2023年10月20日

裏庭蝶々園。

2023年 10月19日(木) 晴れ

北東の風 おだやか

 やはり昨日は湿った空気が運ばれていたらしく、今朝の放射冷却では久しぶりに露が下りていた。
 
 このあと週末には待望の雨も降るようだ。
 
 誰が待望しているのかというと、ほかでもないオタマサである。
 
 深まる秋を見つめながら毎日ただボーッとしているはずはなく、早くも冬野菜の準備が始まっている現在、各種苗はスクスク成長中。
 
裏庭蝶々園。

 これは4日前に撮ったものなので、現在はもっと成長しているし、奥のテーブルの上も苗置き場になっている。
 
 あたいぐぁも夏野菜たちはとっくの昔に片付けられて…
 
裏庭蝶々園。

 これも4日前に撮ったもので、現在は畝立ても終わり、あとは苗やタネを待つばかりとなっている。
 
 そのためには、まずひと雨降って畑をしっとり深部まで潤わせてもらわねば。
 
 それゆえの雨待望。
 
 一方、秘密基地の裏庭畑化計画も再び始めなければならないから、本日は本島へお出掛けだ。
 
 ひと夏が過ぎた裏庭畑は元の木阿弥になっていて、ホントに昨季がんばって石ころを排除し続けた場所?ってくらいに石ころだらけ。
 
 でも昨季ダメ元で作ってみれば、思いのほかタマネギや島ニンニクをはじめとするネギ系がうまくいったこともあり、今年は早くからやる気を見せているオタマサである。
 
 そのためには肥料も必要なので、いつものようにもとぶ1号(牛糞堆肥)を購入すべく、大浜のJAに立ち寄った。
 
 すると、もとぶ1号まさかの品切れ。

 というか、現在入荷できない状況という。
 
 JA職員さんにうかがったところでは、なんでも肥料生産元であるもとぶ牧場さんでこの牛糞堆肥を作る機械が故障してしまい、その復旧の目途がいまだ立っていないそうな。
 
 県内の露地栽培の場合、今が冬野菜の準備時期で、ひょっとしたら1年で最も肥料が必要とされる時期でもあるはずなんだけど…。
 
 稼ぎ時に出荷できないもとぶ牧場、大丈夫か?
 
 愛用のもとぶ1号は無いかわりに、代替品として完熟堆肥と呼ばれる別製品がある。
 
 ただし手が込んでいるうえに県外(指宿で生産されてます)からの輸入(?)品だから少々値が張る。
 
 裏庭農園程度なら4袋くらいで済むから差額も大したことはないけれど、本格的な規模の畑となると大打撃なんじゃなかろうか…。
 
 もとぶ1号製造マシーンの早急なる復旧を祈る。
 
 さて、堆肥も手に入れ、あとは雨の前に耕すのみ。
 
 まずは島ニンニク用のスペースを…と、この日張り切ったオタマサの成果がこちら。
 
裏庭蝶々園。

 表面に蔓延る雑草や深部で隙を伺うコウブシなどをすべて排除しつつ、わざとバラまいたかのように次から次に出てくる石ころを除去するとなると、ほんの1坪半ほどのスペースでありながらとてもじゃないけど1日では終わらない。
 
 それでも前回すでにある程度済ませていたから、この日はその続きから始め、最後は堆肥をすき込んで終了。
 
 それほど手を加えても、いまだ表面は石ころだらけ。
 
 これに比べれば、あたいぐぁの土がいかにジョートーかということがよくわかる。
 
 オタマサが畑仕事をしている間、ワタシは何をしていたのかというと、Zターン台風で破壊された裏庭ゲートの修理。
 
 当時はあくまでも応急処置だったから、この機会にちゃんと手を加えておくべく、多少バージョンアップしておいた。
 
 作業は予定どおり進んだので、午後遅めの時間帯に裏庭見物をしてみた。
 
 オタマサが畑仕事をしているほんの一画を除き、サシグサの花が満開状態の裏庭は、花から花へ飛び交う蝶々たちがたくさんいて、バタフライパラダイスになっていた。
 
 水納島では滅多に見かけないイシガケチョウが何匹もいて…
 
裏庭蝶々園。

 目玉模様がかっこいいタテハモドキの姿もチラホラ。
 
裏庭蝶々園。

 シロオビアゲハの姿も多く、彼らは吸蜜する際に翅をパタパタせわしなく動かすから、それらがたくさんいると、なんだか聴こえるはずのない鈴の音が聴こえてきそうな風景になる。
 
