?
なんて言っているうちに、梅雨明けと同時にビーチはごった返すようになるんだろうか…。
だったら明けない方がいいか、梅雨。
さてさて、ぐずついたお天気でも海へ。
その後も依然リーフエッジ付近ではサンゴガニゲームをしているから、たまになんとも撮りやすい場所に居るサンゴガニ類に出会う機会も増えてきた。
これはカバイロサンゴガニだろうか。
そっくりなカストロサンゴガニといいカバイロサンゴガニといい、たいてい狭苦しい枝間にいることが多く、このようにヘラジカハナヤサイサンゴの広い広い枝間で「どうぞ撮ってください」と言わんばかりのポジションにいてくれることは滅多にない。
…と、カニさんにばかり注目していたせいで、撮っている際にはまったく気づいていなかったことがあった。
このカニさんのすぐ近くで…
(おそらく)ヨゴレダルマハゼが卵を守っていたのだ。
なんてことだ、ダルマハゼ系を求めてサーチしている時なら願ってもないシチュエーションだというのに、まったく目に入らんかった…。
そういったチャンスは次々に逃しつつも、枝間を覗き観る機会が増えているおかげで、この日は当店的には観測史上2位くらいの、そして個人的には人生最小級のスミツキトノサマダイのチビターレと遭遇した。
しかし。
枝間が狭い…。
ワタシが傍にいるものだから、拠り所にしているイボハダハナヤサイサンゴ系の枝間からまったく出てこないチビターレ。
この狭い枝間では、たとえ横向きになってくれたとしても…
…全身が入らない。
サンゴ内のチビターレの通り道のどこかに、全身を拝める隙間は無いものかと探ってみたところ、わずかに可能性がある場所を発見。
だからといってチビターレがすぐにそこを通ってくれるわけじゃなし、通ったとしてもチャンスはほんの一瞬だし、やや斜め上からだから背中しか写らないかもしれない。
そんなわずかな可能性に期待しつつ、サンゴの傍に佇むこと30分…
…って、ずっとスミツキトノサマダイだけを観ていたらさすがに飽きるので、ワタシが傍にいることに慣れてもらっている間に、ちょいとばかり浮気をして、同じサンゴの枝間にいたアカホシサンゴガニ(オオアカホシじゃないヤツ)や…
すぐ傍でずっとチョロチョロしてくれていた、2センチくらいのルリヤッコ・チビターレを撮ったりしている間に…
…ついにチャンスは訪れた。
スミツキトノサマダイ、1センチほどのチビターレ。
リンク先ではミニマムチビターレを1円玉サイズと紹介しているけれど、こうして見比べてみると、それもどうやら1センチ級だったようだ。
30分粘って結局尻切れトンボならぬ頭切れチョウで終わったら虚しさが漂っていたかもしれないところ、キセキの1枚のおかげで水温が1度ほど上昇した感すらあった。
その様子をずっと観ていたフタイロカエルウオ・チビターレが、ささやかに祝福してくれた。
例年のように晴れ間が続いていたら、そろそろワイドレンズにしようかなぁという誘惑も出てくるところ、まったく無縁なお天気続きのおかげで、こうしてチマチマと細かい写真を撮っていられるのだった。
Posted by クロワッサン at 06:43│Comments(0)
│水納島の海