2024年11月11日

原点回帰の猿。

2024年 11月10日(日) 雨のち晴れ時々雨

南東の風 おだやか

 梅雨時や台風時のような大雨が、それも常軌を逸したレベルの雨が、そろそろ冬の気配も見え始めている11月に…。
 
 狂っている。
 
 しかしことあるごとにケタはずれになる気象もさることながら、最もオソロシイところは、そうなることが事前にまったく「予報」されていなかったこと。
 
 10日はそれなりに強い雨が降りそうという予報が前日から出ていたけれど、ここまで降るなどといったい誰が予想していたろうか。
 
 翌11日についての前日の予報となると、引き続いて大雨になるなんてことは誰も言っていなかったはず。
 
 遥か南を西進中の台風由来の暖かく湿った空気がこの激大雨をもたらした…といった話を各予報士は結果報告的にもっともらしく言っているけれど、「天気予報」というのは結果の考察じゃなくて「予報」が肝心かなめの仕事なんだから…。
 
 この季節に雨でこんなことになるだなんて、県民でさえ誰も夢にも思っていないのだから、晩秋のやんばる路のロードレースを楽しみにしていたであろうツールドおきなわの参加予定者たちは、寝耳に水どころじゃない怒涛の雨量に絶望していたことだろう。
 
 この日も午前中はセッセとヒミツの畑仕事をするつもりでいたオタマサは、そんな雨のために屋外仕事は不可能な雨量のためにやることなしお君。
 
 一方ワタシは、屋根付きの作業場があるおかげで、雨を気にすることなく(でも照明が無いから手元が暗いけど)屋内作業。
 
 で、先日紹介した予定どおり、両サイドの棚に板を渡して、もうひとつの棚が完成。
 
原点回帰の猿。

 長さを揃えてネジで止めるだけならあっという間に終わるところながら、そうすると両サイドの棚を個別に動かすことができなくなる。
 
 そこで、ダボで止めるだけにして板を渡し、いざというときには裏から木槌でトントン…とやれば棚板をいつでも取り外せるようにしてある。
 
 これで左側の小ぶりな棚の多少のグラつきは解決するから、一石二鳥。
 
 ちなみにこの棚板ももちろん廃材で、かつては旧我が家でこのように使用していたモノ。
 
原点回帰の猿。

 ガラにもなく花が添えられているのは、この画像がお正月準備後の大晦日に撮ったものだからで、スペースの割には小さなテレビは、その年末にメガネ1番のくじでオタマサが引き当てたもの。
 
 その後今に至るまで現我が家で使用しているのだから、なかなかのご長寿ではある。
 
 このあと大き目のテレビに替えたから、この和風な棚がちょうどテレビの周囲にピッタリになったんだけど、その後ほどなく旧我が家は被災してしまい、この棚は居場所を失ってしまった。
 
 かといって捨てるのももったいないのでとりあえず秘密基地に移し、当時は余剰にあった収納スペースでひっそりと余生を過ごしていたんだけど、そのようなスペースもだんだん他用途のために消えていき、昨年ついにこの棚は解体の憂き目に遭ったのだった。
 
 でも板はジョートーのままだから再利用できる日のために待機させておいたところ、おあつらえ向きの使命がようやく訪れた次第。
 
 もともとはひと目につく場所にあったものだから、それなりによそ行きの装いになっているため、妙にこの板だけ浮いてしまっているけれど、それはそれで資材にも歴史ありってことで。 
 
 この秋に取り掛かっていた収納スペース激増作戦、とりあえずこの出入口側はこれにて完了……かな?
 
原点回帰の猿。

  この棚は出入口の上でそれなりに高いところにあるため、オタマサにはつらい場所なんだけど、先日作った踏み台があればこのとおり。
 
 ちなみにこの踏み台、マネさせてもらったメイクマンの売り場では、1台2000円弱で売られているモノ。
 
 こんなちっぽけなものが2000円弱なんだもの、いくら廃材利用のチープな作りとはいっても、両サイドのサイズの棚となったら、とてもじゃないけど購入できない価格帯になってしまうことだろう。
 
 木材の高騰も目を覆うばかりの惨状ながら、それでも完成品を買うよりは安く済む…。
 
 さてさて、前日までの予報ではこの日以降のお天気は回復傾向となり、1週間以上のどかな日々が続きそうな気配となっていた。
 
 そこで、ずいぶん長く上架したままになっているボートをこの日午後海に戻し、島に戻ってから1週間は秋の海三昧!
 
