2023年10月21日

4年ぶりの味。

2023年 10月20日(金) 晴れ一瞬雨

北東の風 おだやか

 1970年の大阪万博は、古いアルバムを見せてもらったかぎりではワタシも親に連れて行ってもらっているのだけれど、なにぶん3歳の頃のことなのでオボロゲな断片映像(それも後付けかも)以外まったく記憶にない。
 
 記憶には無いけれど、その後も「万博」といえば70年の大阪万博のことだけと思ってしまうほどに、高度成長期のニッポンにとって当時の万博は必要不可欠なビッグイベントだったのだろう…ということはよくわかる。
 
 それに対して「大阪・関西万博2025」って…。
 
 招致活動の頃からまったく興味はなかったし、実際に開催決定となってからも、スリランカのペラペラ祭りと同じくらい遠い遠い世界の話にしか聞こえていなかった。
 
 そうやってアウトオブ眼中状態になっている間に、建設計画が間に合わないかも…とか、当初の予算では全然足りない…とか、いつの間にかモンダイ噴出のザル万博になりそうな気配が。
 
 公益社団法人である万博協会はけっして役所ではないにしろ、その楽観バイアスのレベルは、先日怒りのあまりつい口が滑っちゃって北部ドバカ事務所と命名した部署とほとんど同じレベルなのだろう。
 
 で、けっして自分たちのお金を使うわけではないから、「予算が足りなり」といっては気軽に増額を求める万博協会。
 
 マスコミ相手に表に出てくるのは万博協会の事務方のおっさんでしかないけれど、ちなみにこの公益社団法人2025年日本国際博覧会協会の会長の座にいるおっさんは、
 
 「少子化対策のために消費税増額を!」
 
 とのたまう経団連の十倉会長だったりする。
 
 そんなに日本を救いたいなら、必要な金を率先して住友化学が出してから言えっちゅうの。
 
 万博の予算についても、どうせ出所は税金からだから…と事務方は気楽に「増額を」なんて言えるのだろう。
 
 建設計画にしても予算にしても、だんだんザル組織であることがわかってくるにつれ、世間の風当たりが強くなってきている今日この頃。
 
 でも不思議なことがひとつ。
 
 建設を間に合わせるために残業OK!とか予算がさらに500億円上乗せして総額2300億円に…なんていう万博関連のことには多くの方がものすごく否定的に反応するのに、辺野古新基地の建設費が、軟弱地盤発見(?)のために、工期も建設費もとてつもなく増大しているってジジツには、それこそアフリカにおける中国一帯一路なみに遠い遠い話になるようだ。
 
 大阪万博の2300億円てのは総額での話なのに対し、辺野古の新基地建設費なんていったらアナタ、2023年度1年分の予算だけで1882億円も計上されているんですぜ。
 
 辺野古基地建設は当初工期は5年、建設費総額3500億円という話だったのだけど、軟弱地盤発見(?)のために大幅にずれ込み、工期10年、建設費9300億円ということになってしまっているのだ。
 
 しかもその防衛省沖縄防衛局が言うところの「10年」も「9300億円」も、例によって例のごとくお役所の楽観バイアスがかかっていることはほぼ間違いなく、沖縄県が独自に試算したところによると、総額2兆5500億円に達するという。
 
 おまけに軟弱地盤をフツーの地盤に改良するためには相当時間がかかるから、完成予定は2030年代になるんだって。
 
 もうその頃には米中戦争終わってんじゃないですかね?
 
 軟弱地盤を埋め立てるために必要な大量の土砂は、もちろん本島内のあらゆるところから供出されている。
 
 本部半島の採石場はその供出元の大きな部分を担っている。
 
 もともとは石灰岩を採掘する鉱山だというのに、石以外の土砂も必要になったものだから、山はすでにひとつふたつ消え去るほどに姿を変えている。
 
 米軍基地は日本の防衛上必要とかなんとか、ムツカシイ話はさておいて、国土を守るために国土を削り取るって、国語的にまったく意味不明なんですけど…。
 
 2025大阪・関西万博どころではないメチャクチャな辺野古新基地計画ながら、そのメチャクチャさを糾弾するヒトは大阪万博に異を唱えるヒトに比べると遥かに少なく、異を唱えると「プロ市民」というレッテルを貼られる。
 
