2022年11月16日
シアワセいろいろ。
2022年 11月15日(火) 曇り
北東の風 おだやか
今日で11月も半月経過。
なんとも驚いたことに、連絡船は月初めに2回全便欠航となっただけで、あとはすべて通常運航だ。
先月のことを思えば、キセキとしか思えない…。
だから船長も島の人々も口を揃えていう。
「来月どうなることやら…」
ナニゴトもプラスマイナスゼロとなって最終的には辻褄が合うようになっていることをみんな知っているから、これほど海況がいい日が続けば、きっとしっぺ返しがあるはず、というわけだ。
となれば、プラスを存分に味わわせてもらわねば。
秘密基地にコンスタントに足を運べているのも、「プラス」のおかげである。
ひと区画ながらもなんとかタマネギを植えられる状態にするため、この日も作業は続く。
連絡船は運航できていてもそれなりに雨は降っているから、いっそう石が露出してくる。
すでに一度排除作業を終えているところも、その後オタマサが堆肥を混ぜ合わせるために掘り返す作業をしているものだから、そこに雨が降ればほとんど元の木阿弥状態だ。
なのでワタシは再び石排除作業を続ける一方、オタマサはさらに細かい作業をしていく。
それを終えた部分は、少なくとも見違える姿にはなっている。
ただし一見いい感じに見えても、ひとたび雨が降ればまた石ころが姿を現すのは間違いない。
石取り5年というのは、誇張でもなんでもないのである。
ちなみに排除した石ころたちは、排除せざるをえなかった様々な庭木の根を断ち切るために掘られた溝に。
外周は石の回廊になりそうだ…。
面白いことに、森と草原状態だった頃にはどれほど草刈りをしてもまったく目立っていなかったコウブシが、「今がチャンス!」とばかりに一斉に芽を出している。
ライバルは消え、陽当たり良好になった今を逃す手はない、ということなのだろう。
そうなるまで地中でイモのまま、何年もジッと我慢し続けていたのだろうか…。
先ほどのオタマサの作業は、小石と同時にそういった雑草をも排除している。
使用歴が長い旧畑1号はもちろん、旧畑2号でもこの作業をほぼほぼ終了させていたわけだから、再びふりだしに、それどころか石まであるのでさらに10歩後退したところからスタートしているわけだけど、放っておいたらいつまでも没頭できるオタマサのこと、いつの日かゴールは来るだろう。
ところで、普段こういった作業を島でしていると、通りかかる島の方々はよく土の良し悪しを論評するのだけど、今年の春から始まったあたいぐぁについても、「いい土だね」という声が多かった。
それでもオタマサが丹精して作り上げていた旧1号2号に比べれば、ワタシのようなシロウト目でもまだまだ及びもつかない…
…と思っていたところ、現在石ころを排除している状況に比べれば、あたいぐぁが圧倒的に「いい土」であることがよぉ~くわかる。
その域に達するまでには、いわゆる「土を肥やす」作業をしなければならない。
それにはヒトの手だけではなく、目に見えない様々な微生物のチカラをも必要とする。
もちろん、太陽のチカラも、雨のチカラも。
安く買って高く売れれば「いい土地」という不動産業者には、きっと考えもつかない世界かもしれない。
そっち系の方々の成功をもって「好景気」と呼ぶ今の世の中のこと、オタマサの作業が実を結び、5年後10年後に立派な畑になったとしても、世間的には「それで?」てなもんなのだろう。
でも我々にとってはそれが「成功」、たとえ景気はバブルにならずとも、野菜バブルになればそれがシアワセなのである。