 …となるはずだったのだけど。
 
 朝からずっと雨、しかも渡久地港近辺にはまず間違いなく大量の流木。
 
 よりによってこんな日にボートを下ろし、早々に流木でプロペラが損傷…なんてことになったら目も当てられない。
 
 翌日以降は本島の雨濁り水がドッと押し寄せてくるだろうしなぁ…。
 
 というわけで、この日ボートを下ろすのは止めて、スゴスゴと昼過ぎの連絡船で島に帰ってきたのだった。
 
 港に着いた連絡船のデッキから眺める島の海は…
 
原点回帰の猿。

 …まるでコスモクリーナーDがもたらされたあとの地球のように、どこまでも青く輝いていた。
 
 この2日間というもの、遊星爆弾によって放射能塗れにされた地球のような、赤く色づいた泥水状態の海しか観ていなかったから、とてつもない別世界に見えてしまう。
 
 それはともかく、完全に海日和状態なのがクヤシイ…。
 
 それはそうと、あれほどの雨だったから、いつもより早く濁り水が島に接近しているかと思いきや、遠く沖合を眺めてもまったくその気配はない。
 
 最高齢船員キヨシさんによると、夏の大雨のときと違って、渡久地港を出たところに広がっている赤土濁りの水は、川の流れのごとく北上していて、島のほうまで来ようとする気配がないとのこと。
 
 ひょっとすると、島の周りはこのまま濁らずに済むかな??
 
 午後はこのまま晴れるのかな…と思っていたら、夕刻には晴れ間が出ているにもかかわらず滝のような雨に。
 
 激雨被害に見舞われたやんばる方面は、これからしばらくはちょっとしたスコールがいつなんどき何のスイッチになるかしれたものではないから、油断も隙もあったもんじゃない。
 
 その点土砂崩れなど起きようはずもない水納島はなんの心配も無いので、夕刻には待ちに待った四十七士の猿。
 
 前日名護まで出掛けた際に買い求めてきた、トニックウォーターやジンジャーエールの出番だ。
 
 でもその前に、冷蔵庫で冷やしておいたボトルから、そのままちょこっとグラスに注いで、ひと口飲んでみる。
 
 コルク栓を開けた途端に漂うジンの香り、これを「香水にしたい…」と思うかどうかはともかく、これはこれでジン独特だから、ある意味アロマではある。
 
 さっそくひと口
 
 おお………なんとも体に良さげな深い味わい。
 
 以前ヒトからいただいた養命酒が出しているクラフトジンの趣きもあるような、それでいてボウフウ酒の飲み心地にも似ているような…。
 
 ボウフウ酒なんて、「ボタニカル」ということになるとボウフウ1種類だけだから、それと似ているなんて言われたら47種の立場が…ってなところだろうけど、似ているのだからしょうがない。
 
 ストレートで味わった後、今度はロックにしてみる。
 
 ほぼクラッシュアイスだったから、モンキーを注いだ途端に氷がある程度溶けたこともあって、飲み口はかなりマイルドになりつつ、冷えた分飲み心地爽やかってなところ。
 
 お次はそこに炭酸ソーダを入れてみる。
 
原点回帰の猿。

 実は先日猿四十七を紹介したところ、大雨の後の晴れた日に宮古島のバーでわざわざ飲んでみたという方が、ご丁寧にも写真付きで知らせてくださっていわく…
 
原点回帰の猿。
画像提供:宮古のぼっちドリンカーさん

 「ブログを読んで気になった猿47 先程飲みました。 宮古島で馴染みのショットバーで。 マスターが勧めたのは、ソーダ割り。 これは美味いですよと供されたのですが、確かに美味い… 」
 
 とのこと。
 
 バーでありながら「THINK」って店名はどうなのよ…という気がしなくもないけど(そのもう一杯、飲む前によく考えろ、ということ?)、さすがプロ、どんなお酒でも美味しい飲み方をご存知なのですなぁ。
 
 というか、店にあるんですね、ちゃんと。
 
 で、そのソーダ割り。
 
 ストレートでさえ香り立つ独特のアロマが、はじける炭酸に乗って鼻腔を刺激する。
 
 たしかに美味い…。
 
 ストレートやロックだと、ダァーッと注いでグッと飲む…を繰り返してるとすぐさまゴールに達してしまいそうなところ、割ることによってほどよく抑えられた度数になると、「しっぽり…」飲むにはなるほど最適なオトナのムード。
 
