2022年07月25日
岩場の蝶たち。
2022年 7月24日(日) 晴れ
北西の風 久しぶりに穏やか 水温27度~29度
ワタクシ、世のタイガースファンには平身低頭して謝らねばなりますまい。
まさか前半戦終了時に借金完済勝率5割になっていようとは。
6月7月だけなら、首位を独走しているスワローズに勝るとも劣らぬ戦績だものなぁ。
メジャーだったら矢野監督は解任されているところだ、などと春に怒っていたヒトは、今頃なんと言っているのだろう?
さてさて、この日は久しぶりに風が弱まり、梅雨中も梅雨明け後もほとんど行けなかった岩場のポイントに行ってきた。
それに合わせ、40ミリマクロレンズという、いささか中途半端感がある装備にした。
ヒトが意識を振り向けることができる視野とほぼ同じくらいの画角だから、海で魚を観ている時のまま、すなわちごくフツーの写真を撮ることができるレンズである。
が。
そういう時に限って……
…1センチほどの、人生最小級のクロオビスズメダイ・チビターレに出会ってしまった。
こうしてトリミングして小さな画像で見れば支障はないものの、元の画像はこんなもんだったりする。
ま、クロオビちゃんのチビ具合いがわかりやすくていいか…と見方を変えつつも、また人生最小記録を更新する魚に出会ってしまった。
3センチほどのキンリンサザナミハギチビターレ。
コガネヤッコのような趣きもある鮮やかな黄色とささやかなブルーが美しい。
とはいえ先述の事情により、ファインダーで覗いている目には、魚が何をしているかというところまで見えていないから、後刻PC画面で写真を見て驚いた。
このキンリンちゃん、えげつない顔を見せてくれていたのだ。
ちなみにキンリンサザナミハギについて、リンク先にあるようにこれまでずっと「レア」であることを強調してきたのだけれど、数年前からあるジジツに気がついてしまった。
たしかに個体数はそれほど多くはないとはいえ、とある場所ではオトナにフツーに出会えるのだ。
この場所に来るといつも3~4匹で仲良く一緒に行動していることにようやく気がついたのが数年前のこと。
それまでずっと、サザナミハギだと思い込んでいたらしい。
そういえば、かつて遊びに来ていた後輩の大学院生(現在は気鋭の研究者)が、ここで潜った際にポロッと
「キンリンサザナミハギもいるんだぁ…」
とつぶやいていたっけ。
それを聞き、どこかで黄色いチビターレでも観たのかなと思っていたら、彼はきっとフツーにいるオトナを観ていたのだろう。
…といったマクロ案件は置いておいて、本来の目的であるフツーの魚をフツーに撮ることに専念。
水納島の場合、岩場ならではのチョウチョウウオといえば、真っ先に思い浮かぶのがこちら。
シチセンチョウチョウウオ。
ここ10年でかなり個体数が増えた気がするシチセンチョウは、ペアでいることが多いチョウチョウウオたちのなかでも仲睦まじさでは圧倒的で、つかず離れずではなくいつもついているといっていいほど。
仲睦まじいから、エサを食べるときも…
…同じものを見つめるシーンが多いくらいに仲がいい。
一方、同じチョウチョウウオ類でありながら、ウミヅキチョウチョウウオは、リンク先で触れているようにロンリーであることが多い。
水納島では岩場のポイントでしか観られないウミヅキチョウながら、シチセンチョウに比べると遥かに数は少ない。
いつもロンリーでいるのは、個体数が少ないためにパートナーに出会えないから、ということなのだろうか。
ところが昨年だったか一昨年だったか、ゲストをご案内中にウミヅキチョウが3匹一緒にいるシーンを目にした。
これだったら、いつの日かペアでいるところを撮れるかも…
…と思っていた「いつの日か」がついに来た。
でも魚体が大きいからか、それとも仲がそれほど良くないのか、2匹が画面内に納まるくらいに近づいてくれるチャンスは、シチセンチョウに比べてほとんどなく、このペアも…
…これくらい離れていることのほうが多く、寄り添うところを撮りたいワタシは、もっとくっついてくれよぉ…とヤキモキしていたりする。
1匹でいることが多いと思っていたけど、実はウミヅキチョウは、遠恋OKなカップルなのだろうか。
ところで、前述のようにウミヅキチョウは体が大きいから行動範囲も広く、撮らせてくれよぉ…とお願いしても、どんどん遠くまで逃げていくことも多い。
それがこの日は、なぜだかヒレまで広げてジッとしてくれていた。
なんてお利口さんなんだろう。
でもいったいぜんたい、どうして?
と思ったら…
ホンソメワケベラ・激チビターレが、甲斐甲斐しくクリーニングケアをしていたのだった。
こんなチビチビでも、これくらい大きな魚のお役に立てるのだなぁ。
ホンソメ激チビ、グッジョブ。
Posted by クロワッサン at 06:15│Comments(0)
│水納島の海