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2016年09月09日

鰹は舞い降りた2016。

2016年 9月8日(木) 雨模様ときおり雷

南西の風 うねりあり 水温28~29度 
 
 先日の台風接近の前日のこと、桟橋で朝のダイビングの準備をしていると、1羽の鳥が舞い降りてきた。
 
鰹は舞い降りた2016。


 カツオドリだ!!

 以前も紹介したように、沖縄本島域はカツオドリの本来の生息域ではないんだけど、ときおりこうして島で羽を休めに来る子がいる。

 まだ若鳥らしきこのカツオドリ、もともとの生息域が人間に苛まれることがないからか、ヒトへの警戒心がかなり弱い。

 桟橋脇に停めているボートの近くにいるものだから、鶴橋マスターKさんがボートからそーっと降りて近寄っていっても……

鰹は舞い降りた2016。


 全然逃げない。

 だから水面上から撮ることだってできる。

鰹は舞い降りた2016。


 
(水面下の水かきを見て舞い上がっているオタマサと)


 もちろんマリンジェットも通るし、ビーチには大勢の海水浴客がいるにもかかわらず、この泰然自若ぶり。
 数日でも居着いてくれれば……

 …という願いも虚しく、翌日は台風の大時化に。

 さすがのカツオドリも、どこかへ退散してしまったに違いない。

 …と思いきや。

 台風一過で迎えた7日には、早くも桟橋上にその姿が。
 そしてこの日の朝は……

鰹は舞い降りた2016。


 水面で近寄っても逃げないくらいだから、桟橋のうえでもいくらでも近づかせてくれるカツオドリ。

 いつでも観られる鳥ではないから、ゲストにご案内しつつ桟橋を通過してポイントに向かった。

 すると……

 ポイントに停めたうちの船のすぐそばに飛んでくるではないか。

鰹は舞い降りた2016。


 やっぱ羽を広げるとカッコエエわ、カツオドリ。

 わりと強めの南風をうまく使って、ホバリングするかのようなふわりとした舞い方で接近したかと思うと、彼は船のすぐそばに着水した。

 そばって、ホントにそばですから。

鰹は舞い降りた2016。


 こんなに近くにいるものだから、チャンスとばかりに撮ってみたのが↓これ。

鰹は舞い降りた2016。


 本邦初!!……かどうかは知らないけど、カツオドリの水面下写真。

 素潜りして真下まで来ると、気になるのか顔をつけて海中を覗きこんでいるところ。

 いやはや、なんとも愛いヤツよ。

 このままずっとカツオドリ君と遊んでいたいところではあるけれど、ゲストをほったらかしにしておくわけにもいかない。
 ただし僕はスノーケリング担当だったので、その後もずっと観つづけることはできた。

 船の近くに浮いてはいても、風が吹いているから少しずつ船から離れていくカツオドリ。

 するとまたふわりと優雅に舞い上がり、飛び立っては船の近くに戻ってきた。
 それを2度ほど繰り返し、またフワリと舞い上がって船の近くに着水する……

 ……かと思いきや!!

鰹は舞い降りた2016。


 船に舞い降りてるし!!

 うっかり着地しちゃったってわけではなさそうで、籠の中が止まり心地が良かったのか、その後すっかり落ち着いてしまったではないか。

鰹は舞い降りた2016。


 ああ、こんな面白いシーン、潜っているH田パパさんやオタマサにも見せてあげたいなぁ……

 でもいくらなんでもこんなところに長居はしないだろう……

 …と思いきや。

 それから小一時間経った頃。

鰹は舞い降りた2016。


 エキジットしてきたH田パパさん、カツオ君とご対面。

鰹は舞い降りた2016。


 オタマサもご対面。

 そしてスノーケリングを終えて船に戻られたゲストもご対面。

鰹は舞い降りた2016。


 結局みんな間近で見ることができたのだった。

 しかしダイビングを終えた今、我々は桟橋まで戻らなければならない。
 いくら物怖じしない泰然自若バードといえど、走る船に居続けるなんてありえない………

 ……と思いきや。

鰹は舞い降りた2016。


 桟橋に着くまでずっと居座ったまま!!

 驚かさないようゆっくり船を走らせたわけではなく、むしろ飛び立つ姿を見たかったからフツーにスピードを出して戻ってきたのだけれど、うまくバランスをとりながらずっと籠の中のボードに止まったままのカツオドリなのだった。

 いつの間にやら、みんなとの会話に加わっていそうなほどの親密度。

 その後みんながボートから離れても、まだ籠に止まったままだったカツオ君だったのだけど、頻繁にジェットが通ると横揺れが鬱陶しくなったのか、午後になって桟橋に来てみたら、彼の姿は消えていた。

 この日はあいにくのお天気で、気象だけを見れば陰々滅滅といった1日だったところ、カツオくんのおかげでなんだか妙に陽気溢れる時間を過ごすことができたのだった。

 また来てね、カツオくん。
 


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Posted by クロワッサン at 09:12│Comments(2)鳥さんたち
この記事へのコメント
ダイビングでカツオドリウォッチングなんて、ゲストの皆さんが羨ましい‼
皆さんの写真からも、楽しさが伝わってきます。

水面下写真、貴重なカットありがとうございます。
足の動きが面白そうですね。動画もあれば是非(笑)
Posted by ころんた at 2016年09月10日 08:51
ある意味水納島でマンタを観るよりもレアな体験でした(笑)。

このカツオドリ君、
海水浴客が大勢いる中でも桟橋にポツンとしていたりもしたのですが、
それがカツオドリであり、
とっても稀有なシーンであるということに気付く方は、
ほとんどいらっしゃらない模様でした……。

あ……動画も撮ればよかったですね(汗)。
Posted by クロワッサン at 2016年09月12日 09:48
 
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