 落ち着いたバーであれどこであれ、スタートダッシュでゴール一直線!というごっくん隊隊長のような飲み方はなかなかできない…という向きにはピッタリの飲み方なのだろう。
 
 飲み方としてはシンプルにこれくらいでいいってなところ、せっかく人生で初めて買ってみたトニックウォーターなるものも試してみたい。
 
 今の世の中、ジントニックの作り方などと検索してみれば、星の数ほどサイトが出てくるからなんとも便利。
 
 ただ、こと酒に関しては極めて幼稚になってしまった今の社会では、そうやってお酒関連のサイトを開こうとすると、特にメーカー系のサイトでは、いちいち年齢確認をしてくるようになっている。
 
 それも、コンビニのようにただ「はい」を選択するだけじゃなくて、ご丁寧にも生年月日を記入しなければならないサイトまであるのには呆れた。
 
 その端末を使用して閲覧しようとしているのがその生年月日の本人である、ということは関係なさそうなこのシステム、いわゆるひとつの「責任逃れ」以外の意味がいったいどこにあるんだろう?
 
 今のこのシステムでは、中学生がキリンビールの歴史について調べようとしても、キリンビールのサイトは観られないじゃん…。
 
 というか、そこまでしてお酒ワールドから未成年を弾き飛ばしておきながら、禁止薬物系に走ってしまう未成年たちは激増の一方ってのもなんだかなぁ…。
 
 ま、どれほど多くの未成年が麻薬に走ろうとも、酒類メーカーも酒販売店も、責任は問われないですからね。
 
 ともかくそうやってジントニックの作り方(といってもソーダ割りと大して変わらないけど)を調べ、生まれて初めてトニックウォーターの栓を開け、グラスに注ぎ込む。
 
 あ…トニックウォーターって炭酸だったんですね…。
 
 ライムなど気の利いたものはないのでレモンを代替品にしつつ、一見ソーダ割りと変わらない無色の液体を飲んでみる。
 
 あ……カクテルだ。< 当たり前だ。
 
 まぁカクテルといえばたいていそうだけど、アルコールを感じさせない、いわゆるひとつの下心満載男子がおねーちゃんに飲ませる系の味だ。
 
 数あるジンの種類によって、同じ作り方でも味わいが変わる…のだそうだけど、そこまで違いのわからぬワタシにとっては、こういう系はすべて「おねーちゃんに飲ませる系の味」ということになる。
 
 せっかくだからと買ってきた、ジンジャーエール割り、いわゆるジンバックなるものも作ってみた。
 
 ライムジュースなど無いので、レモンを搾って入れてみたところ…
 
 おお……これまたカクテルだ。
 
 もちろん「おねーちゃんに飲ませる系」。
 
 これらはこれらでもちろん美味しいし、お酒を楽しくオシャレに味わう飲み方ということではワタシはまったく文句はないけれど、ではこのジンが持つ本来の美味しさをそれで味わえるのか…ということになると、「ハテナ?」となってしまう(※個人の感想です)。

 もっとも、奥の深いカクテルのこと、シンプルに見えるこのテのものでも、プロが作ればたちまち別モノになるであろうことは想像に難くない。

 でもそれは家では無理だから、本来の味わいを楽しむということではソーダ割りがたしかに美味しい。

 さらにいえば、なんだかんだいって結局ストレートが最も美味しい気がする…。
 
 酔わずに何杯も飲めたらなぁ!
 
 酔うために酒を飲むわけではないワタシにとって(もちろん酔い心地も好きです)、加齢とともにゴールが早くなってくると、もっと味わっていたいのに酔っぱらってしまうのがなんとももどかしい。
 
 まぁそれはそれで健康のためになっているとはいえ、だったらだったで、酔い加減がある程度のところまで達すると、それ以上いくら飲んでもたちまちアルコール分が自動的に消失する体内マシーンは無いものか…。
 
 よそ見運転していてもヒトを轢く前に車が勝手にストップしてくれる今の世の中なら、アルコール吸収制限マシーンもいくらでも作れる……
 
 …わけないか。
 
 ともかくそんなわけで、人生初のモンキー47ドライジンは、こと味オンリーならストレートで、本来の味を味わいつつしっぽりオサレ―に飲むならソーダ割りで楽しむが吉ってことで。
 
 結論に達したところで、原点に返ってストレート締め。
 
 ああ……まいう~。

 いかん、いろいろ試しすぎて飲みすぎちゃったかも…。


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この記事へのコメント
冷蔵庫より冷凍庫が吉。
Posted by 宮古のぼっちドリンカー at 2024年11月11日 11:57
かつて養命酒のクラフトジンをいただいた際にその「吉」を教わりましたが、
ズブロッカのように冷やすと、それはそれでスッキリしすぎて味がわからなくなるような気がしまして…。
冷凍庫で冷やしたズブロッカバージョンも試してみます(笑)。
Posted by クロワッサン at 2024年11月11日 15:08
 
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