 もはや辺野古新基地話は、原発事故があった地域では子供の甲状腺異常が多いという話と同じくらい、触れてはならないモンダイになっているんですかね…。
 
 さて。
 
 苗縛りがあるオタマサは、本日10時の便で島に帰還。
 
 一方ワタシは、引き続き作業のために秘密基地に居残り。
 
 緊急に必要なわけではないものの、いつなんどきなにがどうなるか知れたものではなくなってしまっている現況に鑑み、そういう場合に「カメ」のせいで身動きが取れなくなったりしないよう、秘密基地にもガメ公スペースを作ることにしたのだ。
 
 そのためにはまず、支柱を立てるための穴を掘らなければならない。
 
 掘った穴に支柱を立て、モルタルを流し込んで固定する予定なのだけど、そもそも穴を掘れるのだろうか?
 
 造成のために盛られた地面だから石ころだらけで、それも長年いじくられていないから表面は相当固くなっているはず。
 
 でもあれがあればなんとかなるかも…。
 
 というわけで、支柱やセメントをメイクマンで購入するついでに、↓これも買ってきた。
 
4年ぶりの味。

 穴掘り器(名称を知らん…)。
 
 ふたつのスコップを向かい合わせたようなもので、この状態のまま地面にぶっ刺して…
 
4年ぶりの味。

 柄の部分を開くと、スコップ部分が閉じて砂を外に出せるという仕組みになっている。
 
 この道具の存在は知ってはいたものの、地面に長めの穴を掘る機会なんてそうそう無いから、そのためにわざわざ6000円もする道具を買っていられない。
 
 なのでこれまではフツーにスコップで代用していたんだけど、スコップで穴を掘るとどうしても間口が広くなってしまい、穴全体の容積が増えるから必要なモルタルの量も多くなってしまう。
 
 ところがこの新兵器で穴を掘ると…
 
4年ぶりの味。

 縦にまっすぐスリムな穴が。
 
 直径はこんだけしかないのに、深さは40センチ。フツーのスコップではあり得ない形状だ。
 
 いやはや、新兵器便利かも。
 
 ただし。
 
 縦にスリムな穴を掘れるのはいいのだけれど、地面はやはり固く、砂利は多く、庭木の根が縦横に…という状況なので、ひとつの穴を掘るのにたいそう時間と体力を費やすことになってしまった。
 
 新兵器の自重を利用しているにしても、突き立てなきゃ根を伐ることができないから、繰り返し繰り返し持ち上げては突き刺し、持ち上げては突き刺し…
 
 5か所掘る予定だった穴ながら、このままでは力尽きそうだったから本日は3か所で断念。
 
 ま、「冷や水」にならないよう、ナニゴトも八分くらいで留めておかねば。
 
 おかげでワタシは無事に済んだかわりに、思い掛けない被害者がいた。
 
 作業を終えたのは午後4時過ぎとやや早かったのだけど、とにかくひとッ風呂浴びてビールでも…
 
 でもまだ時刻は午後4時半、まだいつなんどき電話がかかってきて車でどこかへ行かねばならなくなるかもしれないから、少なくとも連絡船の最終便が到着してしばらくするまでガマンすることにした。
 
 で、明日の天気予報などを見つつ、腕時計を見ると、まだ時刻は午後4時半。
 
 早くビールを飲みたいと思えば思うほど、時の経つのは遅くなるものなのだなぁ…。
 
 あと少しのガマン…と自分に言い聞かせながら、チョロチョロッとパソコン作業をし、もうそろそろいいかな?と腕時計を見てみれば、まだ時刻は午後4時半。
 
 ん?
 
 んん?
 
 たしかさっきも4時半じゃなかったっけ??
 
 ふとPC画面右下隅の時刻表示に目を向けてみれば、
 
 17:13
 
 あら?
 
 アッ!
 
 腕時計、4時半で止まったままじゃん!!< 気づくの遅すぎ。
 
 もう買ってから4~5年は経っている(もっとかも)とはいえ、SEIKOの自動巻きだから電池切れということはない。
 
 ここまで不調とは無縁だったのに、なぜに突然??
 
