2023年09月25日
アキアナゴのストライキ。
2023年 9月24日(日) おおむね晴れ
北東の風 おだやか 水温27度~28度
9月もいよいよ最後の1週間、ここまでは奇跡のような台風レスだったけど、はたして今週の運命やいかに。
台風といえば、まだ記憶に新しいZターン台風、その怒涛の波濤によるリーフ上のサンゴの破壊の痕は依然生々しく残っている。
波によって発生するローリングストーンズによると思われるこのサンゴの物理的損壊により、多くの魚たちが居住環境の変更を余儀なくされている。
そのためだろうか、今月になってからやけにその姿が目立つようになっているこの魚。
ご存知インドカエルウオ…にそっくりな、ホソカワインドカエルウオ。
パッと見では区別がつかない両者ながら、撮った写真で確認してみれば、リーフエッジよりも外側で観られるものはほぼほぼホソカワ氏だから、フツーにボートダイビングをしている時に出会っているのはおそらくホソカワ氏だと思われる。
あ、見分け方についてはこちらをご参照ください。
で、リーフ内のインドカエルウオ同様、ホソカワ氏も特段珍しいというわけではないんだけど、警戒心が強いため、カメラを向け…ようとしただけですぐにサササ…とサンゴの枝間に逃げてしまう。
なので、見かける頻度のわりには撮るチャンスがなかなかないホソカワインドカエルウオ。
ところが今年は、住処のサンゴがバキバキになったからなのか、外に姿をさらしているホソカワ氏の姿がやけに多く、しかもカメラを向けても従来のようにつれなくすぐさま逃げたりしない子も多い。
これは居住環境の悪化のためなのだろうか、それとも実は個体数が増えていて、みんな大胆になってきているからだろうか。
理由は不明ながら、オトナもコドモもとにかく1回2回は撮らせてくれるようになっているから、これまでホソカワインドカエルウオにはフラれてばかりだった方は、今がチャンスです。
たくさんいるといえば、やや深めの砂底に大群落を作っているアキアナゴたち。
チンアナゴよりも体が大きく、砂から外に出している体も長く、そしてチンアナゴに比べると遥かに密集している群落がかなりの広範囲に渡っているため、初めてご覧になって「おお…」となる方も多い。
で、ノー台風の今月半ばまでの間には、こんなに体を出しまくっていることなんて滅多にないってくらい全員ビヨヨ~ン状態で、しかも大群落だから実に壮観な眺めだった。
普段の2割増しの出具合い、なにがどうしてこういう状態になるんだろう…と不思議に思っていたところ。
あれほど景気よくビヨヨ~ン状態だったアキアナゴたちが、先週になって全員忽然と姿を消してしまった。
うねりやなにかの影響で、その日たまたまそのタイミングで出ていなかっただけかなと思いきや、翌日もその翌日も、あれほどたくさんいたアキアナゴの姿はずっと消えたまま。
いったい何があったのだろう?
チンアナゴたちはいつもどおりの様子であるところからすると、ひょっとして、アキアナゴ限定でうどんのようにズルズル…と食べるプレデターが食べつくしたとか?
とにかく1週間近くもアキアナゴが出ていない状態が続いたことなんて過去に経験がないから、このままずっと観られなくなってしまうのだろうか…
…と気を揉んでいたところ、一昨日くらいにようやくチラホラ姿が見え始め、この日になると深いほうでも少数ながらニョロニョロしていた。
なんだか、すっかり禿げた頭部にニューモをかけたような…。
今後再び大群落状態に戻ってくれるのかな?
とすると、1週間近いストライキのような状況はなんだったのだろう?
みんなもっと深いところに行って、大繁殖祭りでもしていたのだろうか。
アキアナゴのストライキのナゾ、その理由をご存知の方はテルミープリーズ。
Posted by クロワッサン at 06:41│Comments(0)
│水納島の海