2024年11月05日
美味しいバースデー。
2024年 11月4日(月) 晴れ
北東の風 やや波あり
2日に予定されていたパーティー出席のために3日も前から島を出ていたわけだけど、その後はその後で、翌日は連絡船が動くのか?というモンダイもあった。
3~4日後の予報など日ごとにコロコロ変わるから、実際にどうなるのかということは、せいぜい前日になってようやくハッキリする程度でしかない。
幸い3日は運航してくれたので、無事に島に帰る…
…ことはできなかった。
というのも、欠航続きでずっと島に閉じ込められていたオタマサとしては、ヒミツの畑での作業が滞っているから、数少ない運航チャンスを逃すわけにはいかず、3日に島を出て翌日戻る予定になっていたのだ(ホントは2日に出て3日に戻る予定にしたかったのだけど、あいにく2日の連絡船は欠航)。
3日の朝の便で島に出てくるのに合わせて那覇から戻ってくるのは大変なので2日のうちに空豆ピースケ号を渡久地港に置いておくことにした。
置いておくことはできても、そのあとどうやって秘密基地に帰ろう?
1日中ヒマなら歩いて帰るとい手もあるものの、その日夕刻のメインイベントの前に朝から疲れ果てるわけにはいかない。
かといってバスが来るまで延々待ち続けるのはバカらしいから、タクシーを呼ぶとするか…。
欠航のため待合所はシャッターが降りているので、中にあるタクシー専用電話が使えるのかどうか、先月新たに船員さんになったばかりの新米君に尋ねてみたところ、それなら…とスマホを取り出してタクシーを呼んでくれようとした。
その時、明日の連絡船の運航を確認しにきていたリョウセイさんが、
「だったら乗せてくよ、ヒマだし」
と、これ以上ない渡りに船となってくださった。
リョウセイさんの場合、タダより高いモノはないということを思い知らされる危険が少なからずあるから、実際に「タダより高くならないですよね?」と念を押したところ、
「ダイジョーブよ、いつも両替してもらってるから」
と笑い飛ばしてくれたのだった。
いろんなモノでごった返している助手席には座れないから、後部座席に乗ると、助手席の背もたれのポケットに、酢や醤油が…。
「たまに刺身を買って(車内で)食べてるから」
人々が口にする「車が本島でのおうち代わりになっている説」は、案外ホントなのかもしれない…。
家まで送るよと快く言ってくれはしたものの、だからといって秘密基地は秘密基地、気がつけばリョウセイさんが泊っている…なんて事態は避けたいので、最寄りのコンビニまで送ってもらった。
秘密基地では、オタマサが朝からイソイソと畑仕事に精を出していた。

島の家の庭では、タマネギやトマトの苗がスクスク育っている今…

…プランターが窮屈になる前に移植できるよう、畑を整えておかねばならないのだ。
連日というわけにはいかないまでも、前回、そして今回と精力的に勤しんでいた甲斐あって、ほんの少し前まで雑草と石ころだらけだったところが、すでにこのとおり。

すっかり畑っぽくなっている。
ただし排除しても排除しても湧き出てくる石ころのこと、一雨降れば、たちまち表面は石ころだらけになることだろう。
それでもオタマサは、石ころを排除し続ける。
一方ワタシは、引き続き棚棚棚棚ティナ・ターナー。

予定どおり、板壁の部分に棚受けタイプの棚を3段こしらえた。
さすがにこの長さの余材は無かったので、那覇から戻ってくる際に名護のメイクマンにて合板を購入し、カッティングサービスでカットしてもらったものを使用している。
カッティングサービスでカットしてもらうくらいだから、必要な寸法はちゃんと頭に入ってはいた。
ただ、本来であればこういう場合、どんなに些細かつ容易なモノでもちゃんと図面にして各寸法を書き込み、必要な部材と作りがひと目でわかるようにすべきところ。
しかしその最も肝心といっていい最初の部分をすっとばすワタシは、ついつい頭の中の設計図だけで始めてしまう。
そのため、ちゃんと測ったつもりでも、板の奥行きよりもL字金具の受け部分のほうが長くなってしまったりするのだった。
板の奥行きはちゃんと金具の受け部分よりも長いのだけど、棚板を壁にピッタリつけるために板壁の柱になっている部分を切り欠く必要があり、切り欠いた部分にL字金具を当てるものだから、切り欠いたぶん板の奥行きが短くなる…
…という当たり前のことに思い至らなかったため。
こんなの、簡単な略図でもなんでも絵にしながら寸法を書いていたら一目瞭然だろうに、脳内設計図では想像もつかなかったのだった。
ま、L字金具の受け部分が突き出ないようにするには、棚板を板壁にピッタリつけなきゃいいだけの話なのだけど、測ったようにピッタリ!とはいかないところがもどかしい…。
ともかくここのところの作業で棚が増え、収容能力的には激増といっていいだろう。
ただしオタマサの場合、高いところの棚に届かないというモンダイがある。
そこで!

