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2025年02月09日

「元加治」のヒミツ。

2025年 2月8日(土) 晴れ

冷たい風 海況不明

 今季最強だの大雪警報だのと言われているけれど、関東平野部は早朝こそ極寒でも、日中はポカポカ陽気の暖かな1日になった。
 
 通勤日ではない本日は、午前午後とも買い物を兼ねて散歩をしてみた。
 
 食料品の買い物も重要な目的ではあったのだけど、ホームセンターにも立ち寄る必要があった。
 
 実は昨日、日比谷公園で時間をつぶしていた時、重大なジジツが発覚してしまったのだ。
 
 公園のベンチに座っていたとき、オタマサが指摘したのは…
 
「元加治」のヒミツ。

 …靴がワニの口になりかけている!
 
 買ったばかりではないとはいえ、コロナ禍以来旅行には行っていないし、本島に出る際は自分たちのボートで出ることが多いから、もっぱらスニーカーっぽいウォーキングシューズを利用するほうが多いので、この靴を履く機会は近年ほとんどなかった。
 
 なのでそれほどヘタってはいないだろうと高をくくっていたところ、使っていなくとも経年劣化は進んでいたらしい。
 
 これからいよいよ検事さんに会うというこの重大事に、靴がワニの口だなんて…。
 
 幸いパカッと開くのはサイドだけで、つま先は依然くっついているから、歩く分にはそれほど支障はないし、おそらく気づかれることもないだろう。
 
 なんとかその日はこれ以上の破綻を見ることなく済んだけど、いずれにせよ時間のモンダイであることに変わりはない。
 
 というわけで、この日は靴を買いに……
 
 …行きたいところだったのだけど、そのために飯能や所沢まで出掛けるってのもバカらしいから、応急処置で済ませることにした。
 
 元加治駅周辺に靴屋さんはなくとも、入間川の対岸にはカインズがある(隣にベルクもできている)。
 
 カインズといえば、首都圏の方々にとっての「メイクマン」、すなわちホームセンターだ。
 
 気の利いた接着剤くらいいくらでもあるだろう。
 
 こういう場合、綺羅星のごとくある接着剤のなかからどれを選べばいいやらワケがわからなくなるところ、このところDIYオヤジ化していたワタシのにわか知識でも、「これ!」という商品は最初から頭にあった。
 
 関東平野の末端部に近いエリアの店舗でも、もちろん店頭に並んでいた。
 
「元加治」のヒミツ。

 日本のボンド業界の雄、KONISHIの「G17速乾」。
 
 普段アロンアルファなどの瞬間接着剤を使っていると、接着剤を塗ってからすぐさま貼り合わせたくなるもの。
 
 このボンドも「速乾」とあるから、塗るやいなやすぐに貼り合わせなきゃ…と誤解されがちなんだけど、このテのボンドには接着力を絶大にさせるための待ち時間(オープンタイム)があって、それを守らないとうまくくっつかない。
 
 接着面を適度に荒らしてから、接着したい両面に塗り、その後春の陽気なら5分から10分、寒い冬ならもう少し待って、指で触ってもベタ…とくっつかなくなってから貼り合わせる。
 
 気泡ができないよう、ゴムハンマーなどで叩ければベストなのだけど、そんなものは無いので拳でたたきまくれば、もうワニの口とは当面おさらばだ(多分)。
 
 カインズを出た後、入間川沿いを下りながら、先日紹介した上橋経由で帰ることにした。
 
 ところで、上橋から西武池袋線の鉄橋を見ると、先日紹介したようにこのように見える(鉄からダメ出しが出たので枝が被ってない別カットです)。
 
「元加治」のヒミツ。

 実はここには新旧の鉄橋が2つ並んでいて、現在の西武池袋線は50メートルほど奥側の新しい鉄橋を通っている。
 
 手前の赤っぽい鉄橋は昭和44年まで使われていた旧路線の鉄橋で、今では遺構として残されているだけだから、鉄橋として利用されてはいない。
 
 ひとくちに「旧」といってもこの場合は相当な旧らしく、橋脚は煉瓦造りになっていて、けっこう趣がある。
 
「元加治」のヒミツ。

 橋脚拡大。
 
「元加治」のヒミツ。

 西武池袋線って、橋脚を煉瓦で作るような時代からあったんでしたっけ?
 
 調べてみたところ、これは西武池袋線の前進である武蔵野鉄道の開通時代に造られたものなのだそうな。
 
 時に、大正4年(1915年)。
 
 なにげにこの鉄橋は、日比谷公園よりも歴史が長いのである。
 
 ちなみに武蔵野鉄道とは、飯能と所沢の資本家が計画・出資をして誕生させた鉄道会社だそうで、もちろんのことそれでひと儲けという目的が主ではなく、身銭を投げ打ってでも地域社会発展のために…ということだったのだろう。
 
 世間に向かってSNSで勝手なことをつぶやくだけの今のIT成金たちとは違い、昔の金持ちは自らの資産が社会のために活きるように生きていたのだ。
 
 ところで、オタマサの実家で暮らしていた時代からずっと、周辺に「元加治」という地名が無いのになぜ元加治駅という名なのか不思議に思っていた。
 
 実はこの武蔵野鉄道が開通した頃のこのあたりの入間川周辺は、川を挟んで向かい合う野田と仏子を合わせて「入間郡元加治村」だったんだって。
 
 その由来あってこその、「元加治」の駅名だったのだ。 
 
 不思議に思ってはいても、調べてみようと思うほどには頭に引っかかっていなかったプチミステリーが、この日煉瓦造りを目にしたおかげで解決。
 
 やはり、歩けば何かに当たる。
 
 もちろんのこと、ここで生まれ育ち18年暮らしていたオタマサが、これまでずっと知らなかったのは言うまでもない(小学生の頃くらいに学校で習ったことを、すっかり忘れていただけと思われる…)。


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Posted by クロワッサン at 07:16│Comments(2)日々の徒然
この記事へのコメント
靴は使ってないとかえって劣化進むみたいですから、たまにしか履かない上等靴で外出したら・・・となりがちなので、唯一の革靴たまーに履く時ドキドキします^^;
Posted by ナチュラル at 2025年02月09日 13:14
本日飯能ペペにあるABCマートで靴を新調したのですが、
とっても可愛い店員さんも、やはり使わないとむしろ劣化化が…というようなことをおっしゃってました。
大事な時に久しぶりの靴は履くべからず、ということですね(笑)。
Posted by クロワッサン at 2025年02月09日 23:32
 
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