2024年11月27日
呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!
2024年 11月26日(火) 晴れのち嵐そして時化
南西のち北西の風 おだやかのち激時化
夜明けから午前中は、ホントにこれで雨が降るの?ってくらいのいいお天気だったけれど、お昼前に西の空から次第次第に黒い雲が接近してきた。
やがて雨が強めに降り始め、雨の勢いが弱まる頃には激しい北風に変身していた。
本部大橋あたりから眺める洋上は、台風級の大時化だ。
もっとも、この秋の大陸高気圧は腰が据わっていないというか春と勘違いしているというか、デンと居座ったまま強い風を長時間吹かせまくるということがなく、すぐに東へ移動し始めて高気圧としての形を崩していくので、いわゆる嵐は前線通過時のいっとき、きわめて短時間で済む。
この日も遅めの午後にはフツーに雨のお天気という程度に落ち着いていた。
そのおかげで、今帰仁の鳥八の焼き鳥にありつけたのだった。
本日の焼き係氏いわく(チェーン屋台だからか、焼き係スタッフにローテーションがある)、暴風雨のせいで全然準備ができず、ほとほと困ったということだったのだ。
ワタシが立ち寄った午後遅めの時間帯にはどうにか通常どおりになって、目当ての品である鶏ももニンニクを購入することができた。
秋刀魚は無理なので、焼き鳥を秋味のお供に。
でも網の上で焼き準備状態になっている串は、なんとつくねではないか。
つくねもあったとは。
でもこれから焼き始めるとのことで、今回は存在を確認しただけで終わってしまった。
焼き係氏いわく、嵐が無ければ焼かれた状態で用意できていたとのこと。
なにげに嵐にチャンスを奪われたらしい…。
そんなわけで、この日は午前中こそ作業ができたものの、屋根付きの作業場とはいえ嵐となると閉め切らねばならず、午後はおとなしく名護までお出掛け。
名護では今後のネット環境を大幅に変えるであろう手続きをしてきたのだけれど、それについてはまた後日。
本日は一昨日の海の話。
ひと月以上ぶりのボートダイビングだったので、リーフエッジ近辺のサンゴの様子が気がかりではあったものの、久しぶりにこの方々とお近づきになってみた。

ご存知ヤシャハゼのペア。
チンアナゴともども、水納島の砂底を代表する人気者だ。
よい子のみなさんは、どちらがオスか、もうひと目でおわかりになりますね?
まだ水温が下がりきっていないだけあって、なかなかフレンドリーなペアで、メスが粘り強いのはともかく、オスもかなり辛抱強く、たとえいったん引っ込んでもすぐに出てきてくれるお利口さんだった。
おかげでけっこう近づけた。

ヤシャハゼたちがのんきなものだから、
「おや?安全なの?」
と勘違いしたスミゾメハナハゼまで、しょっちゅう顔を出してくる。

でも彼はヤシャハゼに「騙されたと思って出てきてごらん」と言われて騙されているわけで、ワタシの存在を察知するや…

すぐさま身を翻し、巣穴に引返す。
でも3歩歩くと忘れるのか、しばらくすると…

…ヒュルッと出てくる。
その飛び出し方が、なんだかツボから出てくるハクション大魔王のようで、動画でも是非撮ってみたいところ。
ではあるけれど、そんなオーラで待ち構えていたらきっと出てきてくれないに違いない。
オーラを出さなければ何度でも…

「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」
そんなスミゾメ大魔王ではあるけれど、もう少し距離を置いてあげると…

…ちゃんとスタンダードポジションについてくれる。
でもこれじゃあ撮りづらいから、壺から出てくるときのほうがいいんだよなぁ…。
ところで。
よい子のみなさんはとっくにお気づきだろうけれど、実はこのヤシャハゼたちの巣穴のそばには、アオヒトデがドデンと横たわっているのだ。

食べられたか何かして脚が一本欠損しているとはいえ、残りの4本でも余裕で這い進むことができるアオヒトデ。
ってことは、ここからヤシャハゼの巣穴側に進むと、巣穴をふさぐことになる?
牛歩戦術ならぬヒトデ歩戦術で進まれると、穴がふさがることに気づかずじまいになるんじゃなかろうか、ヤシャハゼ。
知らぬ間に穴をふさがれてしまい、巣穴に戻るに戻れなくなったら、いったいどうするんだろう?
ああ、観てみたいそのシーン!
が。
アオヒトデに動く気配はまったくなく、むしろ巣穴のガーディアンに徹しているかのようですらあったのだった。
ちなみに、ヒトデが傍にいるのが見えたからこそ、このヤシャハゼペアに接近してみたのだけれど、実はワタシが近づく前に、オタマサも同じ興味で撮っていたらしい…。
ハゼたちにしてみれば、繰り返し忍び寄ってきてはストロボをビカビカ浴びせるダイバーなど、ヒトデどころではない迷惑生物ってところだろう。
それにも負けず、何度も顔を出してくれたスミゾメ大魔王、実はかなりフレンドリーだったようだ。
…ヒトデのせいで巣穴の居心地が悪かっただけだったりして。