オタマサ専用踏み台。
実はこれ、メイクマンで安価で売られている踏み台とそっくり同じに作っただけのものなんだけど、おそらく買うよりは安く済んでいる(はず)。
これまた例によってメイクマンで見て頭の中に入れただけの「設計図」で作ってはいても、ちゃんと天板のネジ頭はダボで隠すなどして、細かい手間もかけてあるのだ。
ところが、脚の部分は内側からネジを打てば外観上ネジ頭は見えない…ようにするはずだったのに、気がつけば外側になるほうからネジを打ってしまっているではないか。
これまたちゃんと図示してあれば、このようなうっかりミスなど発生しなかったことだろう。
まぁいいか、物置の踏み台だし…。
とまぁこういう具合いに、次々に妥協しながらも前に進んでいるワタシである。
さてさて、ホントはこの日朝早めに渡久地港北岸に行き、上架してあるボートを海に戻してからボートで島に帰り、翌日以降は久しぶりに海三昧の日々…
…となるはずだったのだけど、あいにく翌5日から季節風でしばらく荒れそうで、そのまま天気は崩れていく見込みになっていた。
これじゃあボートを島に戻しても、風を避けるために連絡船のバースに停めるだけの日々になってしまいそう。
というわけでボートを下ろすのはやめて、昼過ぎの連絡船で帰ってきた。
そして夕方は…
ハッピィバースデートゥミィー♪
天国にいる父よ母よ、おかげさまで57チャイになりました。
ということで、ハレの日用オタマサスペシャルメニュー。

アカジンのカルパッチョ♪
もちろん冷凍してあった在庫品ながら、冷凍する際に塩を軽くふってあるので、甘味倍増。
そしてとある奇特な方からいただいた「食べられる胡椒」がまた美味しいんだわ(正露丸のような黒い粒)。
ケッパーのようでいながらしっかり胡椒という絶妙な存在感の味覚が、甘味倍増のアカジンとえもいわれぬマッチング。
そしてお次は…

…パエリア♪
一見ゼータクに見えつつ、車えびとハマグリはどちらもいただいたもの、隠れて見えないタコはもちろん水納島産、プチトマトはセミドライにして冷凍保存していたオタマサ産、香りづけの生シシトウはもちろん庭で収穫したオタマサ産だから、米と多少のタマネギ、そして調味料だけで済んでいたりする。
これがまた……美味いんじゃ。
メインディッシュは…

ラムチョップならぬイノシシチョップ。
もちろん木原すきすきみかん産のイノシシだから、もらいものであることは言うまでもない。
でまたこのイノシシがどう食べても美味しくて、すきすき木原にはむしろみかんよりもイノシシを売ってくれと言いたいほど。
このほかオタマサが以前作ってくれたイノシシのローストもあるとなれば、もちろんお飲み物はフルぼでー。
今回は那覇からの帰り道に名護のとうまワイン店さんに寄り、いつもの相場よりも随分上乗せして「肉に合うものを…」とリクエストしたところ、ワインセラーからチョイスということに。
同じ価格帯で、前日に開け、いったん空気に触れさせてから置いておいたほうがいいというタイプも教えていただいたものの、飲むのは4日、前日は秘密基地となると、いったん開けたワインを持ち運ぶことになって、なんだか危険が危なっかしくデンジャラスなにおいがする。
なので、ここはひとつ開けたその日に飲んでも応分の実力を発揮するほうを選ぶことにして…

…シャトーグロリア2020。
世の評価は知らねども、ワタシがフルぼでーに求める丸みとコクを思う存分味わえて、めっぽう美味しゅうございました。
さすがソムリエ、とうまさん(ケンミンとーまさんとは関係ありません)。
というわけで、オタマサのスペシャルメニューととうまさんセレクトのワインのおかげで、なんともハッピーなバースデーなのでした。
めでたしめでたし。