 あ…。
 
 ひょっとして穴掘り作業の衝撃が、腕時計に致命的なダメージを与えてしまったのだろうか。
 
 プロならこういう場合腕時計など身に着けないものなんだろうけど、10個も20個も穴を掘るわけじゃなし…
 
 …と、まったく気に掛けていなかった。
 
 沈黙してしまった腕時計は、竜頭を回そうとどうしようと、再び動く気配がまったく見えない。
 
 自動巻きだけに使っているうちに多少ズレが生じるとはいえ、電池の心配いらずでけっこう気に入っていたのに、これで御臨終かなぁ。
 
 でも諦める前に、ダメ元で大きな衝撃を与えてみよう。
 
 腕時計をはずし、右手に持ち替えてそのまま時計盤側を思いっきりテーブルに叩きつけてみた。
 
 すると!
 
 秒針始動!

 時刻を合わせ、そのまま経過を見守ってみたところ、秒針が止まる気配はない。
 
 それから12時間以上経った今も、チクタクチクタク仕事をしている。
 
 おっさんの古時計、いまだ健在だ。
 
 …テーブルに時計の跡がついちゃったけど。
 
 次回穴掘り時には腕時計をはずそう…。
 
 以下は話的には蛇足ながら、個人的には超エポックなので、忘れないうちに書いておく。
 
 買い物を済ませたあと、いつものようにお弁当を買って…と思ったところ、ふと気が向いたので↓こちらまで足を延ばしてみた。
 
4年ぶりの味。

 名護にこの店ありと知られる宮里そば。
 
 コロナ禍のせいで、そば屋店内で沖縄そばをいただくことすら3年半ぶり、そして宮里そばとなればほぼ4年ぶり!!
 
 ギンガムチェックのテーブルクロス、色艶が美しい三枚肉、そしてワタシを昆布嫌いから昆布好きへと変えてくれた昆布……
 
 なにもかも皆懐かしい…。
 
 再び地球を眺めることができた沖田館長は1年も経っていなかったけど、こちとら4年ぶりなのだから感慨もひとしおだ。
 
 4年ぶりだけに、お味も衝撃的に…
 
 …と思ったら、案外そうでもなかった。
 
 いや、もちろんカツオ風味のスープは美味しいし三枚肉も抜群だったんだけど、4年ぶりのわりにはフツーに美味しく感じただけだった。
 
 ひょっとすると、沖縄そばといえばずっと家そばだったこの3年半の間にオタマサが作ってくれていたそばがそんだけ美味しかったってことか…。
 
 普段食っているものが美味しいと、こういうところで味気なくなってしまうというのもなんだかなぁ…。
 
 というわけで美味しさには衝撃を受けなかったかわりに、別方面で目の玉が飛び出るほどのオドロキが。
 
 4年前は値上がりして600円だった三枚肉そばが、今はなんと…
 
 ハッピャクエンッ!!
 
 なんともスゴイ時代になったもんでございますね…。 


同じカテゴリー(街の美味いもの)の記事
テシオ。
テシオ。(2024-04-15 07:44)

ウゾ800。
ウゾ800。(2024-03-28 08:11)

ランチ難民の午後。
ランチ難民の午後。(2024-03-14 08:18)


この記事へのコメント
抱きスコップって言うんじゃなかったっけ?
以前メイクマンかJAで見た記憶がある。(^^)v
Posted by ガキヤヒロシ at 2023年10月21日 12:21
そう言えば、インパクト持ってるでしょ。
アースドリルビット買えば簡単に穴開けできるよ。値段も安いし・・・。(^o^)
Posted by ガキヤヒロシ at 2023年10月21日 15:41
情報ありがとうございます!
このテのドリルって、てっきり重機向けの巨大なモノばかりなのかと思いきや、ポータブルな電動工具用のモノもあるのですね…。
150㎜~200㎜くらいの穴を開けたいとなると、そのサイズのドリルビットはさすがに専用の工具になるようですが、インパクト用の小さな口径のものを繰り返し使えば、200㎜くらいの穴をすぐ開けられる…のかな???

というかいずれにしても、もう必要な穴はすべて開けちゃったんですけど(爆)。

抱きスコップ(?)、便利ですが疲れます(笑)。
Posted by クロワッサン at 2023年10月21日 16:10
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。