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2024年11月10日

降ーるどオキナワ。

2024年 11月9日(土) 雨

南東の風 おだやか

 未明から夜明け前まで続いていた雨はかなり激しかった。
 
 幸い夜明け頃からあとの島の上空は晴れ渡り、なんだ、超ウソツキじゃん天気予報…
 
 …と思っていたのだけれど。
 
 大雨とはいえ短時間だったはずなのに、朝イチ便の連絡船に乗って渡った渡久地港は、早くもアマゾン河の本流状態になっていた。
 
降ーるどオキナワ。

 一面アマゾン河状態なんだけど、それは表層だけの話らしい。
 
 連絡船が接岸する際にペラが水中を攪拌すると、その周辺のアマゾンカラーは脇へ押しやられ、すぐに元の色が下から出てくるのだ。
 
降ーるどオキナワ。

 満名川から渡久地港に流入している赤土塗れの水は、陸水だから渡久地港内の海水優勢の汽水よりも軽いため、しばらくは上層に溜まっている…
 
 …ということなんでしょうか。
 
 海水は塩分の分だけ真水よりも重いのはわかるにしても、では赤土は塩分よりも軽いってこと?
 
 赤土自体の比重は1.6以上あって、水よりも海水よりも重いからこそ、やがて海に堆積してしまうわけだけど、ではなぜ流出した当初は浮いているんでしょう?
 
 なんか昔は知っていたような気がするのに、今さらながら「なんで?なんで?オジサン」になってしまった…。
 
 わかりやすく優しく教えてくださる方、募集中。
 
 さてさて、このあと海沿いの道を名護まで行こうとする際にも、遠く水平線近くにある水納島上空は晴れており、青空が広がっていた。
 
 ところが大浜のビッグエキスプレスを過ぎるあたりから、対向車線にはライトを点灯している車が目立つようになってきた。
 
 この先は相当降っているってこと?
 
 しばらくすると、案の定太郎。
 
 土砂降りを通り越し、滝のような雨も通り越し、ビクトリアフォール状態の激雨ゾーンになってしまった。
 
 路上には本格的装備のチャリダーがたくさん走っていて、誰も彼もがずぶ濡れだ。
 
 後刻知ったところによると、この日予定されていたツールドオキナワのイベントは大雨のため急遽中止、翌日のレースも、200キロをはじめとする長距離は中止とし、可能であれば本部~名護~今帰仁のエリアで50キロコースを確保して行えるかどうか、ということになったらしい。
 
 やんばる方面では、名護の大雨どころではないものすごい事態になっているのだ。
 
 ネット上のニュース画像を見て驚いた。
 
 西海岸の源河川河口と東村をつなぐ県道14号線では、アスファルトの下がえらいことになって、まるでゴジラが歩いたあとのように道路が滅茶苦茶になっている。
 
 東村では、川岸に建つ家の一部が、赤土塗れの赤い水に流されてしまっている(NHKのニュース)。
 
 まさか沖縄で「岸辺のアルバム」になってしまうだなんて…。
 
 このあと土砂崩れ等の被害状況が次々に明らかになっていくにつれ、災害級の事態であることが(政府関係者以外の)誰の目にも明らかになることだろう。
 
 水納島と瀬底を結ぶラインで発達した雨雲がずっと居座り続ける時間帯もあったようだから、その後は島でも相当降ったに違いない。
 
 これを書いている今朝6時過ぎに雨雲レーダーを見たところ、やんばる方面はさらにとんでもないことになっていた。
 
降ーるどオキナワ。

 とてつもなく広範囲に渡る強い雨雲が、1時間以上ほぼこのまま微動だにせず居座り続けているではないか。
 
 昨日からずっとこの状態に見舞われている大宜味村では、浄水場施設が浸水してしまって稼働しなくなり、村内では断水が続いているそうな。
 
 こんだけ雨が降って断水ってアナタ…。
 
 このとてつもない大雨は、奄美地方から沖縄本島地方にかけてのことで、いわゆる線状降水帯の波状攻撃状態がもたらしているようだ。
 
 本島すぐ近くの与論島では、1日で600ミリもの雨が降ったという。
 
 それをどう読み違えたのか、オタマサなどは
 
 「与論では1時間に500ミリって!」
 
 と例によって素っ頓狂なことを言っていたけれど、それほど降ったらそれは「降る」じゃなく「落ちる」にひとしく、ただ歩いているだけで溺死してしまうってば(本人は読み間違いではなく記事の書き間違えであると言い張っている)。
 
 線状降水帯という言葉が世の中に出始めた頃は、まだまだ発生はレアケースだったような気がするのに、今じゃ波状攻撃的にそこらじゅうに発生しまくるようになってしまった。
 
 それでもまだ「線」で留まっているからいいようなものの、たとえば九州一円を覆う「降水帯」なんてものができたら、それはいったいどういう呼称になるのだろう?
 
 記録的広域降水帯とか?
 
 みんながトランプになっていく地球では、それがゲンジツのものとなる日も近いかもしれない。


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Posted by クロワッサン at 08:14│Comments(4)日々の徒然
この記事へのコメント
大雨のニュースは関東でもトップニュースになっております。海の生物にも影響でそうですね。土が浮くのは、固体だから多少ポーラスになっているからなのでは?
Posted by 泉ちゃん at 2024年11月10日 11:37
なるほど、多孔状態の空隙に空気がある間は浮いていて、
水が浸み込むにつれ沈んでいく…というわけですね?
ご教示ありがとうございます!

でも…
「ポーラス」という言葉を調べなくて済むよう、
もっと優しく教えてください、泉ちゃんさん(笑)。
Posted by クロワッサン at 2024年11月10日 13:52
赤土の比重と、赤土まじりの水 では、赤土まじりの水の方が軽くて、たぶん海水よりも、赤土がふんわりと色つきになるくらいにまじっただけの淡水 の方が 軽いんだはず
たぶん。 知らんけど。
Posted by やがじ at 2024年11月10日 19:11
まるで大阪の方のような最後のきめゼリフ、ありがとうございます(笑)。

いずれにしても、沖縄県の「赤土流出等流出防止条例」って、
役に立っていない度合いでいえば、
本部町の景観条例なみですね(笑)。
Posted by クロワッサン at 2024年11月11日 10:09
 
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