2025年05月12日
「便利」は「進歩」なのか。
2025年 5月11日(日) 雨
北東の風 時化模様
どこからどう見ても梅雨真っ只中だというのに、沖縄気象台はなかなか梅雨入りを発表しない。
と思っているうちに、この日は梅雨じゃなくて冬になってしまった。
夜のうちに北に回った風が冷たい空気をたくさん運び込んでくるものだから、前日までの格好でいたら寒さに震えるほど。
この週末に沖縄旅行していた方々は大ハズレでしたなぁ…ご愁傷さまです。
短時間ながらも日中に北風がかなり強く吹く予報になっていたこともあり、本日の連絡船は潔く全便欠航。
誰もいないビーチ、吹きすさぶ北風、降りしきる氷雨、そして洋上に跳ね飛ぶウサギの大群……
…冬だ。
これが予期せぬ嵐だったらえらい目に遭うところながら、予報どおりの展開なので、ボートは前日最終便が出てすぐに、連絡専用バース側に避難させてあったので慌てる必要なく済んだ(そのため雨降りの中の作業になっちゃったけど…)。
これほど雨が降っても梅雨入りの発表がなされないのは、このあとしばらく晴天が続くからなのか、それとも平年を意識してのことなのか。
近年は過去形で「あの頃梅雨入りしたと思われる…」的な発表でよくなっているから、気象台としても昔のような梅雨入り宣言時の高い緊張感などないのかもしれない。
そんな連絡船全便欠航の一日だったというのに、連絡船のナカムラ船長から電話が入った。
いわく、機関トラブルのために、明日明後日は欠航になる…という話。
欠航しているのになんでトラブル発生?と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれないから念のためにお知らせしておくと、全便欠航時でも船員さんたちはお休みというわけじゃないから、朝の定時に出勤してきては、船のエンジンを回すというルーティン作業があるのだ。
その時にトラブルが出来したか、もしくは前々から不調だったところを確認したからなのかは知らないけれど、ともかく原因は電気系統らしく、電話を受けたオタマサのうろ覚えの話によると、コンピュータ制御のハイテク機器のトラブルっぽい。
それを交換したら解決する見込みとのことなんだけど、そのあたりは東京と違って直ちに部品が届くはずもない僻地のこと、まさか「※沖縄を除く」なんて表示はないにせよ、明日すぐ届くわけではないから、明日明後日は欠航見込みということになったようだ。
ピンチヒッターはまかぜ号という手も思案中という話だったけれど、これを書いている今朝(12日早朝)海運公式サイトを見てみると…

…早くも全便欠航の表示が。
ま、うちらは自分たちのボートがあるからいざとなればどうにでもなるとはいえ、海況は早々に回復する予報だっただけに、関係各方面に多大な影響を与えていることだろう。
それにしても、2016年に鳴り物入りで就航したバリアフリー対応新世代型連絡船、就航以来なんだかんだとトラブルばかりで、この週末に沖縄旅行をしているみなさんと同じくらい、とんでもない大ハズレを掴まされたとしか思えない。
なにしろ最初のドック入り直後からモンダイが発生していて、それもまたコンピューター制御上のトラブルらしいのだけど、メーカーからスタッフが来ても、自体が首をひねったまま解決しきれていないというのだから恐れ入る。
これもまた昨日愚痴を並べた話と同じで、新造船はたしかにハイテク化して機器は新たになり、メカニックエンジニア部門的なところを先代の連絡船と比べれば、時代をひとつふたつ超えているほどの違いがあるのだろう。
でも…先代の連絡船はこんなにトラブルに見舞われなかったですけど。
コンピューター制御機関のテクノロジーはたしかに「ハイ」になっているのだろうし、昔に比べれば断然新しくなっているのは間違いない。
しかしそれは、けっして「進歩」ではなかったんじゃ…。
思い起こせば産業革命以来人類は、新しく生み出された技術はすなわち進歩である、と勘違いし続けてきたのかもしれない。
「便利」=「進歩」というわけではないのだ。
その典型的例が、今般の万博の各種ITシステムといっていいのかもしれない。
2025大阪・関西万博は、そんな人類の勘違いを見直すいいきっかけに…
…なるわけないか。
だってワタシ自身、ほんの少し昔と比べただけでも隔世の感がある便利なDIY用電動工具の変化を、革新的長足の進歩と信じて疑ってないんだから…。
あ、海に行っていないもので海中の話がないけれど、こまめにちょこちょこ追記しているお魚コーナーでお茶を濁してます。
Posted by クロワッサン at 07:14│Comments(0)
│日々の徒然