 ちなみにシロオビアゲハのオスは、↓こういう色柄で統一されているようなのだけど…
 
裏庭蝶々園。

 メスには多少カラーバリエーションがあって、↓こちらはおそらくベニモンアゲハに擬態している「擬態メス」と呼ばれるタイプと思われる。
 
裏庭蝶々園。

 背側から見た翅の模様がベニモンアゲハにそっくりなんだけど、ベニモンアゲハのように体が赤くないからシロオビアゲハであることがわかる(はず)。
 
 ちなみになんでわざわざベニモンアゲハに似せているのかというと、ベニモンアゲハは体に毒成分を含んでいるいわゆる「毒蝶」で、そのおかげで外敵に襲われない。
 
 その真似をしていれば、たとえ身に毒は無くとも外敵から襲われずに済む、という寸法だ。
 
 だったらみんな擬態していればいいのに、擬態しないタイプのメスもいるのはなぜ?
 
 というギモンについて研究成果がネット上に出ていたので、興味のある方はこちらをご参照ください。
 
 そんなシロオビアゲハたちの姿が目立つ中、数のうえでさらに際立っていたのがこちら。
 
裏庭蝶々園。

 ナミエシロチョウ。
 
 ちなみに沖縄だからといって安室奈美恵にちなんで付けられたわけではなく、波江元吉という研究者への献名なのだそうな。
 
 モンシロチョウの戦闘モード進化タイプのようなカッコイイ模様のこのチョウは、水納島でも時々姿を見かける。
 
 でもホントに時々で、しかも動きが素早く行動範囲も広いから、たとえ見かけてもこれまでその姿を捉えることができないままでいた。
 
 ところが裏庭のバタフライパラダイスにはこのナミヘイ…じゃなかった、ナミエシロチョウがたくさんいて、なおかつサシグサの花から花へ渡るだけだからほぼ目の前に居続けてくれるので、人生初のナミエ写真ゲット。
 
 なにしろ吸蜜している様子も余裕で披露してくれるほどだもの。
 
裏庭蝶々園。

 で、どんなチョウでも同じなんだろうけど、こうしてストロー(?)を伸ばして蜜を吸っていても、いざ飛び立つとすぐさまクルクルッとストローは巻かれる。
 
裏庭蝶々園。

 大事な器官だもの、横着して伸ばしっぱなしで飛んでいたら、大変なことになるかもしれないってことなんだろうけど、うまくできてるよなぁ…。
 
 このモンシロチョウ戦闘進化型的ナミエシロチョウのほかに、↓ちょっと控えめな感じの色模様をしているシロチョウの仲間の姿も多かった。
 
裏庭蝶々園。

 実はこれ、ナミエシロチョウのオス。
 
 翅を閉じているところを横から見ると、まったく別のチョウにしか見えなかった。
 
裏庭蝶々園。

 オスとメスで色柄が異なるチョウは多く、それはやはりオスとメスが出会う際にはとっても便利なのだろう。
 
 でもたしか蝶々たちって、人間の目が捉えきれない紫外線も含めたカラーでモノを観ているんでしょう?
 
 いったい彼らの目には、この色柄はどのように見えているんだろう…。
 
 ともかくそんなわけで今の季節の裏庭は、今そんなことをやっている場合じゃない香川照之が捕虫網片手にこの裏庭に立ち入れば、椿三十郎の殺陣に匹敵する網さばきを見せてくれること必至の蝶々天国なのでした。 


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Posted by クロワッサン at 07:10│Comments(0)日々の作業庭の歳時記昆虫記
 
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